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第22話 許可証
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ケラウノス騎士団に入れば、ざわざわと騒がしくなった。騎士達が騒々しい。俺に警戒しているようだった。
「おい、あれ」「レイジだろ」「カイルを倒したっていう」「ジョンも倒したらしいぞ」「それどころかユピテル分隊長もやっちまったとか」「あの元雑兵が?」「信じられんな」「それにしてもルシア様は美しいな」
いつの間にか噂になるくらいには有名になったらしい。俺の名が認知されるようになったとはなぁ……この一ヶ月ほどで、これほど変化があるとは。
そのまま廃棄場を目指した。
「ここだな」
「まて、ここは関係者以外は立ち入り禁止……む、その許可証、ライトニング家の……どうぞお通り下さい」
許可証の効力は確かだった。
へえ、これは助かる。
ルシアを連れ、中へ。
「今日もモンスターのアイテムが沢山ですね」
山のように積み上がる収集品アイテム。今日はどうやら東のフィールドダンジョンに生息しているオークのアイテムが主だった。
「オークの角か。大量に狩られるから、それほど価値のあるものでもないし、一部のクエストにしか使われない。売価も1セルと安いから捨てられるってワケか」
「そのようですね。オークともなれば、なかなかの経験値になるかもしれませんし、クリスタルの製造のし甲斐がありそうですね」
ルシアの言う通り、オークは中々にレベルの高いモンスター。確か『20』はあったはず。だから、帝国に向かって来るオークを排除する為、騎士達がよく狩ると聞いた。その結果がこれってワケか。
「いいね、じゃあ、さっそくオークの角を12個セットして……」
「12個? 3個ではなかったのですね」
「ああ、あれからスキルレベルがアップしてね。今は12個まで可能になった。その分、獲得経験値も倍増しているよ」
「うんうん」
まるで自分の事のように嬉しそうに頷くルシアは「じゃあ、収集品集め手伝いますね」と角を集めてくれた。
◆
「――時間もそろそろだ。こんなところにしておこう」
「お疲れ様です」
俺もだが、彼女も少し疲れた顔を見せる。
少し無茶をさせてしまったな。
「ごめんね、付き合わせちゃって」
「いいんですよ。ところで、どれくらい製造出来ました?」
「ああ、うん。成功率は50%もあるからね、なんとか120個ほど」
ちなみに、初期成功率が20%。
スキルレベルが『1』毎にプラス『5%』上がる。
現在『7』なので、『50%』の成功率という事だ。
スキルレベルが最大『10』なので、最高成功率は『65%』という事になる。ただ、そこまでスキルポイントを振るのにも、膨大な経験値が必要で一苦労だけど。
「120個も! それで1個につき経験値は?」
「12個分詰めているからね、1回クリスタルを使えば『500』は入ると思う。ちょっと試してみるね」
経験値クリスタル(オーク)を使用した。
パリンと割れると、経験値を予想を上回る『1200』獲得した。こりゃスゴイな。レベルアップこそしなかったけれど、狩りという労力がなくても、かなり多くの経験値を獲得できた。
あと119個あるから……『142,800』も獲得できるという計算だ。これほどになると、俺自身のレベルは『70』とか余裕で超えるな。
「三大騎士達の平均レベルが『80』と聞く。やべえな」
「す、凄いですね。全部使われるのですか?」
「いいや、これはルシアやラティに分けるよ。それと、一部は売ってみようと思う。ほら、俺達お金ないだろ。ライトニング家からの援助もあるわけじゃないし」
「そうでしたね。わたしはともかく、レイジさんの装備があまり充実していませんから、お金を作って装備回りを強化していいと思います」
そうだな、しばらく経験値クリスタルの商売でもしてみるか……!
「おい、あれ」「レイジだろ」「カイルを倒したっていう」「ジョンも倒したらしいぞ」「それどころかユピテル分隊長もやっちまったとか」「あの元雑兵が?」「信じられんな」「それにしてもルシア様は美しいな」
いつの間にか噂になるくらいには有名になったらしい。俺の名が認知されるようになったとはなぁ……この一ヶ月ほどで、これほど変化があるとは。
そのまま廃棄場を目指した。
「ここだな」
「まて、ここは関係者以外は立ち入り禁止……む、その許可証、ライトニング家の……どうぞお通り下さい」
許可証の効力は確かだった。
へえ、これは助かる。
ルシアを連れ、中へ。
「今日もモンスターのアイテムが沢山ですね」
山のように積み上がる収集品アイテム。今日はどうやら東のフィールドダンジョンに生息しているオークのアイテムが主だった。
「オークの角か。大量に狩られるから、それほど価値のあるものでもないし、一部のクエストにしか使われない。売価も1セルと安いから捨てられるってワケか」
「そのようですね。オークともなれば、なかなかの経験値になるかもしれませんし、クリスタルの製造のし甲斐がありそうですね」
ルシアの言う通り、オークは中々にレベルの高いモンスター。確か『20』はあったはず。だから、帝国に向かって来るオークを排除する為、騎士達がよく狩ると聞いた。その結果がこれってワケか。
「いいね、じゃあ、さっそくオークの角を12個セットして……」
「12個? 3個ではなかったのですね」
「ああ、あれからスキルレベルがアップしてね。今は12個まで可能になった。その分、獲得経験値も倍増しているよ」
「うんうん」
まるで自分の事のように嬉しそうに頷くルシアは「じゃあ、収集品集め手伝いますね」と角を集めてくれた。
◆
「――時間もそろそろだ。こんなところにしておこう」
「お疲れ様です」
俺もだが、彼女も少し疲れた顔を見せる。
少し無茶をさせてしまったな。
「ごめんね、付き合わせちゃって」
「いいんですよ。ところで、どれくらい製造出来ました?」
「ああ、うん。成功率は50%もあるからね、なんとか120個ほど」
ちなみに、初期成功率が20%。
スキルレベルが『1』毎にプラス『5%』上がる。
現在『7』なので、『50%』の成功率という事だ。
スキルレベルが最大『10』なので、最高成功率は『65%』という事になる。ただ、そこまでスキルポイントを振るのにも、膨大な経験値が必要で一苦労だけど。
「120個も! それで1個につき経験値は?」
「12個分詰めているからね、1回クリスタルを使えば『500』は入ると思う。ちょっと試してみるね」
経験値クリスタル(オーク)を使用した。
パリンと割れると、経験値を予想を上回る『1200』獲得した。こりゃスゴイな。レベルアップこそしなかったけれど、狩りという労力がなくても、かなり多くの経験値を獲得できた。
あと119個あるから……『142,800』も獲得できるという計算だ。これほどになると、俺自身のレベルは『70』とか余裕で超えるな。
「三大騎士達の平均レベルが『80』と聞く。やべえな」
「す、凄いですね。全部使われるのですか?」
「いいや、これはルシアやラティに分けるよ。それと、一部は売ってみようと思う。ほら、俺達お金ないだろ。ライトニング家からの援助もあるわけじゃないし」
「そうでしたね。わたしはともかく、レイジさんの装備があまり充実していませんから、お金を作って装備回りを強化していいと思います」
そうだな、しばらく経験値クリスタルの商売でもしてみるか……!
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