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第2章 A New Resident ,A New life.
第54話 気になることと動く陰謀
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キセノンが耳元で質問攻めをする。
や、やめて……恥ずかしいから……。
「なんや? 何考えてたんや?」
「ルリルリ! 教えて!」
2人も気になり始めたのか、質問攻めをする。
も、もう……。
「その……皆は普段からこうやって密着して寝てるの?」
「うん! 野営の時とか……宿泊先でベッドが一個の時とか!」
リンが質問に答えてくれる。
なるほど、やっぱりそうなのか……。
「それで……その時ってさ、ゴルドも……一緒に……寝るの?」
私はたじろぎながら、皆に質問をする。
……するとみんなは、クスクスと小さく笑い始めた。
「ははは、そんなわけないやん、さすがにあんなひげ面と一緒に寝るのはこっちからごめんや」
「ひ、ひげ面って……」
本人がいないからって、酷い言いようだな……。
「ふふふ、ラピラピの言う通りだよ。それにさ、ゴル爺はそういう時『小娘とは一緒に寝ない!』とか言って一人だけ遠くで寝てるんだよ」
「そ、そうなの……」
そういえばゴルドって叔母さんみたいな女性がタイプだから、そもそも興味がないのか……冷静に考えればそうだよね。
それに、皆もそういう事は考えてないっぽいし。
「瑠璃ちゃん……なんか……安心……してる?」
「あぁ、ちょ、ちょっとね」
「別に……ゴルドちゃんは……仲間。ゴルドちゃんも……みんなを……考えて……行動……してる」
「みんなのため?」
「うん……ゴルドちゃん……口は悪い……でも……一緒に寝るのは……私たちが……嫌がる……というのは……わかってる」
「そ、そうなの……」
うん、ゴルドのこと、ちょっと疑ってた、なんか申し訳ないことしてしまったかも。
朝起きたら謝っておこう……うん。
「ふぁー……なんか、アタシもバリ眠くなってきたかも」
「ウチもや……そろそろ眠らせていただくで」
「……私も」
3人は眠くなってきたようだ。
私も……寝るか。
「おやすみ、みんな」
「おやすみ……ルリルリ」
「ほな、おやすみ」
「おやすみ……なさい」
私は、そっと目を閉じた。
☆
……その頃、とある地。
「……殿下、異世界との融合、ほぼ完了しました」
ローブを着た人物が、殿下と呼ばれる、玉座に座る女性に話しかけた。
「……ご苦労、ダンジョンはどうですか?」
「はい、異世界の各地に、順調に増えています」
「……いよいよですね、初代の野望である、『世界の統一』の第一歩が、踏み出されたようですね」
「はい、このまま行けば、世界中は種族によって団結、やがて戦争が起き、ダンジョンによって市民の生活は圧迫……長い年月が掛かるかと存じますが、その分確実でしょう」
「えぇ……それでは、我々は我々で、着々と軍事力を高めておきましょう……」
「……はい」
ローブの人物は、足早に、玉座の間を後にした。
「ふふふ……異世界の民よ、震えあがりなさい……ダンジョンの脅威は、これからです」
や、やめて……恥ずかしいから……。
「なんや? 何考えてたんや?」
「ルリルリ! 教えて!」
2人も気になり始めたのか、質問攻めをする。
も、もう……。
「その……皆は普段からこうやって密着して寝てるの?」
「うん! 野営の時とか……宿泊先でベッドが一個の時とか!」
リンが質問に答えてくれる。
なるほど、やっぱりそうなのか……。
「それで……その時ってさ、ゴルドも……一緒に……寝るの?」
私はたじろぎながら、皆に質問をする。
……するとみんなは、クスクスと小さく笑い始めた。
「ははは、そんなわけないやん、さすがにあんなひげ面と一緒に寝るのはこっちからごめんや」
「ひ、ひげ面って……」
本人がいないからって、酷い言いようだな……。
「ふふふ、ラピラピの言う通りだよ。それにさ、ゴル爺はそういう時『小娘とは一緒に寝ない!』とか言って一人だけ遠くで寝てるんだよ」
「そ、そうなの……」
そういえばゴルドって叔母さんみたいな女性がタイプだから、そもそも興味がないのか……冷静に考えればそうだよね。
それに、皆もそういう事は考えてないっぽいし。
「瑠璃ちゃん……なんか……安心……してる?」
「あぁ、ちょ、ちょっとね」
「別に……ゴルドちゃんは……仲間。ゴルドちゃんも……みんなを……考えて……行動……してる」
「みんなのため?」
「うん……ゴルドちゃん……口は悪い……でも……一緒に寝るのは……私たちが……嫌がる……というのは……わかってる」
「そ、そうなの……」
うん、ゴルドのこと、ちょっと疑ってた、なんか申し訳ないことしてしまったかも。
朝起きたら謝っておこう……うん。
「ふぁー……なんか、アタシもバリ眠くなってきたかも」
「ウチもや……そろそろ眠らせていただくで」
「……私も」
3人は眠くなってきたようだ。
私も……寝るか。
「おやすみ、みんな」
「おやすみ……ルリルリ」
「ほな、おやすみ」
「おやすみ……なさい」
私は、そっと目を閉じた。
☆
……その頃、とある地。
「……殿下、異世界との融合、ほぼ完了しました」
ローブを着た人物が、殿下と呼ばれる、玉座に座る女性に話しかけた。
「……ご苦労、ダンジョンはどうですか?」
「はい、異世界の各地に、順調に増えています」
「……いよいよですね、初代の野望である、『世界の統一』の第一歩が、踏み出されたようですね」
「はい、このまま行けば、世界中は種族によって団結、やがて戦争が起き、ダンジョンによって市民の生活は圧迫……長い年月が掛かるかと存じますが、その分確実でしょう」
「えぇ……それでは、我々は我々で、着々と軍事力を高めておきましょう……」
「……はい」
ローブの人物は、足早に、玉座の間を後にした。
「ふふふ……異世界の民よ、震えあがりなさい……ダンジョンの脅威は、これからです」
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