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2章 なぜかウサギのぬいぐるみになりました
4,キャンディと皇帝陛下のうちあけ話
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「キャハハハ。そっか。レインは私の事をぜんぜーん知らないから疑うのね。
私はね。ウサギ村では天使のキャンディーと呼ばれていたほど純粋なの。そんな私があの恐ろしそうな皇太后様と
組むなんて絶対にありえないでちゅよ。キャハハハ」
今まで限界まで飲んだ事がないからわからなかったけど、私は酔えば陽気になるタイプみたい。
だってなぜか可笑しくてしかたないんだもの。
「天使のキャンディーだと?」
逆にレイン様はお酒が入ればより不愛想になるのかしら。
眉間に深い皺をよせて、人差し指で私の小さな額をつついた。
「おっとと」
ヨロケそうになったけど両足をふんばって阻止する。
「そうよ。天使よ」
「嘘つけ。ただの強欲女のくせに」
「あら、失礼ね。そりぁ、お金が欲しくてレインに嫁いできたけど贅沢がしたかったからじゃないわ。
家族が苦しんでいるのを助けたかったからでちゅ。
ひょっとして、ダンから何も聞いてまちぇんか。キャハハハ」
「俺は忙しいんだ。女の身の上話なんか聞く時間はない」
レイン様はそういうと私の盃に景気よくザクロ酒を注ぐ。
そしてそれを一気に飲む私。飲めば飲むほど身体が温まって幸せな気分になるの。で、すぐに笑ってしまう。
「じゃあ。今、聞いて下さい」
「好きにしろ」
テーブルに頬杖をついて、片手で琥珀色の液体のはいったグラスを傾けるレイン様は相変わらずの塩対応だ。
「じゃあ。しゃべりまーす」
そう言って耳をピクピク動かしてみる。するとレイン様がフッと目を細めた。
陛下はこういうのがツボなのね。ちょっと意外。
そしてそのギャップはウサギのぬいぐるみの中にいる私の心をキュンとさせる。
ダメ、ダメ。しっかりしなくちゃ。
相手は竜族の冷酷皇帝陛下よ。弱小ウサギ族の貧乏令嬢なんか本気で相手にするわけない。
私は大きく深呼吸を一つつくと、嫁いできたまでの経緯を話し始めた。
「その鉄道会社の投資話は俺も耳にしたが、社長の評判が悪くてな。
まともな人間は誰も手をださなかったはずだ」
「嘘よ」
「本当だ。話をもってきたのは誰だ」
「グレーキラメック伯爵で、実はお父様の弟なの」
「キラメック伯爵だって?
なるほどな。貴方の親父様は弟にめぐまれなかったわけか」
失礼ね! と怒らなけらばいけないのだろうけど……。
気がつけば大声を上げて肯定していた。
「でしょ! でしょ!
私、昔からなんとなく叔父様は苦手なの。
あと叔父様の娘のスエレンも大嫌い。私の婚約者を奪ったんだもの。
元婚約者はね。シマウマ族の公爵令息だったんだけど彼と結婚すれば、ラビット家の借金を返してくれる約束だったのよ」
「その事をスエレンは知っていたのか?」
「もちろんよ。お父様が借金をしていた相手はスエレンのお父様だもの」
「なるほどな。そういうわけか。
それで困っていた所にダンが現れたというわけか」
「そーです。大正解!」
「元婚約者にしろ俺にしろ、お金のために嫁ぐのは同じだ。
その虹色の丸い目で見てきたのはシビアな現実ばかりなのか?」
酔いがより身体中に回ってきたのだろうか。
変にテンションが上がってピョンピョンはねている私をレイン様はそっと掌にのせて、今まで聞いたことのない
深い優しい声をだした。
こんな事をされたら心臓のドキドキがとまらない。
「やーね。虹色の瞳はぬいぐるみでしょ。本物の私の瞳はエメラルド色……」
と言っている途中で頬にレイン様のキスがおちてきた。
「これは俺からのねぎらいだ」
「あ、ありがとうございます。でもできればお金の方が良かったかな」
なんて憎まれ口をたたいたのは心臓が張り裂けそうなぐらいドキドキしていたから。
今の私はぬいぐるみだ。だからレイン様も軽い気持ちでチュッとしただけ。
なのにこんなに動揺していると知られたら、生きていけないほど恥ずかしかった。
「お金がダメなら、今度はレインの事を教えて欲しいな」
掌にのったままレイン様を見上げる。
「聞いてもつまらんと思うがな」
てっきり拒否されるかと思っていたのにレイン様は綺麗な唇を静かに開いた。
「貴方は貧しい家庭に育ったようだが、俺の場合は違う」
「わかってますって。そんなお金持ち自慢しなくってもさー」
私はピョンと跳ねるとレインの頭を前足でピシャリとうつ。
「黙れ。ウサギ。俺は自慢じゃなくてただ事実を言っているだけだ」
レイン様はうっとおしそうに私を手で払うと、グラスの中のお酒を一気に飲み干した。
「俺の母は白鳥族の踊り子だった。
ある祝宴のさいに城に呼ばれて踊っている所を父に見初められたと聞いている」
「そうだったんだ。何も知らなかったわ。
お母様はさぞ綺麗な人だったんでしょうね」
それはレイン様の煌めく容貌を見ればわかる事でもある。
「側妃となった母はすぐに俺をみごもった。
そしてそれは子供のいない皇妃を深く傷つけた」
「皇妃? あ、今の皇太后様のことね」
「そうだ。生前母は離宮に住んでいたが、一番の理由は皇太后の嫌がらせに耐えられなくなったからだと聞いている。
本当は俺も母と一緒に離宮で暮らしたかったが、なにしろたった一人の跡取りだからな。
許されなかった。城に残り帝王学をたたきこまれた。
気がつけば俺のまわりは皇太后派がほとんだ。まるで捕虜のような気分だった」
「皇太子様はストレスだけらの生活をおくっていたんだ」
「その通りだ。
唯一のストレス解消は変装して、下町を歩くことだった。
そんなある日。俺は好奇心で貧民街の中にはいっていった。
そしてそこでダン率いる悪ガキ達に襲われそうになったんだ。
もちろんソイツらはその場で捕獲されたが、それがダンとの出会いだった」
「悪党の親玉が今では大親友だなんて面白いわね」
「だな。孤児だったダンは生きる術でああしてただけで、本質はとてもまっすぐな男だ。
ヌクヌクと育った貴族の子弟は違う。そう感じたから、城につれてきた」
「なるほどねー。冷たいお城の中で唯一心を許せるのがダンだったんだ。
さみしかったね」
話しおえると、テーブルにつっぷして寝息をたてるレイン様の頭をヨシヨシとなでる。
そうしていると、畏怖していた竜が急に大型犬の子犬になった気がしてきたの。
と同時にたまらなく切ない気持ちになってしまう。
お金の為に皇帝陛下に嫁いだら、なぜかウサギのぬいぐるになってしまった私。
この先どうなるか不安しかない。
けど、こうしてレイン様に触れているとこわばった心がどんどんと柔らかくなってくる。
これってイケナイ事なのかな……。
私はね。ウサギ村では天使のキャンディーと呼ばれていたほど純粋なの。そんな私があの恐ろしそうな皇太后様と
組むなんて絶対にありえないでちゅよ。キャハハハ」
今まで限界まで飲んだ事がないからわからなかったけど、私は酔えば陽気になるタイプみたい。
だってなぜか可笑しくてしかたないんだもの。
「天使のキャンディーだと?」
逆にレイン様はお酒が入ればより不愛想になるのかしら。
眉間に深い皺をよせて、人差し指で私の小さな額をつついた。
「おっとと」
ヨロケそうになったけど両足をふんばって阻止する。
「そうよ。天使よ」
「嘘つけ。ただの強欲女のくせに」
「あら、失礼ね。そりぁ、お金が欲しくてレインに嫁いできたけど贅沢がしたかったからじゃないわ。
家族が苦しんでいるのを助けたかったからでちゅ。
ひょっとして、ダンから何も聞いてまちぇんか。キャハハハ」
「俺は忙しいんだ。女の身の上話なんか聞く時間はない」
レイン様はそういうと私の盃に景気よくザクロ酒を注ぐ。
そしてそれを一気に飲む私。飲めば飲むほど身体が温まって幸せな気分になるの。で、すぐに笑ってしまう。
「じゃあ。今、聞いて下さい」
「好きにしろ」
テーブルに頬杖をついて、片手で琥珀色の液体のはいったグラスを傾けるレイン様は相変わらずの塩対応だ。
「じゃあ。しゃべりまーす」
そう言って耳をピクピク動かしてみる。するとレイン様がフッと目を細めた。
陛下はこういうのがツボなのね。ちょっと意外。
そしてそのギャップはウサギのぬいぐるみの中にいる私の心をキュンとさせる。
ダメ、ダメ。しっかりしなくちゃ。
相手は竜族の冷酷皇帝陛下よ。弱小ウサギ族の貧乏令嬢なんか本気で相手にするわけない。
私は大きく深呼吸を一つつくと、嫁いできたまでの経緯を話し始めた。
「その鉄道会社の投資話は俺も耳にしたが、社長の評判が悪くてな。
まともな人間は誰も手をださなかったはずだ」
「嘘よ」
「本当だ。話をもってきたのは誰だ」
「グレーキラメック伯爵で、実はお父様の弟なの」
「キラメック伯爵だって?
なるほどな。貴方の親父様は弟にめぐまれなかったわけか」
失礼ね! と怒らなけらばいけないのだろうけど……。
気がつけば大声を上げて肯定していた。
「でしょ! でしょ!
私、昔からなんとなく叔父様は苦手なの。
あと叔父様の娘のスエレンも大嫌い。私の婚約者を奪ったんだもの。
元婚約者はね。シマウマ族の公爵令息だったんだけど彼と結婚すれば、ラビット家の借金を返してくれる約束だったのよ」
「その事をスエレンは知っていたのか?」
「もちろんよ。お父様が借金をしていた相手はスエレンのお父様だもの」
「なるほどな。そういうわけか。
それで困っていた所にダンが現れたというわけか」
「そーです。大正解!」
「元婚約者にしろ俺にしろ、お金のために嫁ぐのは同じだ。
その虹色の丸い目で見てきたのはシビアな現実ばかりなのか?」
酔いがより身体中に回ってきたのだろうか。
変にテンションが上がってピョンピョンはねている私をレイン様はそっと掌にのせて、今まで聞いたことのない
深い優しい声をだした。
こんな事をされたら心臓のドキドキがとまらない。
「やーね。虹色の瞳はぬいぐるみでしょ。本物の私の瞳はエメラルド色……」
と言っている途中で頬にレイン様のキスがおちてきた。
「これは俺からのねぎらいだ」
「あ、ありがとうございます。でもできればお金の方が良かったかな」
なんて憎まれ口をたたいたのは心臓が張り裂けそうなぐらいドキドキしていたから。
今の私はぬいぐるみだ。だからレイン様も軽い気持ちでチュッとしただけ。
なのにこんなに動揺していると知られたら、生きていけないほど恥ずかしかった。
「お金がダメなら、今度はレインの事を教えて欲しいな」
掌にのったままレイン様を見上げる。
「聞いてもつまらんと思うがな」
てっきり拒否されるかと思っていたのにレイン様は綺麗な唇を静かに開いた。
「貴方は貧しい家庭に育ったようだが、俺の場合は違う」
「わかってますって。そんなお金持ち自慢しなくってもさー」
私はピョンと跳ねるとレインの頭を前足でピシャリとうつ。
「黙れ。ウサギ。俺は自慢じゃなくてただ事実を言っているだけだ」
レイン様はうっとおしそうに私を手で払うと、グラスの中のお酒を一気に飲み干した。
「俺の母は白鳥族の踊り子だった。
ある祝宴のさいに城に呼ばれて踊っている所を父に見初められたと聞いている」
「そうだったんだ。何も知らなかったわ。
お母様はさぞ綺麗な人だったんでしょうね」
それはレイン様の煌めく容貌を見ればわかる事でもある。
「側妃となった母はすぐに俺をみごもった。
そしてそれは子供のいない皇妃を深く傷つけた」
「皇妃? あ、今の皇太后様のことね」
「そうだ。生前母は離宮に住んでいたが、一番の理由は皇太后の嫌がらせに耐えられなくなったからだと聞いている。
本当は俺も母と一緒に離宮で暮らしたかったが、なにしろたった一人の跡取りだからな。
許されなかった。城に残り帝王学をたたきこまれた。
気がつけば俺のまわりは皇太后派がほとんだ。まるで捕虜のような気分だった」
「皇太子様はストレスだけらの生活をおくっていたんだ」
「その通りだ。
唯一のストレス解消は変装して、下町を歩くことだった。
そんなある日。俺は好奇心で貧民街の中にはいっていった。
そしてそこでダン率いる悪ガキ達に襲われそうになったんだ。
もちろんソイツらはその場で捕獲されたが、それがダンとの出会いだった」
「悪党の親玉が今では大親友だなんて面白いわね」
「だな。孤児だったダンは生きる術でああしてただけで、本質はとてもまっすぐな男だ。
ヌクヌクと育った貴族の子弟は違う。そう感じたから、城につれてきた」
「なるほどねー。冷たいお城の中で唯一心を許せるのがダンだったんだ。
さみしかったね」
話しおえると、テーブルにつっぷして寝息をたてるレイン様の頭をヨシヨシとなでる。
そうしていると、畏怖していた竜が急に大型犬の子犬になった気がしてきたの。
と同時にたまらなく切ない気持ちになってしまう。
お金の為に皇帝陛下に嫁いだら、なぜかウサギのぬいぐるになってしまった私。
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