殿下、貴方が愛している私の妹は結界魔法なんて使えませんよ。だから言ったじゃないですか。今更戻ってくれと言われても今更もう遅い！ざまぁ！

３話 ”チワチョコラで検索しても何も出てこないんだぜ。変な名前だな。貴方って顔が変だからその変な顔に似合ってるっちゃ似合ってるんだぜ”

　！殴られました。
はぁぁぁ！？第一執事のチワチョコラに殴られました。
何故、何故主である私を殴るのですか。
乱心ですか！？
　「主、あんた馬鹿か。１万円おっかけてないで逃げるぞ」
　はぁぁぁぁぁ！？
どんな教育を受けてきたのでしょうかこの第一執事は。
主の顔が見てみたいです！！
　「あのねチワチョコラ。私は優しい優しい主だから、突然こんな不躾な事をされても
貴方に教育してあげるわ。
“１円を拾わない者はレジで１円が足りなくてお札を崩して財布の中身が小銭でぱんぱんになって
財布のチャックが壊れる”って言うでしょう。
今まで聞いた事がないかしら」
　はぁ、私は優しすぎますね。こんな不躾な執事にこんなに親切丁寧に道理を教えてあげるなんて。
　「聞いたことないな。また殴られたくなかったらさっさと走って逃げるんだよこの馬鹿」
　はぁ？主を突然殴って馬鹿馬鹿馬鹿と。
。。。まぁ仕方ないですね。
早く逃げないといけないのは事実です。
　「仕方ないわね。ここは貴方の提案を受け入れてあげるわ。
ほら、何ぼさっと突っ立ってるのよボンクラ執事。早く逃げるわよ。
まったく貴方はいつもちんたらちんたら。
それで第一執事なんて。恥ずかしくないのかしら。
このジウラル様の第一執事ならもっと素早く仕事をこなしなさい。
本来なら貴方が舞っていった1万円をキャッチしてるべきなのよ。
それを貴方はそんな事もしないでぐだぐだ主のせいにして。
誰が悪いと思ってるのかしら、貴方でしょうチワチョコラ。
大体、貴方のそのチワチョコラってふざけた名前なんなのよ。
なるあす、チワチョコラで検索して」
　”ご主人様、チワチョコラで検索しても何も出てこないんだぜ。
チワチョコラって変な名前だな。
チワチョコラ、貴方って顔が変だからその変な顔に似合ってるっちゃ似合ってるんだぜ”
　「主、後でもう一回殴らせてくれ。そのスマホも地面に叩きつけて壊す」
　「チワチョコラ、貴方女性を殴って興奮する性癖なのね。
ガチャに５０万つぎ込んでであの男の娘の星５が出ないからって２０万はするスマホ叩きつけるのかしら。
あのね、チワチョコラ、出ない出ないと嘆いている時間でガチャを回しなさいな。
ふーむ、チワチョコラ、貴方って女性を殴って興奮する性癖のようだけれど、
貴方ってあの男の娘が好きなのよね。
貴方って男の子が好きなの？女性が好きなの？
分からないわ。難しいわね。
私性的対象にしても性癖にしても貴方みたいにねじ曲がっていないから、そういうの分からないの。
ごめんなさいね。貴方の事分かってあげられなくて。
貴方の事分かってあげたいけれど、じゃあ私は殿方を殴って性的興奮を覚えるかというとそんな事はないし。
男性のような女性を性的対象にするのかと言われるとそいう趣味はないしましてや一切理解できないぐらいだし。
貴方が好きなその男の娘キャラの事も殴って性的興奮を覚えるのかしら。
そうではなく殴って性的興奮を覚えるのは女性だけだとしたら、
貴方は女性を恨んでいてその復讐として殴っていてそれを性的興奮と勘違いしているんじゃないのかしら。
チワチョコラ、貴方って中々難しいわね。
思えば貴方を拾って来た頃から、貴方ってあの格ゲーの男の娘キャラ好きだったものね。
ひいたわよあれは。
その年で男の娘キャラが好きなんてこれはやばいのを拾ってしまったって思ったもの。
まぁそれでも拾ってしまったものは仕方ないと割り切ろうとしても割り切れなかったのよね。
あ、思い出したわ。貴方のチワチョコラって名前、私が付けたのよね。
貴方を拾った時丁度チワワ飼いたいなーってのとチョコを食べたいなーって思ってたから
なんとなくチワチョコラって名前にしたのよね。
しかし変な名前よねチワチョコラって。
そんな名前で今まで笑われてきたでしょう。
チワラにした方が良かったかしら。それともチョコ◯？
うーん。チョコ◯って言うと貴方の名前一々モザイク付いたりピー音入るわよ。
なんだか貴方の名前が卑猥物みたいだし、腹の出たデブみたいだし。
なんだか不人気キャラみたいじゃない。
いつのまにか消えていくキャラみたいな名前だし」