その物語は、悲劇から始まった

ろくさん

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第四章 異世界生活

十二話 おっさんは、やっぱり規格外?

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「なななな、なんですかこの上回復草の山は?」


日も暮れそうな夕暮れ。おっさんズの二人の姿はギルドにある。


「いえ、その、たまたま群生地を発見しまして…」


「うむ♪間違いない♪俺が保証しよう♪♪」


出された薬草の山に狼狽える受付嬢に、ニコニコと笑顔で応える毛むじゃのおっさん。


「で、では、本当に発見地は薬草の森で?、間違いなく?」


「ああ、間違いない。俺も長く冒険者をして薬草の森に何度も通うが、あんな凄い群生に出会ったのは初めてのことだ!」


受付カウンターでは、クエスト帰りの冒険者でごった返していた。
そんな混乱を二人のおっさん、いや局路的には佐伯義弘という異世界アラフォー無職のおっさんが更に拍車をかける。


「はあ~、やっぱり規格外…わかりました。では、奥の非常窓口の方へ薬草をお願いします」


受付嬢の冷たい視線と営業スマイルを後におっさんズの二人は、指示されたギルド裏へと向かうのである。


「‥やっぱり、規格外ですかねぇ?」


「ああ、間違いなく規格外だ♪」


その毛むじゃのおっさんの言葉は、義弘の心をえぐる。

おっさんは、異世界渡航を受け入れて二度目の人生をのんびり楽しく謳歌するつもりだった。
しかし、現実は自分の思いを完全に無視して一人歩き。ラノベのチート主人公になりそうな現状に、恐怖すら湧き上がる。


「ゴルちゃん、少しお聞きしたいことがあるのですが‥」


「なんだ?俺とお前の中、何でも聞いてくれ♪」


相変わらずニコニコと上機嫌のゴルドである。


「あの、この世界に、もしかして、あのぉ、魔王なんかいたりします?」


「まおう?なんだそれは?」


「はああぁ~。よかったぁ‥‥」


「??」


「いや、知らないなら全然O.K.です」


「??よくわからんが、O.K.なら問題ないんだな?‥困り事なら、何でも俺に言えよ♪」


ずっとニコニコしていた毛むじゃの表情は一変する。それまでの温和な笑顔は全て消え、ゴルドは真剣そのものの視線を義弘へと向けた。

胸が熱くなるおっさん。『いい友に出会った』それだけでもこの世界にこれて良かったと思える義弘だった。


「ゴルド♪引退宣言撤回だってか?カッカッカッ♪嬉しいじゃねぇか、お前さんのいないギルドなんか想像もつかねぇよ」


指示された裏口を潜ると、そこは倉庫。
討伐魔物の解体やギルドの資材の保管場所として建てられた大きな空間のある場所である。


「で、何でぇ?撤回の挨拶かい?」


気軽に声をかけるのは、おっさんズよりも年上の爺さん手前の男だった。


「ゲン爺さん、相変わらずだなぁ…今日はちょっと訳ありと紹介だな♪」


「訳ありと紹介?」
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