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忘れていた頃に浮上する実家事情(1)
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ナンバー1のもとから出た雪弥は、すぐ地下ニ階にある情報課に行き、用意されていた分厚いファイルを受け取って閲覧室で目を通した。
本部は二十四時間フル稼働しているので照明灯も変化はなく、窓が一つもない冷たい地下は時間の流れすら分からない。しばらくファイルをチェックした後、ようやく一息ついたタイミングで何気なく腕時計を見て、彼は驚いた。
もう夜の九時を過ぎていた。
手に収まらないファイルの分厚さは圧倒的で、雪弥は「無駄にあり過ぎだろ」と愚痴りながら似たような内容のページをめくっていった。速読する事さえ面倒になり、必要がなさそうな文章は読まずにぼんやり見やるだけで飛ばし、最後の一ページだけゆっくりと目で読んでファイルを閉じた。
ふうっと息をつき、座ったまま凝った身体をほぐすように背伸びしたところで、雪弥は、ふと動きを止めた。
「……電話するの忘れてた…………」
思い出して、雪弥は係りの者にファイルを返すと、エレベーターで屋上へと上がった。休みがあればすぐに問題は解決しているだろうに、と思いながら屋上の扉を押し開けて外へ出る。
少し湿った涼しい夜風が吹きこんで、雪弥は反射的に目を細めた。月明かりで照らし出された屋上は、雪弥にとっては十分な明るさがある。屋上を取り囲むように飛び出ている塀に歩み寄ると、静まり返った駐車場と直立不動している警備員が見えた。
「……御苦労なことで」
柵に身を預けながら呟き、雪弥は携帯電話取り出した。ふと何も食べていない事を思い出し、一階の購買で何か買ってくるべきだったかと口の中で呟く。
話しをすませてから食べようと決めたのは数秒後で、そのとき既に、携帯電話を慣れたように操作して耳に当てていた。
『はい、蒼緋蔵ですが』
凛とした、はっきりと言葉を切る女性の声が上がった。
ずいぶん久しぶりに聞く声だったが、それが亜希子のものだと雪弥はすぐ分かった。音楽教師をしていただけあって、亜希子は容姿もさながらに美しい声をしているのだ。
「亜紀子さん? 僕、雪弥ですけど――父さんはいますか?」
『まぁ、雪弥君なの! すごく久しぶりねぇ、元気?』
「はい、すごく元気。父さんお願いします」
『うふふ、棒読みねぇ。相変わらず目的の用件以外は、あまり興味がないって感じかしら。いいわ、電話を繋げるから、ちょっと待っていてちょうだい』
ぷつっと通信が途切れ、代わりに電子音楽が流れた。昔から変わる事のない「エーデルワイス」の曲である。
それは亜希子と紗奈恵が気に入っていた曲で、雪弥たちが訪れる度に蒼緋蔵家ではその曲が流れた。亜希子がピアノを伴奏しながら、紗奈恵と共に優しく歌い上げるそれは、耳にした者がしばらく動きを止めるほど心地よいものだったのを覚えている。
思い出しながら、雪弥は駐車場に一台の高級車が入って来るのを意味もなく眺めた。重い鉄の門が機械制御によって滑らかに動き、元の位置に戻って行く。静寂を震わせる耳元の曲はワンフレーズが終わると、初めの演奏から繰り返された。
見慣れた都心の明かりは、すっかり夜空の星の輝きを消してしまっていた。強く主張し続ける月に小さな光たちが、遠慮して輝きを止めているようだ。その月明かりさえ打ち消す人工のきらめきに、雪弥はエージェントが今夜も仕事をしているのだろうな、と静かに思った。
そのとき、不意に曲が途切れた。
『私だ』
「あ、父さん? 僕、雪弥ですけど」
『待っていたぞ。もう少し早めに掛けられなかったのか?』
「ごめん、その、ちょっと忙しかったもんだから……」
他の言い訳が思いつかず、雪弥は思わず苦笑した。
無愛想な口調は蒼緋蔵家当主の特徴である。言葉は上からでぶっきらぼうな印象があるが、その声色はどこか柔らかい。
電話から聞こえる父の声は、少し疲れているようだった。仕事疲れや、次期当主とその周りの配役選出の気疲れに加え、紗奈恵の子供である自分を心配している事を雪弥は知っていた。だから強くそれを感じる時、毎回こう言わずにはいられなかった。
「父さん、僕は大丈夫だから、心配しないで」
その言葉が、何の役にも立たない事は理解していた。心配しないでと言っても、雪弥の仕事内容を薄々勘付いている彼は心配してしまうのだ。一人の息子として心配してもらえる事は嬉しかったが、それで彼の寿命が縮まってしまうような心労は、出来れば感じて欲しくないとも思っていた。
蒼緋蔵家当主は、約二十近くも年が離れている妻と結婚し、今では六十歳を過ぎている。兄弟がなく従兄弟に五十代、四十代の男が数人いたが本家には招かれていなかった。
彼らも他の蒼緋蔵家親族と同様、雪弥や紗奈恵を強く妬んでいたが、それでも身の程知らずと知って権力を握ろうとする事はしなかった。蒼緋蔵では血筋によるものがあるらしく、全員が若い時期当主を押している状況だった。
性悪く業が深い人間が蒼緋蔵分家には多かったが、彼らは揃って雪弥の兄を高く評価した。雪弥たち世代の従兄弟では、一番若い大人でも三十歳を過ぎているのだが、誰もが自分よりも若い雪弥の兄に忠誠を尽くしていた。切れすぎる頭に屈服したのかと、雪弥は首を傾げるばかりである。
『雪弥、蒼慶のことなんだが……』
父の口から長男の名が出て、雪弥は前回父が語っていた、蒼緋蔵家の次期役職選を思い起こした。まず脳裏に浮かんだのは、次期当主が本物の当主となる日が決まったという可能性である。
蒼緋蔵家の長男は、名を蒼慶といった。東洋人にしてはすらっとした長身に、はっきりとした顔立ちをした男である。冷静沈着で世の策略家にも劣らない頭脳を持っており、名に「蒼」という家名の一部をもらい、幼少期から次期当主としての教育を受けていた。
黙って座っていると、物語に出てくる西洋貴族や王子を思わせる男だ。顔立ちと堂々とした態度、洗練された物腰や頭脳に女たちはときめいたが、彼が背負う圧倒的な雰囲気に軽々しく声を掛ける者はいなかった。
蒼慶は幼くして、自分が動かずとも部下に指示して物事を運ぶことを知っていた。彼は生まれながらにして、天性の策略家である。彼が引き継いだ当主の無愛想は更に箔が掛かり、その上亜希子の強い気性まで備わっているものだから大変だった。
次期当主として日々着々と権力を固めつつある蒼慶は、今年二十八歳を迎える前に最年少議員として国会に進出していた。蒼緋蔵家親族は大絶賛で応援したが、そこには母と父の反対意見を彼自身が押し通して「反論意見なし」とした困った話もある。
自分の意見を押し通す蒼慶が、部下や親族たち全員を驚かせた事が大学生時代にもあった。大学在学中に突然スポーツに励み出し、勉強の合間をぬって身体をこれまで以上に鍛え始めたのである。
本部は二十四時間フル稼働しているので照明灯も変化はなく、窓が一つもない冷たい地下は時間の流れすら分からない。しばらくファイルをチェックした後、ようやく一息ついたタイミングで何気なく腕時計を見て、彼は驚いた。
もう夜の九時を過ぎていた。
手に収まらないファイルの分厚さは圧倒的で、雪弥は「無駄にあり過ぎだろ」と愚痴りながら似たような内容のページをめくっていった。速読する事さえ面倒になり、必要がなさそうな文章は読まずにぼんやり見やるだけで飛ばし、最後の一ページだけゆっくりと目で読んでファイルを閉じた。
ふうっと息をつき、座ったまま凝った身体をほぐすように背伸びしたところで、雪弥は、ふと動きを止めた。
「……電話するの忘れてた…………」
思い出して、雪弥は係りの者にファイルを返すと、エレベーターで屋上へと上がった。休みがあればすぐに問題は解決しているだろうに、と思いながら屋上の扉を押し開けて外へ出る。
少し湿った涼しい夜風が吹きこんで、雪弥は反射的に目を細めた。月明かりで照らし出された屋上は、雪弥にとっては十分な明るさがある。屋上を取り囲むように飛び出ている塀に歩み寄ると、静まり返った駐車場と直立不動している警備員が見えた。
「……御苦労なことで」
柵に身を預けながら呟き、雪弥は携帯電話取り出した。ふと何も食べていない事を思い出し、一階の購買で何か買ってくるべきだったかと口の中で呟く。
話しをすませてから食べようと決めたのは数秒後で、そのとき既に、携帯電話を慣れたように操作して耳に当てていた。
『はい、蒼緋蔵ですが』
凛とした、はっきりと言葉を切る女性の声が上がった。
ずいぶん久しぶりに聞く声だったが、それが亜希子のものだと雪弥はすぐ分かった。音楽教師をしていただけあって、亜希子は容姿もさながらに美しい声をしているのだ。
「亜紀子さん? 僕、雪弥ですけど――父さんはいますか?」
『まぁ、雪弥君なの! すごく久しぶりねぇ、元気?』
「はい、すごく元気。父さんお願いします」
『うふふ、棒読みねぇ。相変わらず目的の用件以外は、あまり興味がないって感じかしら。いいわ、電話を繋げるから、ちょっと待っていてちょうだい』
ぷつっと通信が途切れ、代わりに電子音楽が流れた。昔から変わる事のない「エーデルワイス」の曲である。
それは亜希子と紗奈恵が気に入っていた曲で、雪弥たちが訪れる度に蒼緋蔵家ではその曲が流れた。亜希子がピアノを伴奏しながら、紗奈恵と共に優しく歌い上げるそれは、耳にした者がしばらく動きを止めるほど心地よいものだったのを覚えている。
思い出しながら、雪弥は駐車場に一台の高級車が入って来るのを意味もなく眺めた。重い鉄の門が機械制御によって滑らかに動き、元の位置に戻って行く。静寂を震わせる耳元の曲はワンフレーズが終わると、初めの演奏から繰り返された。
見慣れた都心の明かりは、すっかり夜空の星の輝きを消してしまっていた。強く主張し続ける月に小さな光たちが、遠慮して輝きを止めているようだ。その月明かりさえ打ち消す人工のきらめきに、雪弥はエージェントが今夜も仕事をしているのだろうな、と静かに思った。
そのとき、不意に曲が途切れた。
『私だ』
「あ、父さん? 僕、雪弥ですけど」
『待っていたぞ。もう少し早めに掛けられなかったのか?』
「ごめん、その、ちょっと忙しかったもんだから……」
他の言い訳が思いつかず、雪弥は思わず苦笑した。
無愛想な口調は蒼緋蔵家当主の特徴である。言葉は上からでぶっきらぼうな印象があるが、その声色はどこか柔らかい。
電話から聞こえる父の声は、少し疲れているようだった。仕事疲れや、次期当主とその周りの配役選出の気疲れに加え、紗奈恵の子供である自分を心配している事を雪弥は知っていた。だから強くそれを感じる時、毎回こう言わずにはいられなかった。
「父さん、僕は大丈夫だから、心配しないで」
その言葉が、何の役にも立たない事は理解していた。心配しないでと言っても、雪弥の仕事内容を薄々勘付いている彼は心配してしまうのだ。一人の息子として心配してもらえる事は嬉しかったが、それで彼の寿命が縮まってしまうような心労は、出来れば感じて欲しくないとも思っていた。
蒼緋蔵家当主は、約二十近くも年が離れている妻と結婚し、今では六十歳を過ぎている。兄弟がなく従兄弟に五十代、四十代の男が数人いたが本家には招かれていなかった。
彼らも他の蒼緋蔵家親族と同様、雪弥や紗奈恵を強く妬んでいたが、それでも身の程知らずと知って権力を握ろうとする事はしなかった。蒼緋蔵では血筋によるものがあるらしく、全員が若い時期当主を押している状況だった。
性悪く業が深い人間が蒼緋蔵分家には多かったが、彼らは揃って雪弥の兄を高く評価した。雪弥たち世代の従兄弟では、一番若い大人でも三十歳を過ぎているのだが、誰もが自分よりも若い雪弥の兄に忠誠を尽くしていた。切れすぎる頭に屈服したのかと、雪弥は首を傾げるばかりである。
『雪弥、蒼慶のことなんだが……』
父の口から長男の名が出て、雪弥は前回父が語っていた、蒼緋蔵家の次期役職選を思い起こした。まず脳裏に浮かんだのは、次期当主が本物の当主となる日が決まったという可能性である。
蒼緋蔵家の長男は、名を蒼慶といった。東洋人にしてはすらっとした長身に、はっきりとした顔立ちをした男である。冷静沈着で世の策略家にも劣らない頭脳を持っており、名に「蒼」という家名の一部をもらい、幼少期から次期当主としての教育を受けていた。
黙って座っていると、物語に出てくる西洋貴族や王子を思わせる男だ。顔立ちと堂々とした態度、洗練された物腰や頭脳に女たちはときめいたが、彼が背負う圧倒的な雰囲気に軽々しく声を掛ける者はいなかった。
蒼慶は幼くして、自分が動かずとも部下に指示して物事を運ぶことを知っていた。彼は生まれながらにして、天性の策略家である。彼が引き継いだ当主の無愛想は更に箔が掛かり、その上亜希子の強い気性まで備わっているものだから大変だった。
次期当主として日々着々と権力を固めつつある蒼慶は、今年二十八歳を迎える前に最年少議員として国会に進出していた。蒼緋蔵家親族は大絶賛で応援したが、そこには母と父の反対意見を彼自身が押し通して「反論意見なし」とした困った話もある。
自分の意見を押し通す蒼慶が、部下や親族たち全員を驚かせた事が大学生時代にもあった。大学在学中に突然スポーツに励み出し、勉強の合間をぬって身体をこれまで以上に鍛え始めたのである。
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