19 / 44
19
しおりを挟む
「ああ……シエル、きみは……」
シルヴァンがため息をついた。涙で濡れた頬を、大きな手で挟まれる。
「ふう、ぅ……」
正面から見つめられる。
いたたまれない。目の前の顔はめちゃくちゃかっこいいのに、その瞳の中に映る俺は、みっともない泣き顔を晒している。
「……本当に、いじらしい」
「ぁ……♡」
考える間もなく、俺は目をつぶっていた。
頬に、唇がふわりと押し当てられる。
ちゅ♡ちゅ♡ちゅっ♡
何度も何度も、顔中にキスされて、うぁ、ヤバい、か、勘違い、しちゃいそうに、なる。
これは、親愛。親愛の、キスだ。
で、でも、
「んぅ~……♡」
くすぐったくて、なんか、むずむずする。
変な声、出る。
ちゅ♡ちゅう♡ちゅっ♡
ほっぺた。ひたい。まぶた。鼻の先や、耳もとにまでキスをされる。
唇を除いて、いろんなところに口づけられて、「ん♡んっ♡」と気色悪いくらいに甘えた声が漏れてしまう。
やべ、が、我慢しなきゃ。と、そっちに気を取られていたら、いつのまにか涙は止まっていた。
「よかった、泣き止んでくれたね」
シルヴァンは微笑んで、熱を持った俺の目もとをハンカチーフで優しく拭ってくれた。
「シエル、大切にするよ。約束だ」
その言葉が「救世主」の俺に向けらたものだと分かっていても夢みたいに嬉しくて、また少し泣いてしまった。
シルヴァンは困ったように眉をさげて、涙が止まるまで辛抱強く背中を撫で続けてくれた。
シルヴァンがため息をついた。涙で濡れた頬を、大きな手で挟まれる。
「ふう、ぅ……」
正面から見つめられる。
いたたまれない。目の前の顔はめちゃくちゃかっこいいのに、その瞳の中に映る俺は、みっともない泣き顔を晒している。
「……本当に、いじらしい」
「ぁ……♡」
考える間もなく、俺は目をつぶっていた。
頬に、唇がふわりと押し当てられる。
ちゅ♡ちゅ♡ちゅっ♡
何度も何度も、顔中にキスされて、うぁ、ヤバい、か、勘違い、しちゃいそうに、なる。
これは、親愛。親愛の、キスだ。
で、でも、
「んぅ~……♡」
くすぐったくて、なんか、むずむずする。
変な声、出る。
ちゅ♡ちゅう♡ちゅっ♡
ほっぺた。ひたい。まぶた。鼻の先や、耳もとにまでキスをされる。
唇を除いて、いろんなところに口づけられて、「ん♡んっ♡」と気色悪いくらいに甘えた声が漏れてしまう。
やべ、が、我慢しなきゃ。と、そっちに気を取られていたら、いつのまにか涙は止まっていた。
「よかった、泣き止んでくれたね」
シルヴァンは微笑んで、熱を持った俺の目もとをハンカチーフで優しく拭ってくれた。
「シエル、大切にするよ。約束だ」
その言葉が「救世主」の俺に向けらたものだと分かっていても夢みたいに嬉しくて、また少し泣いてしまった。
シルヴァンは困ったように眉をさげて、涙が止まるまで辛抱強く背中を撫で続けてくれた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2,802
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる