チートスキルが使えるから島民を守れって言われても俺は好きな女の子といちゃいちゃしていたい普通の中学生なんだよね。 だから好き勝手に生きる

甘いからあげ

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好きな女の子が近づいてきたら怖くて泣く事もできずに立ちつくしていた 少女ちゃんねるで聞いたらぼろくそ叩かれた

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 好きな女の子が近づいてきたら怖くて泣く事もできずに立ちつくしていた
少女ちゃんねるで聞いたらぼろくそ叩かれた。死ねとか人を好きになる資格がないとか言われたけど言い過ぎじゃね。
だったら君達がやってみろよまじびびるってって言って本当にネット越しの女性が来て好きな女の子に近づいて来てもらったら
その女性は何も怖がらず、こんな可愛い子が近づいてきただけで怖がるなんて、一生ひきこもってたらって言われるも
俺は本当に怖くて何も動けず好きな女の子を必死で睨んでいた。笑いごとじゃないと判断した女性は俺を引きずって連れて行ってくれた
でもその話はまた今度



 「お前は、これからどう生きていくつもりだ」 
好きな少女に惹かれて、中学総大将として半端な俺に父が問う。
 俺は真姫ちゃんの事にしても半端だ。俺は今日人間として生きると真姫ちゃんにも両親にも言った。
真姫ちゃんが人間を傷つける事があれば戦うとも。
 「中学総大将として、もしモンスターが結界を越えてくれば、水守一族が人間に危害を加えるなら戦う」
 「よし、その言葉の通り生きろ」
 「まず明日、真姫ちゃんに会いに行く」
 「おいおい、戦線布告か。何も進んで戦争しろなんて言ってはない。モンスターや水守一族と戦って勝てる保障なんてないし、
こっちには向こうの戦力も分からないんだぞ」
 お父さんが怖気づく。
 誰も見た事ないモンスターがどれぐらい強いかなんて分からない。
 「お喋りしようと思う。真姫ちゃんとお喋りしたいし、これからの俺達の関係とかも話すし。
向こうの戦力も知っておきたい。私用9:仕事1ぐらいの感じで結界の方に行くよ」
 お父さんがテーブルに頭をごつんと落とす。
 「あら、痛そう。清長さんの綺麗な顔に傷でもついたら大変」
 「え、お父さんって綺麗な顔なの」
 「当然よ。こんな綺麗な男性他にいないわよ」
 「水守一族見てたら、なんか綺麗のハードルが上がるんだよなぁ」
 「お前はそんなに結界の方に行ってたのか」
 お父さんが顔からテーブルをあげて言う。
 「お母さんはね、清長さんに会って、ああ、私は結界の向うに行く事はないって確信したわ。
結界の向うから水守一族が人間を誘惑してきて、とても魅力的に見えるが、絶対に結界の向うに行ってはいけないと昔から言われてるけど
清長さんより綺麗なわけないんだから。私は水守一族じゃなくて清長さんに誘惑されて、清長さんの方に行ったのよ」
 「誘惑はしてないだろう」
 「まぁ、仕事1割でもやるというなら結界の方に行くというのも認めてやろう。ちゃんと役割を果たせよ」
 「うん。俺だって中学総大将だし、家族も友達も守りたい。学校の皆も島の人達も皆好きだよ。守りたいし、モンスターに奪われたくない」
 「よし、必要なら戦え。化け物から貰ったチートスキルだろうがな」
 お父さんはこの先を俺に言わせようとしている。
 「うん。俺のチートスキルは人を守るために使う」
 「言ってくれるな」
 お父さんの機嫌が良くなる。
 「ジュースを飲むといい。ほら、徹君も」 
 「ありがとう」
 ずっと黙っていた徹ジュースを受け取りやっと口を開いた。徹は家族会議にはあまり口を挟まない。
 両親も俺も徹も島っ子ジュース。『一度飲んだらこれ無しでは生きていけない。これが飲みたければ結界の向うには行くな』
を飲む。枝豆が原材料で、島のお土産としては大不評で、松尾芭蕉もこのジュースを飲んでぶちぎれたってのは常識だ。
俺も同性代の子供達もこれを上手いと思ったことはない。
日常的に飲むには少し高い上、美味しくない。
 「上手くないなこれ」お父さんが嬉しそうに飲みながら言う。
 「本土で売ってる安いジュースの方が美味しい」俺も言う。
 「相変わらずねこれ。あれはもうこれ飲めないんでしょうね」
 島育ちの者は安くはないし美味しくもないこのジュースを日常的には飲まない。
だが、島育ちの各家族には人数分は置いてあるのが普通だ。
 徹がジュースを受け取ったが蓋を開けずに迷っている。
俺は徹が持っているジュースの蓋を開ける。
 「大和、俺はこのジュースは」
 「飲めよ」
 「徹は迷いをふっきれないながらもちびりと口をつける」
 「不味いんだよこれ」
 「こんなの飲んだら、帰りたくなるぜ」
 「帰れよ。お前んちすぐそこじゃん」
 「俺は護衛だからお前を置いて帰るわけにはいかない」 
 「俺も今日はお前んち泊まっていいか」
 「ああ、来いよ」
 4人で晩御飯を食べてから、徹といつも通り風呂に入った。
護衛の家で食事を貰うのも風呂を借りるのもは流石に気がひける。
 風呂に入る時徹は落ち着きがなくそわそわしている。
堂々としてどかっと風呂に入れば似合いそうな少年なのに、風呂に入る時は落ち着きがなく常に警戒している。
 「剣がないと落ち着かないんだよ」
 「お前気力2:魔力8なんだから魔法でなんとかしろよ」
 俺は何度もしてきた会話を今日もする。
 「だから、俺の戦い方は剣がある事前提なんだよ。大体俺以外にも魔力の方が高い人間は狭い場所は不利なんだからな
気力型に近距離で殴られたら俺は力負けして終わりだよ」
 「俺のチートスキルで気力倍にして近距離戦やるから大丈夫だよ」
 「これじゃどっちが護衛なんだか」 
 「大体、そうそう襲われるなんてないよ。今までも襲われた事なんてないだろ」
 「その襲われたことがないってのを続けるためにも俺がいるんだよ」
 徹がせわしなく体を洗いながら言う。
ちゃんと体洗え。
 「体も髪もゆっくり洗えよ。臭かったらせっかくの男前が可哀想だよ」
 「まぁ匂いで敵に居場所を察知されたら困るがな」
 「居場所ばれるまで臭くなったら護衛失格だよ」
 「結界の向うって風呂とかないんじゃねぇか。ならお前がお熱のあれって臭いし不潔だろ」 
 「真姫ちゃんは臭くないし綺麗だよ」
 「どうだか、匂いがするまで近づいた事ないだろ」
 「二人で近づいた事あるしー」
 「俺そんなの知らないぜ。お前、まさか俺が寝てる間に勝手に会いに行ったりしてないだろうな」
 「そんなことしてないって。もしそんなことしたら君は気配で起きるだろ」
 「俺がお前の護衛になる前か」
 「うん。小1の時、真姫ちゃんが近づいてきてね、本音は怖かった。好きな女の子に思う事でも言う事でもないけど、
化け物が近づいてくるような恐怖感だった。俺は恐怖に支配されて逃げる事もあとずさりもすることもできなくて、立ち尽くしていた」
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