242 / 401
第5章 完成!究極の超次元殺法!!
第242話 KING OF FIGHTERS
しおりを挟む
「ここがサウス・ダウンか。すげえな。」
次なる目的地へとやってきた。今まで見てきた町の中で一番大きい。ノウザン・ウェルもそこそこ大きかったが、あの町はダンジョン攻略に特化した所だったので、ある意味労働者の町といってもよかった。ここは普通に大都市らしく、定住者も多いみたいだし、商店、娯楽施設がたくさんある。
「そして、あれがコロッセオか!でけえな!」
そう、この町一番のランドマークはコロッセオだ。娯楽が発展しているこの町を象徴する場所でもある。普段から格闘技、剣闘など、様々な催し物が行われているそうだ。今回、大武会の会場にもなっている。
「ここはかつて、とある国の首都じゃった。為政者が軍人達の技術向上、民への娯楽の供与、それにまつわる商業の発展を目的として建造された。歴史的価値も大きい史跡でもあるのじゃ。」
「へえ、よくわかんねえけど、すごいらしいのはよくわかった!」
「いいや、そなたはちっとも理解しておらん。出直して参れ。」
「あはは……、勇者様ったら……。」
サヨちゃんにバカにされるどころか、エルちゃんにも苦笑されてしまった。ちょっとショック。俺が大分アホの子なのがエルちゃんにもそろそろばれてきたようだ。でも心配そうにしてくれているのが彼女らしい。
「あとさあ、今日はコロッセオに行くのか?ジェイは出場エントリーしにいかないといけないんだろ?」
「明日でもいいのニャ。今日は旅の疲れをしっかり癒やすのに専念するニャ。」
「それにそんな焦る程の事ではない。開催は一週間後じゃ。今日はゆっくりするが良かろう。」
開催まではまだ余裕がある。実際にはエントリー受付は一ヶ月前から始まっているそうだ。遠方、世界各地からの出場者を集める目的もあるそうだ。
「ワクワクするでヤンスね。優勝賞品とかどんな感じなんでヤンスか?」
「んもー、ワンちゃんたらお金のことばっかり。」
大武会の内容よりもそっちの方が気になるのか、タニシよ。ミヤコの言うとおりだ。こればっかりは賛同せざるを得ない。
「賞金はたんまり出るぞ。それこそ2,3年は遊んで暮らせるほどのな。それにクルセイダーズ入隊の推薦状も貰える。ある意味立身出世を目指すものにとっては絶好の機会じゃ。そのせいもあって、出場者数は年々増加を辿る一方じゃ。」
「2,3年も遊べる額でヤンスか!あっしも出場を考えたくなってきたでヤンス!」
「えー、ワンちゃんじゃ無理無理!怪我して治療代で逆に資金が減るよ?」
おいおい、賞金目的かよ。死ぬからイヤとか言ってたのはどこいったんだ?お金に関してはとことんがめついヤツだ。やっぱ商人の血がそうさせるんだろうか?
「勇者様は出場しないんですか?」
エルちゃんが期待を込めた眼差しで俺を見てくる。君にそんな風に見られたら……、希望に応えたくなるじゃないか。
「前にも言ったけど、やっぱ俺が出るのは反則くさいから遠慮しとく。コレが外せるんなら話は別だけどね。」
勇者の額冠に触れるジェスチャーをする。もちろん外れない。勇者になったあの日から、一度も外れたことがない。
「まあ、勇者が出場した前例がないのは確かじゃ。ルールで決まっておるわけではないが、他の者も同じ理由で遠慮しておった可能性はあるのう。」
普通はそう考えるよな。だから辞退しておきたい。例え優勝出来たとしても、自慢できない。後ろめたい気分になるのは間違いない。
「じゃが、そなたの流派の宗家が出場するとしたら、どうなるかのう?」
「……。」
宗家がこの国に来ているという情報は狐面からもたらされた。来た理由は俺達を抹殺するためだろうが、大武会出場も考えているかもしれない。もし、そうなったら俺はどうすべきなのだろうか?
次なる目的地へとやってきた。今まで見てきた町の中で一番大きい。ノウザン・ウェルもそこそこ大きかったが、あの町はダンジョン攻略に特化した所だったので、ある意味労働者の町といってもよかった。ここは普通に大都市らしく、定住者も多いみたいだし、商店、娯楽施設がたくさんある。
「そして、あれがコロッセオか!でけえな!」
そう、この町一番のランドマークはコロッセオだ。娯楽が発展しているこの町を象徴する場所でもある。普段から格闘技、剣闘など、様々な催し物が行われているそうだ。今回、大武会の会場にもなっている。
「ここはかつて、とある国の首都じゃった。為政者が軍人達の技術向上、民への娯楽の供与、それにまつわる商業の発展を目的として建造された。歴史的価値も大きい史跡でもあるのじゃ。」
「へえ、よくわかんねえけど、すごいらしいのはよくわかった!」
「いいや、そなたはちっとも理解しておらん。出直して参れ。」
「あはは……、勇者様ったら……。」
サヨちゃんにバカにされるどころか、エルちゃんにも苦笑されてしまった。ちょっとショック。俺が大分アホの子なのがエルちゃんにもそろそろばれてきたようだ。でも心配そうにしてくれているのが彼女らしい。
「あとさあ、今日はコロッセオに行くのか?ジェイは出場エントリーしにいかないといけないんだろ?」
「明日でもいいのニャ。今日は旅の疲れをしっかり癒やすのに専念するニャ。」
「それにそんな焦る程の事ではない。開催は一週間後じゃ。今日はゆっくりするが良かろう。」
開催まではまだ余裕がある。実際にはエントリー受付は一ヶ月前から始まっているそうだ。遠方、世界各地からの出場者を集める目的もあるそうだ。
「ワクワクするでヤンスね。優勝賞品とかどんな感じなんでヤンスか?」
「んもー、ワンちゃんたらお金のことばっかり。」
大武会の内容よりもそっちの方が気になるのか、タニシよ。ミヤコの言うとおりだ。こればっかりは賛同せざるを得ない。
「賞金はたんまり出るぞ。それこそ2,3年は遊んで暮らせるほどのな。それにクルセイダーズ入隊の推薦状も貰える。ある意味立身出世を目指すものにとっては絶好の機会じゃ。そのせいもあって、出場者数は年々増加を辿る一方じゃ。」
「2,3年も遊べる額でヤンスか!あっしも出場を考えたくなってきたでヤンス!」
「えー、ワンちゃんじゃ無理無理!怪我して治療代で逆に資金が減るよ?」
おいおい、賞金目的かよ。死ぬからイヤとか言ってたのはどこいったんだ?お金に関してはとことんがめついヤツだ。やっぱ商人の血がそうさせるんだろうか?
「勇者様は出場しないんですか?」
エルちゃんが期待を込めた眼差しで俺を見てくる。君にそんな風に見られたら……、希望に応えたくなるじゃないか。
「前にも言ったけど、やっぱ俺が出るのは反則くさいから遠慮しとく。コレが外せるんなら話は別だけどね。」
勇者の額冠に触れるジェスチャーをする。もちろん外れない。勇者になったあの日から、一度も外れたことがない。
「まあ、勇者が出場した前例がないのは確かじゃ。ルールで決まっておるわけではないが、他の者も同じ理由で遠慮しておった可能性はあるのう。」
普通はそう考えるよな。だから辞退しておきたい。例え優勝出来たとしても、自慢できない。後ろめたい気分になるのは間違いない。
「じゃが、そなたの流派の宗家が出場するとしたら、どうなるかのう?」
「……。」
宗家がこの国に来ているという情報は狐面からもたらされた。来た理由は俺達を抹殺するためだろうが、大武会出場も考えているかもしれない。もし、そうなったら俺はどうすべきなのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる