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第八章 貴賓館訪問
3 貝殻虫※
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3 貝殻虫※
皇女様も出て行ってしまい、応接間には僕と領主様の二人きりだ。
「あの……領主様?」
領主様は依然として僕の腕を離そうとしない。僕はおそるおそるその顔を見上げた。
「ごめんなさい……」
僕が来たせいで、こんな険悪な雰囲気になってしまったのだ。皇女様との大事な時間だったのに。
「君は何も悪くないだろ」
領主様は眉をさげ、ふうとため息をついた。
「どうして君が謝るの。言われた当人たちはケロッとしてるのに」
宮廷人の神経はわからん……などとぼやきながら、領主様は僕のはだけたシャツを直し、ボタンを丁寧に留めてくれた。
「嫌な思いをさせたね……本当にごめん」
「皇女様もトーマも、ちょっとふざけてただけだよ」
「おふざけで済むもんか。辛かったろ」
「びっくりはしたけど、僕は大丈夫……」
領主様はかがんで、僕の目を心配そうに見つめた。
「嘘ばっかり」
目と鼻の奥が勝手に熱くなる。でもそれは、領主様が優しい言葉をかけてくれるせいなんだ。
「嘘じゃないよ」
領主様を安心させたくて、僕は微笑んだ。
僕がもっと小姓らしく振る舞えたらよかったんだ。小姓らしくっていうのはつまり、トーマみたいに。戸惑ったり、怖がったりせず、冗談で受け流せたらよかった。僕が嫌そうな顔をしたから、領主様は心配してしまったんだ。
「小姓だからああいう振る舞いにも耐えるべきだ、とか思ってる?」
僕は言葉に詰まった。
「そんなことを考えさせてしまったとしたら、僕は君を連れてきたことを、本当に後悔する……」
そう言うと、ケイトは僕を抱きしめた。ケイトの心臓の音がする。温かくて、聞いているだけで安心することができた。
「ケイトは僕のために怒ってくれたの」
僕は思わずケイトと呼んでしまったことに気付いて、ハッとした。
「えと、『領主様』は、僕のために……」
領主様は笑った。
「名前で呼んでよ。頼むから」
「いいの?」
「役職名で呼ばれて嬉しい人なんている?」
確かに。四六時中、小姓さんなんて呼ばれてたら気が滅入る。
「もう一回呼んでみて?」
ケイトは僕の口元に耳を寄せた。僕は感謝と愛情を込めて囁いた。
「……ケイト」
ケイトは目を見開いたまま、しばらく動かなかった。そしておもむろに窓辺に歩いて行き、腕組みをして窓の外を眺め、深呼吸するように天を仰いだ。
どうしちゃったのかと心配になってきた頃、ケイトは戻ってきた。何事もなかったかのように僕を抱きしめると、耳元に囁いた。
「……アリオト」
名前を呼ばれただけなのに、身体が蕩けそうになった。ケイトの息が僕の耳を掠めると、耳から毒薬でも注ぎ込まれたみたいに眩暈がした。
その時、頭をよぎったのは妖精の耳掃除のこと。
僕はケイトになら耳を喰まれてもちっとも嫌じゃないし、ケイトが喜んでくれるならいくらでも舐めてあげたいと思ってしまった。
ケイトと目があっただけで恥ずかしくなってしまう僕に、そんなことできるはずないのに。
ケイトは僕の上にゆっくりと覆い被さってきた。僕はもう一度、ケイトの名前を呼んだ。ケイトも、僕の名前を呼んだ。そっと、熾火に風を送るみたいに。
押し込めて見ないふりをしていた気持ちが溢れ出してくる。愛しい。辛い。恥ずかしい。寂しい。悲しい。切ない。全部混ざって、汚く濁ってる。でもそれが本当の僕だった。
いけないことなのはわかってる。それでも湧き上がる気持ちを、ケイトだけは受け止めてくれるんじゃないかと思った。だって、ケイトの目にも、僕と同じ色の感情が揺れていたから……。
僕は突き動かされるようにして、ケイトにキスをした。
領主様は、ぱっと顔を背けた。
「ごめん……やめよう。こんなの間違ってる」
僕は恥ずかしさで消え入りたくなった。
領主様の言葉と、ケイトの目。どっちの言うことを聞けばいいのか分からなかった。
僕は泣きたいのを堪えて、もう一度ケイトの目を覗き込んだ。
ジュンも、皇女様も、トーマも、みんな、僕をまるで猫みたいに触る。それなのに、どうして領主様だけが僕に触ってくれないのだろう。
ケイトの目は、僕に触れたいって言ってるのに。
猫としてじゃなく、ちゃんと僕のことを見てくれているケイトだけが、僕に触ってくれない。そのことのほうがずっと、間違ってると僕は思った。
僕は、向かい合ってケイトの膝にまたがり、ぴったり身を寄せた。
「だっ、だめだよ、アリオト」
領主様は身を硬くする。僕はケイトの首筋に顔をすり寄せた。
「あ……」
領主様は無言になった。僕はひたすらケイトに甘えた。ケイトの腕が僕の背中にまわされる。僕はぎゅうっと力を込めてケイトに抱きついた。
その時、何か固いものが僕のお腹に当たった。形からして、ケイトの腰に下げていた短剣の鞘が挟まったみたいだった。
「ケイト……ナイフが……」
位置をずらそうとして、僕が自分の腰を動かした瞬間、ケイトが跳ね上がって変な声を出した。
「えっ、大丈夫?」
ちゃんと退けてあげなきゃと思い、ケイトと僕の間にあるそれを手探りすると、ケイトは慌てたように叫んだ。
「ちょ、待っ、ダメダメダメダメっ!」
「どうしたの?!」
ケイトは僕の両手を掴んで、ふるふると首を振った。短剣なわけないだろ、って真っ赤な顔で言う。それじゃあ一体なんだろう……。
体を離してケイトの腰元を見ようとしたんだけど、ケイトはそれを許してくれなかった。僕の顔はケイトの首元に押しつけられてしまった。
その襟元に、小さな貝殻がついているのに気がついた。
「ケイト……肩に何か付いてる」
「えっ……なに?」
ケイトは僕の指先に視線を向けた。僕は小さな声で言った。
「貝殻虫だ」
ヤドカリみたいな形をした小さな虫。森のほとりの屋敷で、よく見かけたものだった。ケイトは初めて見たらしく、不思議そうに首を傾げた。
僕は、貝殻虫の穴に向かって、「わっ!」と大きな声で叫ぶと、部屋の遠くの方へ貝殻虫を投げ捨てた。
すると隣の部屋から、ガタガタっと物が倒れるような音がした。
「今の音は?」
「さあ……」
僕とケイトは顔を見合わせた。
「貝殻虫を見つけたら、こうしろってマフが言ってたんだ……僕の屋敷の料理番だよ。マフはいつもそうしてた」
森のほとりの人たちはみんな、迷信深いのだ。僕は懐かしいマフの顔を思い浮かべて少し笑顔になった。
そして、領主様の膝の上に馬乗りになっている自分をはたと振り返った。マフが見たらさぞかし笑うことだろう。
僕は一体何をしているんだ。一気に顔に血がのぼった。
ここは皇女様の館の応接間。皇女様は何かを取りに行って席を外しただけで、すぐにお戻りになるはずだった。
僕はそろそろとケイトの膝をおりた。ケイトは叱ることも呆れることもせず、黙って僕の衣服の乱れを直してくれた。
「皇女様は、随分遅いな」
ケイトは席を立って窓を開けに行った。新鮮な冷たい風が、部屋の籠った空気を掻き出していく。
ちょうどその時、ドアをノックする音があり、皇女様が現れた。手には細かな彫刻の施された文箱を持っている。
「遅くなってごめんなさい。手紙をお持ちしましたわ」
皇女様は少し乱れた髪を耳にかけなおして、チラと僕の顔を見た。僕は席を外した方がいいのだと分かった。
「皇女さま、私はこれでおいとまを……」
「えっ、もう帰るの? すぐに終わるから待っていてちょうだい。厨房の方で、お茶を飲んでらして……」
退出の流れは、目配せから皇女様のセリフまで、全部ジュンに教わった通りだった。僕は慇懃に辞去の口上を述べた。ようやく特訓が役に立った。
領主さまは窓辺に佇んだまま、僕を見ていた。僕を引き留めはしなかった。背後の、明るい庭の景色だけが光っていた。その表情はよく見えなかった。
僕は、二人を残して部屋を出た。
玄関の大きな扉を開けて外へ出た。大きく息を吸う。なんだかほっとした。
そういえば、先に部屋を追い出されてしまったトーマはどうしたかな。もう帰ったのだろうか。庭をお手入れしているおじさんに尋ねると、薔薇に囲まれた噴水を指さして教えてくれた。
トーマはベンチで、随分と気持ちよさそうに寝ていた。
僕がトーマを起こすかどうか迷っていると、さっきのおじさんが来てくれた。トーマが目覚めたら、僕は先に帰ったと伝えてくれるそうだ。ちょうどトーマがいびきをかいたので、おじさんと僕は笑ってしまった。
僕はおじさんにお礼を言って、貴賓館を後にした。
皇女様も出て行ってしまい、応接間には僕と領主様の二人きりだ。
「あの……領主様?」
領主様は依然として僕の腕を離そうとしない。僕はおそるおそるその顔を見上げた。
「ごめんなさい……」
僕が来たせいで、こんな険悪な雰囲気になってしまったのだ。皇女様との大事な時間だったのに。
「君は何も悪くないだろ」
領主様は眉をさげ、ふうとため息をついた。
「どうして君が謝るの。言われた当人たちはケロッとしてるのに」
宮廷人の神経はわからん……などとぼやきながら、領主様は僕のはだけたシャツを直し、ボタンを丁寧に留めてくれた。
「嫌な思いをさせたね……本当にごめん」
「皇女様もトーマも、ちょっとふざけてただけだよ」
「おふざけで済むもんか。辛かったろ」
「びっくりはしたけど、僕は大丈夫……」
領主様はかがんで、僕の目を心配そうに見つめた。
「嘘ばっかり」
目と鼻の奥が勝手に熱くなる。でもそれは、領主様が優しい言葉をかけてくれるせいなんだ。
「嘘じゃないよ」
領主様を安心させたくて、僕は微笑んだ。
僕がもっと小姓らしく振る舞えたらよかったんだ。小姓らしくっていうのはつまり、トーマみたいに。戸惑ったり、怖がったりせず、冗談で受け流せたらよかった。僕が嫌そうな顔をしたから、領主様は心配してしまったんだ。
「小姓だからああいう振る舞いにも耐えるべきだ、とか思ってる?」
僕は言葉に詰まった。
「そんなことを考えさせてしまったとしたら、僕は君を連れてきたことを、本当に後悔する……」
そう言うと、ケイトは僕を抱きしめた。ケイトの心臓の音がする。温かくて、聞いているだけで安心することができた。
「ケイトは僕のために怒ってくれたの」
僕は思わずケイトと呼んでしまったことに気付いて、ハッとした。
「えと、『領主様』は、僕のために……」
領主様は笑った。
「名前で呼んでよ。頼むから」
「いいの?」
「役職名で呼ばれて嬉しい人なんている?」
確かに。四六時中、小姓さんなんて呼ばれてたら気が滅入る。
「もう一回呼んでみて?」
ケイトは僕の口元に耳を寄せた。僕は感謝と愛情を込めて囁いた。
「……ケイト」
ケイトは目を見開いたまま、しばらく動かなかった。そしておもむろに窓辺に歩いて行き、腕組みをして窓の外を眺め、深呼吸するように天を仰いだ。
どうしちゃったのかと心配になってきた頃、ケイトは戻ってきた。何事もなかったかのように僕を抱きしめると、耳元に囁いた。
「……アリオト」
名前を呼ばれただけなのに、身体が蕩けそうになった。ケイトの息が僕の耳を掠めると、耳から毒薬でも注ぎ込まれたみたいに眩暈がした。
その時、頭をよぎったのは妖精の耳掃除のこと。
僕はケイトになら耳を喰まれてもちっとも嫌じゃないし、ケイトが喜んでくれるならいくらでも舐めてあげたいと思ってしまった。
ケイトと目があっただけで恥ずかしくなってしまう僕に、そんなことできるはずないのに。
ケイトは僕の上にゆっくりと覆い被さってきた。僕はもう一度、ケイトの名前を呼んだ。ケイトも、僕の名前を呼んだ。そっと、熾火に風を送るみたいに。
押し込めて見ないふりをしていた気持ちが溢れ出してくる。愛しい。辛い。恥ずかしい。寂しい。悲しい。切ない。全部混ざって、汚く濁ってる。でもそれが本当の僕だった。
いけないことなのはわかってる。それでも湧き上がる気持ちを、ケイトだけは受け止めてくれるんじゃないかと思った。だって、ケイトの目にも、僕と同じ色の感情が揺れていたから……。
僕は突き動かされるようにして、ケイトにキスをした。
領主様は、ぱっと顔を背けた。
「ごめん……やめよう。こんなの間違ってる」
僕は恥ずかしさで消え入りたくなった。
領主様の言葉と、ケイトの目。どっちの言うことを聞けばいいのか分からなかった。
僕は泣きたいのを堪えて、もう一度ケイトの目を覗き込んだ。
ジュンも、皇女様も、トーマも、みんな、僕をまるで猫みたいに触る。それなのに、どうして領主様だけが僕に触ってくれないのだろう。
ケイトの目は、僕に触れたいって言ってるのに。
猫としてじゃなく、ちゃんと僕のことを見てくれているケイトだけが、僕に触ってくれない。そのことのほうがずっと、間違ってると僕は思った。
僕は、向かい合ってケイトの膝にまたがり、ぴったり身を寄せた。
「だっ、だめだよ、アリオト」
領主様は身を硬くする。僕はケイトの首筋に顔をすり寄せた。
「あ……」
領主様は無言になった。僕はひたすらケイトに甘えた。ケイトの腕が僕の背中にまわされる。僕はぎゅうっと力を込めてケイトに抱きついた。
その時、何か固いものが僕のお腹に当たった。形からして、ケイトの腰に下げていた短剣の鞘が挟まったみたいだった。
「ケイト……ナイフが……」
位置をずらそうとして、僕が自分の腰を動かした瞬間、ケイトが跳ね上がって変な声を出した。
「えっ、大丈夫?」
ちゃんと退けてあげなきゃと思い、ケイトと僕の間にあるそれを手探りすると、ケイトは慌てたように叫んだ。
「ちょ、待っ、ダメダメダメダメっ!」
「どうしたの?!」
ケイトは僕の両手を掴んで、ふるふると首を振った。短剣なわけないだろ、って真っ赤な顔で言う。それじゃあ一体なんだろう……。
体を離してケイトの腰元を見ようとしたんだけど、ケイトはそれを許してくれなかった。僕の顔はケイトの首元に押しつけられてしまった。
その襟元に、小さな貝殻がついているのに気がついた。
「ケイト……肩に何か付いてる」
「えっ……なに?」
ケイトは僕の指先に視線を向けた。僕は小さな声で言った。
「貝殻虫だ」
ヤドカリみたいな形をした小さな虫。森のほとりの屋敷で、よく見かけたものだった。ケイトは初めて見たらしく、不思議そうに首を傾げた。
僕は、貝殻虫の穴に向かって、「わっ!」と大きな声で叫ぶと、部屋の遠くの方へ貝殻虫を投げ捨てた。
すると隣の部屋から、ガタガタっと物が倒れるような音がした。
「今の音は?」
「さあ……」
僕とケイトは顔を見合わせた。
「貝殻虫を見つけたら、こうしろってマフが言ってたんだ……僕の屋敷の料理番だよ。マフはいつもそうしてた」
森のほとりの人たちはみんな、迷信深いのだ。僕は懐かしいマフの顔を思い浮かべて少し笑顔になった。
そして、領主様の膝の上に馬乗りになっている自分をはたと振り返った。マフが見たらさぞかし笑うことだろう。
僕は一体何をしているんだ。一気に顔に血がのぼった。
ここは皇女様の館の応接間。皇女様は何かを取りに行って席を外しただけで、すぐにお戻りになるはずだった。
僕はそろそろとケイトの膝をおりた。ケイトは叱ることも呆れることもせず、黙って僕の衣服の乱れを直してくれた。
「皇女様は、随分遅いな」
ケイトは席を立って窓を開けに行った。新鮮な冷たい風が、部屋の籠った空気を掻き出していく。
ちょうどその時、ドアをノックする音があり、皇女様が現れた。手には細かな彫刻の施された文箱を持っている。
「遅くなってごめんなさい。手紙をお持ちしましたわ」
皇女様は少し乱れた髪を耳にかけなおして、チラと僕の顔を見た。僕は席を外した方がいいのだと分かった。
「皇女さま、私はこれでおいとまを……」
「えっ、もう帰るの? すぐに終わるから待っていてちょうだい。厨房の方で、お茶を飲んでらして……」
退出の流れは、目配せから皇女様のセリフまで、全部ジュンに教わった通りだった。僕は慇懃に辞去の口上を述べた。ようやく特訓が役に立った。
領主さまは窓辺に佇んだまま、僕を見ていた。僕を引き留めはしなかった。背後の、明るい庭の景色だけが光っていた。その表情はよく見えなかった。
僕は、二人を残して部屋を出た。
玄関の大きな扉を開けて外へ出た。大きく息を吸う。なんだかほっとした。
そういえば、先に部屋を追い出されてしまったトーマはどうしたかな。もう帰ったのだろうか。庭をお手入れしているおじさんに尋ねると、薔薇に囲まれた噴水を指さして教えてくれた。
トーマはベンチで、随分と気持ちよさそうに寝ていた。
僕がトーマを起こすかどうか迷っていると、さっきのおじさんが来てくれた。トーマが目覚めたら、僕は先に帰ったと伝えてくれるそうだ。ちょうどトーマがいびきをかいたので、おじさんと僕は笑ってしまった。
僕はおじさんにお礼を言って、貴賓館を後にした。
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