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夜のゲームセンターの遭遇と、悲劇(3)
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「えへへ、常盤先輩じゃないですかぁ」
理香は二年生である。つまりやってきた少年は、高等部の三年生であるらしい。
そう把握する雪弥の正面で、ガラスの中のクレーンが、小さな人形を一つ掴んでゆっくりと持ち上げる。
「おう、どうした常盤。物(ブツ)が切れたのか?」
「シマさん、声が大きいですよッ」
常盤と呼ばれた少年が、周りの目を気にしたように焦った声色で男を制した。雪弥が操作したゲーム機では、テルテル坊主に小さな手足をつけたような白い人形が、クレーンで移動を続けている。
誰もがゲームに夢中らしいと確認した常盤が、一転したように自信の窺える顔で「映画館の方にいなかったから、どこに行ったんだろうって捜しちゃったよ」と、男と自分はタメ口で話せる信頼関係である、と言わんばかりの口調で話し始めた。
「大学の方は順調だけど、こっちは全然駄目だね。声を掛けようにも、そんな連中なんて一人もいやしないし、二年生くらいにいないかなと思って回ってはみたけど、そういうのには興味がなさそうで」
すると、男の方がゲームを理香に任せて、彼へと身体を向けた。
「高校じゃあ、やたらと声を掛けるのもまずいだろ。そっちには理事が帰ってきてるしな。若いのがいいと言われているが、大学生でも十分若いだろ。お前は話した通り、明美(あけみ)と一緒に理事の行動をチェックして、何かあれば富川(とみかわ)学長に知らせろ。ブツは配れそうなら配れ。とくにかく約束通り、三十人以上は集めなきゃいけねぇからな」
落ちてきた人形を拾い上げた雪弥は、反対側へと回ってガラス越しに三人を見た。
シューティングゲームをする理香と、シマと呼ばれた紫スーツの男の隣には、やはり白鴎学園高等部の制服を着た男子生徒がいた。常盤という少年の顔に見覚えはないが、白い肌が目を引く生徒だった。
黒に近い茶髪は癖がなく、薄い顔立ちは大人しそうな印象を覚える。しかし、長い前髪の間から覗く一重の切れ長な瞳は、怒りや不満を隠し持っているようにも見えた。
「常盤、物がなくなったら必ず俺たちか富川学長に言えよ。絶対、青い奴は飲むな」
どこか含むように告げたシマは、面白そうに笑っていた。常盤が「分かってますよ」と反論するように言いながら、辺りを慎重に伺ったあと話しを切り出す。
「で、あいつらからもらったあの青い奴、いったい何なのさ? 効き目が少ないし効果も短い、でも考えようによっては便利な物にも見えるんだけど」
伺われたシマが「さぁな」と、肩をすくめる。
「取引対象に飲ませろとしか言われてねぇし、俺らにも分からねぇよ。ビジネスで、ずかずか尋ねるわけにゃあいかねぇだろ? ただ、『絶対に飲むな』と言われたんだ。何か裏があるんだろう。俺ぁ青いやつを受け取るとき、あいつらの鞄に赤い別の物があることにも気付いたぜ。何に使うのかは分からねぇが、――そうだな、一言で片づけるんなら嫌な予感がする、だから絶対にやるなってことだ」
常盤が、シマの言葉を聞いて「それこそ納得出来ないし分からない」というような顔をしたが、理香がゲームを一緒にやりたいとシマにせがんで、話しは終わりになった。
常盤が苛立ったようにレースゲームを始めたタイミングで、雪弥はその場を切り上げる事にした。ストラップの紐がついた小さな人形を、そのままクレーンゲーム機に置いて帰ろうとして、ふと手を止める。
どのキャラクターかも分からない、その人形の間抜け面を見ていると、なんだか愛着が湧いて連れて帰る事にした。パーカーの腹部についているポケットにしまい、そこに両手を差しいれたままゲームセンターを出る。
歩き出した雪弥は、使い慣れた携帯電話をポケットから取り出しながら、建物の裏手へと回った。
※※※
『で、お前はその人形を飼う事にしたわけか』
「まぁ、そうなりますね」
人のないゲームセンターの裏手で、雪弥は静まり返ったアパートを見上げながらそう囁いた。
電話の相手は、上司であるナンバー1だった。しばらく空いた間の中で、彼がどこか呆れたように息を吐き出す音が続いた。
『……まぁ、大学の学長が協力者だということは予想範囲内だったがな』
「でしょうね」
『しかし、気になるのは話の中であった『取引』だな。青と赤の覚せい剤に関しては、うちでブルードリームとレッドドリームの名が上がっている』
「またややこしい感じの名前が出てきましたね」
『ややこしいどころじゃないかもしれんぞ。今早急に調査をすすめているが、いろいろと厄介そうだ』
雪弥は、腕時計へと視線を落とした。時刻は午後十時を過ぎている。
「長居はできないので、一旦ここで切りますね」
『うむ、引き続き調査を頼む。こちらも、情報がまとまり次第連絡する。あと、飼うんだったらその人形の名も考えておけ』
「了解」
雪弥は電話を切り、ズボンのポケットにしまった。パーカーの腹ポケットに入れられたままの左手は、頭が大きい間抜け面の人形に触れたままである。
白鴎高校に勤務する大学学長の富川と、高等部にいる「明美」という女。高校生の常盤と理香に、組織の一人らしい男「シマ」。
ナンバー1に報告した際、雪弥は、建築事務所として借りられている建物にシマという男が所属している小さな組織がある事を聞いた。今年茉莉海市に入ってきた「シマ」らは、千葉で詐欺の疑いを掛けられた「藤村事務所」のメンバーであった。
大手企業子会社が持っている建築業の名で登録され、表向きは新城(あらしろ)忠志(ただし)という男が率いる建築事務所となっているが、本物の新城忠志が、茉莉海市に入った形跡は一つもない。
「ん~…………、名前かぁ」
動物にしろ人形にしろ、飼うからには名をつけろとナンバー1は述べたが、雪弥はこれまでペットを飼った経験がなかったので、つける名が全く思い浮かばなかった。とりあえずはと思い、ポケットから人形を取り出して、しっくりとくる名を考えてみる。
携帯電話ほどのサイズをした人形は、小さな手足とふっくらとした頭をしていて、小さく膨れた腹まで、持て余すところなく白い生地ぎっしりに綿が詰められていた。のんきな丸い目と笑みを作る三角の口だけで、耳も尻尾も鼻の凹凸もないストラップ人形である。
雪弥はしばらくそれを眺め、意味もなく左右にゆっくりと揺らせた。「のんきな顔だよなぁ」と感想を呟いたところで、ふと名前を思いついた。
「そうだ、白豆にしよう」
雪弥は、白豆と呼ぶことにした人形をパーカーの腹ポケットにしまった。路地を南へと向けて歩き出したとき、ズボンの左ポケットに入れていた携帯電話が震え出す。
画面を確認すると、ナンバー1からだった。雪弥は、目新しい情報でもあったのだろうか、と訝しみながら電話を取った。
「はい、もしもし」
『私だが』
低い声色が笑むように震え、雪弥は怪訝そうに眉を潜めた。
ぶっきらぼうに「なんですか」と問いかけてみると、ナンバー1がしばらく喉の奥で笑いを堪えるような間を置いて言った。
『お前、名は付けたか』
「あ、絶対偵察機で見てましたね」
『いや、見とらん見とらん。リザが保証するぞ』
不意に電話の相手が秘書のリザに変わり、『はい、見ておりませんわ』と涼しげに答える。
理香は二年生である。つまりやってきた少年は、高等部の三年生であるらしい。
そう把握する雪弥の正面で、ガラスの中のクレーンが、小さな人形を一つ掴んでゆっくりと持ち上げる。
「おう、どうした常盤。物(ブツ)が切れたのか?」
「シマさん、声が大きいですよッ」
常盤と呼ばれた少年が、周りの目を気にしたように焦った声色で男を制した。雪弥が操作したゲーム機では、テルテル坊主に小さな手足をつけたような白い人形が、クレーンで移動を続けている。
誰もがゲームに夢中らしいと確認した常盤が、一転したように自信の窺える顔で「映画館の方にいなかったから、どこに行ったんだろうって捜しちゃったよ」と、男と自分はタメ口で話せる信頼関係である、と言わんばかりの口調で話し始めた。
「大学の方は順調だけど、こっちは全然駄目だね。声を掛けようにも、そんな連中なんて一人もいやしないし、二年生くらいにいないかなと思って回ってはみたけど、そういうのには興味がなさそうで」
すると、男の方がゲームを理香に任せて、彼へと身体を向けた。
「高校じゃあ、やたらと声を掛けるのもまずいだろ。そっちには理事が帰ってきてるしな。若いのがいいと言われているが、大学生でも十分若いだろ。お前は話した通り、明美(あけみ)と一緒に理事の行動をチェックして、何かあれば富川(とみかわ)学長に知らせろ。ブツは配れそうなら配れ。とくにかく約束通り、三十人以上は集めなきゃいけねぇからな」
落ちてきた人形を拾い上げた雪弥は、反対側へと回ってガラス越しに三人を見た。
シューティングゲームをする理香と、シマと呼ばれた紫スーツの男の隣には、やはり白鴎学園高等部の制服を着た男子生徒がいた。常盤という少年の顔に見覚えはないが、白い肌が目を引く生徒だった。
黒に近い茶髪は癖がなく、薄い顔立ちは大人しそうな印象を覚える。しかし、長い前髪の間から覗く一重の切れ長な瞳は、怒りや不満を隠し持っているようにも見えた。
「常盤、物がなくなったら必ず俺たちか富川学長に言えよ。絶対、青い奴は飲むな」
どこか含むように告げたシマは、面白そうに笑っていた。常盤が「分かってますよ」と反論するように言いながら、辺りを慎重に伺ったあと話しを切り出す。
「で、あいつらからもらったあの青い奴、いったい何なのさ? 効き目が少ないし効果も短い、でも考えようによっては便利な物にも見えるんだけど」
伺われたシマが「さぁな」と、肩をすくめる。
「取引対象に飲ませろとしか言われてねぇし、俺らにも分からねぇよ。ビジネスで、ずかずか尋ねるわけにゃあいかねぇだろ? ただ、『絶対に飲むな』と言われたんだ。何か裏があるんだろう。俺ぁ青いやつを受け取るとき、あいつらの鞄に赤い別の物があることにも気付いたぜ。何に使うのかは分からねぇが、――そうだな、一言で片づけるんなら嫌な予感がする、だから絶対にやるなってことだ」
常盤が、シマの言葉を聞いて「それこそ納得出来ないし分からない」というような顔をしたが、理香がゲームを一緒にやりたいとシマにせがんで、話しは終わりになった。
常盤が苛立ったようにレースゲームを始めたタイミングで、雪弥はその場を切り上げる事にした。ストラップの紐がついた小さな人形を、そのままクレーンゲーム機に置いて帰ろうとして、ふと手を止める。
どのキャラクターかも分からない、その人形の間抜け面を見ていると、なんだか愛着が湧いて連れて帰る事にした。パーカーの腹部についているポケットにしまい、そこに両手を差しいれたままゲームセンターを出る。
歩き出した雪弥は、使い慣れた携帯電話をポケットから取り出しながら、建物の裏手へと回った。
※※※
『で、お前はその人形を飼う事にしたわけか』
「まぁ、そうなりますね」
人のないゲームセンターの裏手で、雪弥は静まり返ったアパートを見上げながらそう囁いた。
電話の相手は、上司であるナンバー1だった。しばらく空いた間の中で、彼がどこか呆れたように息を吐き出す音が続いた。
『……まぁ、大学の学長が協力者だということは予想範囲内だったがな』
「でしょうね」
『しかし、気になるのは話の中であった『取引』だな。青と赤の覚せい剤に関しては、うちでブルードリームとレッドドリームの名が上がっている』
「またややこしい感じの名前が出てきましたね」
『ややこしいどころじゃないかもしれんぞ。今早急に調査をすすめているが、いろいろと厄介そうだ』
雪弥は、腕時計へと視線を落とした。時刻は午後十時を過ぎている。
「長居はできないので、一旦ここで切りますね」
『うむ、引き続き調査を頼む。こちらも、情報がまとまり次第連絡する。あと、飼うんだったらその人形の名も考えておけ』
「了解」
雪弥は電話を切り、ズボンのポケットにしまった。パーカーの腹ポケットに入れられたままの左手は、頭が大きい間抜け面の人形に触れたままである。
白鴎高校に勤務する大学学長の富川と、高等部にいる「明美」という女。高校生の常盤と理香に、組織の一人らしい男「シマ」。
ナンバー1に報告した際、雪弥は、建築事務所として借りられている建物にシマという男が所属している小さな組織がある事を聞いた。今年茉莉海市に入ってきた「シマ」らは、千葉で詐欺の疑いを掛けられた「藤村事務所」のメンバーであった。
大手企業子会社が持っている建築業の名で登録され、表向きは新城(あらしろ)忠志(ただし)という男が率いる建築事務所となっているが、本物の新城忠志が、茉莉海市に入った形跡は一つもない。
「ん~…………、名前かぁ」
動物にしろ人形にしろ、飼うからには名をつけろとナンバー1は述べたが、雪弥はこれまでペットを飼った経験がなかったので、つける名が全く思い浮かばなかった。とりあえずはと思い、ポケットから人形を取り出して、しっくりとくる名を考えてみる。
携帯電話ほどのサイズをした人形は、小さな手足とふっくらとした頭をしていて、小さく膨れた腹まで、持て余すところなく白い生地ぎっしりに綿が詰められていた。のんきな丸い目と笑みを作る三角の口だけで、耳も尻尾も鼻の凹凸もないストラップ人形である。
雪弥はしばらくそれを眺め、意味もなく左右にゆっくりと揺らせた。「のんきな顔だよなぁ」と感想を呟いたところで、ふと名前を思いついた。
「そうだ、白豆にしよう」
雪弥は、白豆と呼ぶことにした人形をパーカーの腹ポケットにしまった。路地を南へと向けて歩き出したとき、ズボンの左ポケットに入れていた携帯電話が震え出す。
画面を確認すると、ナンバー1からだった。雪弥は、目新しい情報でもあったのだろうか、と訝しみながら電話を取った。
「はい、もしもし」
『私だが』
低い声色が笑むように震え、雪弥は怪訝そうに眉を潜めた。
ぶっきらぼうに「なんですか」と問いかけてみると、ナンバー1がしばらく喉の奥で笑いを堪えるような間を置いて言った。
『お前、名は付けたか』
「あ、絶対偵察機で見てましたね」
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