健気な男の子が、優しい警察官と幸せになる話

資産家の家庭に生まれた江藤雫は、小学二年で両親を焼身自殺で失い、祖父母に育てられた。家族の温もりを知りながらも、再び喪う恐怖を抱えたまま成長した雫は、高校一年のとき祖母を亡くし、本当の孤独に突き落とされる。そんな孤独な雫を救ってくれたのは、アルバイト先の女将。夫婦仲の良い店主と女将に癒され、雫は居場所を見つけ出す。
しかしある夜、雫は働く店で店主の浮気騒動の修羅場に遭遇し、精神が限界を迎える。心の支えであった女将の傷ついた心を思うと、家に帰るも眠ることも出来ず、自暴自棄になり酒を飲もうとする雫に声をかけたのは、偶然通りかかった非番の警察官・晶だった。雫の孤独を察した晶は、ただ「大丈夫」と言いながら温かい腕で抱きしめ、自宅へ連れて帰る。翌朝、雫は彼に救われたことを実感しながらも、誰かを信じることが怖くて距離を取ろうとする。しかし晶は変わらず優しく寄り添い、雫の心は少しずつほどけていく。やがて雫は、もう一度晶の家のドアを叩く――温もりに触れたいと願いながら。

お互い、過去にトラウマを持つ警察官×男子高校生です。
基本的には穏やかな話です。シリアスも少し入るかもしれません。ハッピーな感じではありません。切なく、甘く、描けていたらいいなと思っています
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