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4章 王妃と側妃
19.企み
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「陛下、おはようございます。」
「ああ、女官長か。朝から報告に来てくれたのか。
で、どうだった?」
「ええ、少し時間はかかりましたが、お一人ずつあの部屋に幽閉しました。
昼くらいまでは目はさめないと思います。
騒ぐとしても起きてからでしょうか。」
「そうか。令嬢はどんな感じだった?」
「そうですね。
かなり細身でしたが、それ以外は特に変わった感じではありませんでした。
黒髪で顔立ちは幼い感じはします。目の色は寝ていたのでわかりません。
美人かと言われると…普通の令嬢に見えました。」
黒髪…あの令嬢と一緒か。何か黒髪に理由があるんだろうか。
あの令嬢は魅了の力が消えたら茶髪になっていたよな…。
「わかった。午前中に王女に会って相談したい。
連絡しておいてくれないか?」
「かしこまりました。」
「私が面会するんですか?」
「ああ。もちろん外には護衛で女性騎士を待機させる。
あの部屋は特別にできている幽閉するための部屋でね、鍵は無い。」
「え?鍵がない?」
「そう。誰でも出入りできる。だけど、幽閉された者だけは出られない。
そういう魔術がかかった部屋なんだよ。
だから、部屋の中にいる令嬢には拘束もさせてない。
部屋の中にいるだけなら、自由に過ごせる。好待遇だろう?」
「それはそうですね…そんなすごい魔術があるんですか?」
「うん。詳しくは説明できないけど。
それでね、あの三人は書簡の国王印の偽造の罪に問われている。
後から来た書簡に押されていた国王印が違うそうだ。
国王印に関してはフレッド王子が確認したから間違いない。
これは大変に重い罪だ。処刑されもおかしくない。
そう言って、脅してきてくれ。」
「脅すのですか?」
「うん。どうやら先に来ている4人は令嬢と面識がないんだろう?」
「ええ。最近引き取られたばかりの令嬢のようですし、
向こうの学園でも夜会でも会ったことはありませんわ。」
「でも、公爵家のクリスティアはもちろんわかるだろうし、
もう一人の令息は侯爵家のゲイルだそうだ。知っているね?」
「はい。クリスティアは幼馴染ですし、ゲイルはクリスティアの従弟です。
私とも親戚関係ですので、もちろん知っています。」
「そうだよね。あの二人の令息は身分が確認できている。
だけど、一応国王の許可なく他国に留学しに来たわけだから、
レンメール国に問合せしなければいけない。
その間は幽閉するけど、確認出来たら解放されるだろう。
でも、令嬢は違うよね。だれも身分を確認できない。
クリスティアとゲイルが何を言おうと、幽閉中の者の言うことは信用できない。
だから、近いうちに令嬢だけ幽閉ではなく牢に移されるだろうと。
処刑されることも覚悟した方がいいと脅してきてほしい。」
「脅した後で様子を見たいのですか?」
「いや、行動させるだけだ。」
「行動ですか?」
「牢に移動させるって言っただろう?
牢には男の看守しかいない。」
「魅了を使わせるつもりですか?」
「ああ。牢内には魅了を感知する魔術具が置いてある。
以前、魅了騒ぎがあったおかげで、いろいろと対策がされていたらしい。
俺も今回のことが無ければ知らなかったかもしれないな…。
ああ、話の続きね。
看守に魅了を使って牢から逃げた、なんてことになれば、
レンメール国としても庇えない重罪だ。
そうなればこちらの国の法だけで処罰できる。
書簡の件で処罰すると、他の者も処罰しなきゃいけなくなるからね。
あの令嬢だけで済ませたいんだ。」
「…わかりました。面会は今日の予定でしょうか?」
「令嬢に関しては早い方が良いと思う。今日の午後にお願いできるか?」
「わかりました。やってみます。」
「ああ、女官長か。朝から報告に来てくれたのか。
で、どうだった?」
「ええ、少し時間はかかりましたが、お一人ずつあの部屋に幽閉しました。
昼くらいまでは目はさめないと思います。
騒ぐとしても起きてからでしょうか。」
「そうか。令嬢はどんな感じだった?」
「そうですね。
かなり細身でしたが、それ以外は特に変わった感じではありませんでした。
黒髪で顔立ちは幼い感じはします。目の色は寝ていたのでわかりません。
美人かと言われると…普通の令嬢に見えました。」
黒髪…あの令嬢と一緒か。何か黒髪に理由があるんだろうか。
あの令嬢は魅了の力が消えたら茶髪になっていたよな…。
「わかった。午前中に王女に会って相談したい。
連絡しておいてくれないか?」
「かしこまりました。」
「私が面会するんですか?」
「ああ。もちろん外には護衛で女性騎士を待機させる。
あの部屋は特別にできている幽閉するための部屋でね、鍵は無い。」
「え?鍵がない?」
「そう。誰でも出入りできる。だけど、幽閉された者だけは出られない。
そういう魔術がかかった部屋なんだよ。
だから、部屋の中にいる令嬢には拘束もさせてない。
部屋の中にいるだけなら、自由に過ごせる。好待遇だろう?」
「それはそうですね…そんなすごい魔術があるんですか?」
「うん。詳しくは説明できないけど。
それでね、あの三人は書簡の国王印の偽造の罪に問われている。
後から来た書簡に押されていた国王印が違うそうだ。
国王印に関してはフレッド王子が確認したから間違いない。
これは大変に重い罪だ。処刑されもおかしくない。
そう言って、脅してきてくれ。」
「脅すのですか?」
「うん。どうやら先に来ている4人は令嬢と面識がないんだろう?」
「ええ。最近引き取られたばかりの令嬢のようですし、
向こうの学園でも夜会でも会ったことはありませんわ。」
「でも、公爵家のクリスティアはもちろんわかるだろうし、
もう一人の令息は侯爵家のゲイルだそうだ。知っているね?」
「はい。クリスティアは幼馴染ですし、ゲイルはクリスティアの従弟です。
私とも親戚関係ですので、もちろん知っています。」
「そうだよね。あの二人の令息は身分が確認できている。
だけど、一応国王の許可なく他国に留学しに来たわけだから、
レンメール国に問合せしなければいけない。
その間は幽閉するけど、確認出来たら解放されるだろう。
でも、令嬢は違うよね。だれも身分を確認できない。
クリスティアとゲイルが何を言おうと、幽閉中の者の言うことは信用できない。
だから、近いうちに令嬢だけ幽閉ではなく牢に移されるだろうと。
処刑されることも覚悟した方がいいと脅してきてほしい。」
「脅した後で様子を見たいのですか?」
「いや、行動させるだけだ。」
「行動ですか?」
「牢に移動させるって言っただろう?
牢には男の看守しかいない。」
「魅了を使わせるつもりですか?」
「ああ。牢内には魅了を感知する魔術具が置いてある。
以前、魅了騒ぎがあったおかげで、いろいろと対策がされていたらしい。
俺も今回のことが無ければ知らなかったかもしれないな…。
ああ、話の続きね。
看守に魅了を使って牢から逃げた、なんてことになれば、
レンメール国としても庇えない重罪だ。
そうなればこちらの国の法だけで処罰できる。
書簡の件で処罰すると、他の者も処罰しなきゃいけなくなるからね。
あの令嬢だけで済ませたいんだ。」
「…わかりました。面会は今日の予定でしょうか?」
「令嬢に関しては早い方が良いと思う。今日の午後にお願いできるか?」
「わかりました。やってみます。」
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