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4話 どうして私が非難され『死ねばいいのに!死になさい!』なんて暴力的で下衆の極みな言葉を吐けるのでしょう。お母様が同じ人間だとは思えません

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 「はぁ、まぁ好きに言ってなさい。婚約指輪を探しに行くわよマーリ」
あまりに馬鹿な家族に呆れて何も言う気にならず、放って置く事にしました。
何を言っても意味などありません。
 「ねぇお姉様~前を歩いてよ~マーリ病弱だから~お姉様に後ろから不意打ちされたらどうしようもないわ~」
 はぁ、私が後ろから不意打ちなんてするわけがありません。
私がそんな卑怯な真似するわけがありません。
 「あら、怖いのかしら。怖いのなら今すぐ額を地面に30回ぶつけてお願いしなさい」
 はぁ、まったくマーリは人にお願いする態度もしらないようです。
 「嫌よ~マーリ病弱なんだから~そんな事したら体に触るわ~」
 はぁ、せっかく人への頼み方の礼儀を教えてあげてもそのような態度を取るのですね。
 「そう、じゃあ貴女の後ろを歩くわ」
 マーリの後ろに回ろうとすると、マーリが制止してきました。
 「分かったわ~額を地面に30回ぶつけるから~」
 はぁ、なら始めからそうしてればいいのです。
 マーリが額を地面にぶつけます。
 「はぁ?人へのお願いというのを舐めてるのかしら。
勢いが足りないわ。それじゃ1回にならないわよ」
 あんな速度で、人へ頭を下げる事になるわけがありません。
 「マーリは病弱なんだ!!さっきのでカウントしてやれ!!
そもそも!!お前が前を歩けばいいだけの話しだろう!!
お前は姉なんだから、前ぐらい歩いてやれ!!」
 はぁ?マーリ本人がやると言ってるのに、何故お父様が口出ししてくるのでしょうか。
 「なんて酷い意地悪な娘なのかしら!!貴女なんて死ねばいいのに!!死になさい!!」
 !!え、え。え?どうしてそんな言葉を吐けるのでしょう。
私にはそんな恐ろしい言葉は使えません。
お母様は、どうしようもない下衆なのですね。
傷つきました。深く傷つきました。私の心にひびが入りました。
 「マーリ、お父様お母様が何を言っても変わらないわ。
嫌ならいいのよ。私が貴女の後ろを歩くだけだから。
これは貴女からのお願いで私は貴女に何も強制してないわ」
 本当に、私はお願いされている立場なのです。
どうして私が非難され、『死ねばいいのに!!死になさい!!』なんて暴力的で下衆の極みな言葉を吐けるのでしょう。
私にはまったく理解できません。
お母様が同じ人間だとは思えません。
お母様、貴女は人間なのですか。



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