最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない

百門一新

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一章 サード・サリファンの役割(3)

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 理事長を交えて生徒会と風紀委員会、保健委員会で話し合った結果、健康診断については、先に理事長側で組んでいた予定通りの内容の日程で進むことになった。

 一学年、二学年については、生徒会と風紀委員の誘導の元で合同に行われる。就職書類の一つとして精密検査も入る三学年に関しては、少人数ずつ専門の検査部屋に呼ばれる、昨年と同じ形での進行だ。

 健康診断中の警備に関しては、日々の校舎内の見周りと同じく風紀委員会の管轄だった。健康診断当日の警備体制の申告書も問題はなかったようで、昨年と違って生徒会は、再三の説明を求めるような面倒なことはしてこなかった。

 サードは仔猫の件をずっと考えていて、順調に進む会議に対しては、ほとんど傍観者に回っていた。理事長が会議の終了を告げる声でようやく我に返り、会議室の面々に目を留めることもなく、真っ先に席を立って出口を目指した。

「えぇぇええええええええッここで置いてくの!? 待ってくださいよ委員長!」

 会議室を出たところで、すぐ後ろから呼び留められたサードは「へ」と間の抜けた声を上げてしまった。

 振り返ると、そこには昨年から風紀の副委員長を務めている、同学年生のリューがいた。少し癖の入った焦げ茶色の髪をしており、棘のない同色の瞳はショックを受けたように揺れている。

「置いてくなんて酷いですよッ」
「何か用でもあるのか?」

 うっかり忘れていた。マジでごめん。

 サードとしては、副委員長という相棒を忘れていたことについては、「マジすまんかった」と謝罪したくもあった。しかし、その素の口調だと『堅物の風紀委員長の設定』と食い違うかもしれないと思えて、ひとまずは眉間の皺を残したままそう尋ね返す。

 リューはこちらをチラリと見やって、それから、おずおずと言葉を切り出した。

「実は放課後の見回りの件なんですけど、三人体制にすると、委員長が持っている分の書類の処理とかも、色々と間に合わないんじゃないかと思いまして……」
「まぁな。でも春先は変態が多いから、三人がかりで叩き潰した方が早いだろ」

 違反行為が確認された生徒がいた場合、身柄を拘束した後に担当教師へと引き渡し、説教と学園の校則について再度説明を行う。続いて預かった生徒手帳をもとに書類を作成し、違反の軽重から規則に沿って処分の内容が決定される。

 発見して注意するだけならまだしも、手続きにも回らなければならないため、三人の方が効率は良かった。とくに健康診断の前後は、男同士の恋愛のもつれやら、強姦染みた事件まで発生するのだ。

 それは、昨年のめまぐるしい風紀委員会の仕事で身に沁みている。というか、なんで男同士でそうなるのか、とサードには今でもずっと理解し難い。

「…………考えるだけで頭痛が」
「え、なんです?」
「いや、なんでもない」

 危うく本音が口からこぼれかけたサードは、風紀委員長としての表情を再び張り付かせた。

 その時、背後に急速に迫る何者かの動きを察知し、思考が反射的に攻撃体制へと切り替わった。そばにいたリューを守るべく押しのけると、飛んで来た何者かの腕を掴んで一気に背負い投げた。

 床に叩きつけるだけでは、ダメージが少ないだろう。

 サードは、戦闘本能のままに手刀を固め、『敵』を潰しにかかろうとしたところで――相手が知った顔であることに気付いて、相手の顔面を抉る直前に手を止めた。

 すると、床に叩きつけられた長身の男子生徒が、青白い顔にぎこちない笑顔を浮かべて「や、やっほー」と力なく挨拶してきた。

「いきなり攻撃してくるとか酷いよ、サード君……」
「勝手に名前を呼ぶんじゃねぇよ、生徒会会計。元戦闘用奴隷である俺の後ろに、気配を殺して近づく方が悪い」
「つ、次からは気を付けます」

 サードが溜息をこぼして上から退くと、しばし呆けていたリューが、慌てたようにその男子生徒を助け起こしにかかった。

 癖毛を持った少し色素の薄い柔らかい金髪、少し大きめで垂れた瞳は鮮やかな紫の瞳。緊張感もなく柔和な笑顔を浮かべた長身で美麗なその少年は、生徒会会計を務める三学年のユーリスだった。

 侯爵家の次男であるユーリスは、学年に隔たりなく友人の幅を広げており、サードにも気軽に声をかけてくる変わり者である。

 サードは反射的に攻撃体制に入ってしまうので、気配もなく唐突に距離を詰める彼の行為には困ってもいた。本気でやめて欲しいことの一つで、以前から注意してはいるのだが、しばらく時間を置くとそれを忘れたように同じことが繰り返されるのだ。

 サードは、立ち上がったユーリスを半眼で睨み付け「で?」と訊いた。

「何の用だ、会計」
「どこに行くのかなぁと思って。リュー君が確認事項で慌てて呼び留めたってことは、そのまま風紀委員室に戻る予定じゃないんでしょう?」
「お前に関係ないだろうが」
「え~、将来同じ場所で働く仲じゃん」

 軍は基本的に、国王直属の防衛機関と、攻撃を主とした聖軍事機関の二つがある。ユーリスは早い段階から、戦闘魔術師としての頭角を表しており、現時点で『次期皇帝』直属の戦闘魔術師団長への推薦が決まっていた。

 どいつもこいつも、『将来』『未来』だの言いやがって……

 苛々したサードは、覚えた怒りを抑え込むべく目頭を揉み解した。口車に乗るのは得策ではない。人当たりのいいユーリスをじろりと睨み上げると、まともな質問だけを拾い上げてこう答えた。

「俺は、保健課のスミラギ先生に、健康診断の日程を報告して来る。当日は、スミラギ先生が王宮医師団の案内役になっているからな」
「スミラギ先生って、去年赴任してきたばかりの新しい先生だよね? 厳しい人だけど、サード君が懐いているのが意外なんだよなぁ」
「は? 懐く? 待てコラ、どうしてそうなる」
「だって、よく保健室に行くじゃない。みんな彼の怖さに恐れをなして、あまり立ち寄らないのに」

 保健室に行く時は人目を盗んでいるつもりだったが、いつ見られたのだろうか。ユーリスは普段から笑顔なので裏が読みにくく、だからこそサードは彼のことが苦手でもあった。

 昨年赴任してきたスミラギは、サードが地上に出て数日経った頃に、教育係として送られて来た研究員だった。同じように潜伏を命じられ、現在は学院の保健室で保健担当の教師となっている。

 線の細い綺麗な顔はしているが、スミラギは恐ろしいほど愛想を知らない男だ。怪我の治療にあたる時も一切の同情がなく、機械のように淡々と仕事だけをこなす。冷ややかな視線一つでブリザード級の空気を作り、冗談さえ通じない彼のことを、生徒たちが『魔王』と呼んでいることもサードは知っていた。

「俺は風紀として仕事の用が多いだけだ。取り締まった生徒の怪我の手当てと報告も、保健の管轄だろ」

 サードは答えながら、自分がスミラギに懐いているという構図を想像して、微妙な気分になった。

 スミラギは教育係としてサードの足りない知識を補い、行動の指示をする人間だった。衛兵や警備として学園に入っている他の諜報員たちと違うのは、こちらに対して憎悪を見せないことだが、その教育方針はかなりスパルタで容赦がない。

 その時、ぞろぞろと会議室から出てきた他の生徒会メンバーに気付いて、リューが顔を顰めた。ユーリスの後ろ姿に気付いたロイが足を止め、彼の後ろに続いていた他の生徒会役員たちも立ち止まって、揃ってこちらへ視線を向けてくる。

 もうちょっと早めに立ち去れば良かった。
 
 サードは、諦めの心境でそう思った。自由奔放で権力を持って楽しく過ごしている生徒会と、学園側から選ばれ仕事に追われる多忙な風紀委員会は、性質上相容れないものがある。隣のリューの機嫌が降下していくのを、肌で感じてもいた。

 ロイに並んでいた細身の長身の男子生徒が、冷ややかな眼差しをこちらに向けながら、銀縁眼鏡を中指で押し上げた。

 彼は生徒会副会長であり、国の宰相を父に持つ三学年生のレオンだ。『皇帝』の影となり剣ともなる、聖軍事機関諜報部の次期参謀候補に内定している少年で、辛辣な敬語口調が板についた女性的な美貌を持つ男である。

 男性にしては長めの、黒の色素が強いダーク・ブラウンの髪。凍える印象を持ったアイス・ブルーの切れ長の瞳。制服は彼の性格を象徴するように、いつもパリッとしおり、高圧的に睨みつけるような表情が普段のスタイルだ。

 貴族優遇思想でもあるのか、いつも嫌味ったらしく上から物を言ってくる男でもあった。生徒会副会長という役職よりも高い『元戦闘用奴隷出身の風紀委員長』を、嫌っている節もあるのではないだろうかとサードは推測している。

 そして何より、レオンは『次期皇帝』を誰よりも神聖視している生徒でもあった。だから余計に、険悪の仲で言い合っているサードを嫌っている印象もあった。

 今の生徒会は、『次期皇帝』であるロイを筆頭に、次代の聖軍事機関のトップと幹部候補が揃っている。それは全て、百年ごとに悪魔と戦い続けている聖騎士の子孫たちだった。

 学園の『月食の悪魔』の伝承を知る人間から見れば、当人たちが「今世代に悪魔との戦いがありますよ」と看板を背負って歩いているようなものだ。緘口令が敷かれたままであるせいか、今のところ学園内でそのような噂は流れていない。

 ロイを含む生徒会メンバーは、王族の従兄弟や宰相といった上級貴族の息子たちである。そのために、彼らを失わない作戦を親たちが秘密裏に進め、加担していた一件が『半悪魔』の実験だった。

 これから起こる計画を知ったら、彼らは努力を返せと怒るか、それとも安堵するのか。

 その時の反応については、彼らと接点の少ないサードには想像出来ないでいた。皇帝と国王を尊敬しているらしいレオン辺りは、「一番よい方法です」とあっさり納得しそうな気もするけれど。

 とはいえ、生徒会の人間は、どれも個性派揃いで食えないやつが多すぎる。

 サードはそう思って、彼らに残念そうな眼差しを送ってしまった。遅れてレオンの「聞いているのですか」という苛立ち交じりの強めの声が聞こえて、自分がすっかり考えに耽ってしまっていたことに遅れて気付く。

「去年、一学年の半裸を見て発情した馬鹿がいたでしょう。同じことを起こさせないよう、当日の警備は抜けがないよう取り組みなさい」
「あ~……。今年は抜かりねぇよ、副会長」

 うん、大丈夫。
 男同士の裸を見てその気になるとか、もう深く考えないようにする。

 けれど上手く表情を取り繕える気もしなくて、サードは答えながらさり気なく視線をそらしてしまっていた。生徒ごっこもいい加減終わりたいので、手っ取り早く『月食』が来てくれないだろうか、と思ったりもする。

 特にレオンは、ロイ以上にクドクドと言ってくるため、相手をするのが毎回とても疲れる相手だった。いっそ全てぶちまけてしまいたいくらいに、煩く感じる時が多い。

「あーっと……そもそもな、副会長? 警備体制に文句はなかったんだろ、今更どうこう言われる筋合いはねぇぞ」
「動かせる風紀の人数が少ないせいで、生徒会にも仕事の一部が回って来ている。俺たちは風紀と違って兵士じゃない。風紀委員会にはしっかり働いてもらわないと困ると、レオンはそう言いたいのだろう」

 ロイにもっともな部分を指摘され、サードは返す言葉に困った。

 聖アリスト教会学園は、国内でも選ばれた少年たちのみが入学出来る。とはいえ一学年でも百人以上の生徒が在籍していて、それに対して風紀委員会は、一学年から三学年合わせて、現在は総勢二十八人しかいないのが現状だった。

 風紀委員会は委員長、副委員長の二つのみが役職として設けられ、残りの二十六人が活動部員だ。生徒会とは違い、身体を張った風紀活動がメインとなるため、広大な校舎敷地内の見回りにはぎりぎりの人数だった。

 今のところ、通常の風紀委員の数倍は早く動くことが出来るサードのおかげで、普段の見回り業務をどうにか間に合わせている状況だ。

 つまり、風紀委員会は、深刻な人員不足の真っただ中であった。徹底して動き回り、サポートし、その後に書類作業を済ませる……。

 いつもの流れを思い起こしたサードは、やっぱり損な役割だと『風紀委員長』の役を放棄したくなった。風紀委員長排除派を使って、どうにかこの地位を失うことは出来ないだろうか、と本気で考えそうになる。

「……リュー、悪いけど先に風紀委員室に戻って、書類を片付けてもらってもいいか? 俺も後で行くから」
「はい。分かりました」

 見周りの人数を書類の手伝いに回す案についても話したかった、という顔をしたものの、リューはそう答えて踵を返して行った。

 こちらも用事を済ませてしまおう。スミラギが待ってる。

 サードは生徒会一同に「じゃあな」と告げて歩き出した。しかし、不意に、ロイたちの後ろから書記のソーマが「あのッ」と呼び留める声を上げてきた。

 肩越しに振り返って、光りに透けると灰色にも見える髪と明るいブラウンの瞳をした、生徒会の中では比較的平凡寄りの少年に目を留めた。パチリと視線が合ったソーマが、「あ」と我に返った様子でわたわたとする。

「えっと、その……頑張ってくださいね」

 ぎこちない笑みを浮かべてそう言ってきた。

 彼から声を掛けられたのは、初めてのような気がする。サードは珍しいなと不思議に思いつつも「そっちもな」と、苦労性の書記を思って片手を振って返事をしてから、リューとは反対方向へと足を進めた。
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