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第一話・もぬけの殻
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昔から『嫌な予感』は高確率で当たってしまう。霊感なんてものは無いけれど、虫の知らせとか、女の勘とか、そういう類いなのだろうか。
鍵を開けてから玄関のドアノブに手を伸ばしかけ、穂香は一瞬だけ躊躇う。何か分からないが、良くないことが起こっているような、そんな気がした。
――気のせい、かな。
彼氏の木築栄悟と一緒に住むようになって、明後日で丁度一年になる。付き合ってからだと一年半ほどが経つんだろうか。穂香が一人暮らししていたところに彼が入り浸りになっていたから、「家賃も勿体ないし、一緒に住んじゃえば?」という軽い感覚で始めた同棲生活。
もちろん、家賃光熱費は折半で節約になるからというのが一番大きな理由だった。でも、一緒に住めばお互いに結婚を意識する機会が増えるんじゃないかという下心もあった。実家に帰省すれば必ず、誰々の結婚話というやつを親や親戚から聞かされプレッシャーを与えられるお年頃だ。二十代後半になって出来た彼氏は、ガッツリと囲い込んでおきたくもなる。好きか嫌いかというよりも、将来を誓い合う可能性があるかどうかで相手を選ぶようになったのはいつからだろう。親を安心させたいのではなく、本音を言えば自分が安心したいから結婚を望んでしまうのかもしれない。
だから、玄関を入ってすぐに目に飛び込んで来た光景は、穂香から声を失わせるのに十分だった。これまで抱いていた期待が一瞬で飛び去った。
秒速の瞬きと、ようやく出せた単語ですらない声。驚きのあまり、息をするのも忘れてしまいそうだった。自分は今、何を目撃しているんだろうと目を疑いそうになる。
「な、な、なっ⁉」
1LDKの自宅は、穂香が朝の出勤前に見た時よりも広々としていて、フローリングの上に無造作に放置されたままの洗濯物さえなければ、入居前の内覧のことを思い出させる。すっきり片付いているというより、ガランとして何も無いと言った方がいいだろうか。
そう、今朝にはあったはずの家具も家電も姿を消し去り、出勤前に洗って干しておいたはずの衣類が部屋の隅に積まれているだけの状況だった。テレビもテレビ台も、ソファーとラグどころか、キッチンスペースにあったはずの冷蔵庫すら見当たらない。冷蔵庫の横に置いていたはずの棚も中身ごと消えてしまっていた。ローテーブルの上に開きっぱなしだったノートパソコンはどこへ行ってしまったのだろうか?
とにかく、何もかもが部屋の中から無くなっていたのだ。
「え、なんでっ⁉」
遮る物のない空間は意外なほど音が響く。穂香は素っ頓狂な声を上げながら、寝室のドアを慌てて開いた。そして、リビングと同じく何も無い空間に、全てを悟った。慌ててバッグからスマホを取り出し、電話を掛ける。掛けながらも開いてみたクローゼットの中に、この状況の犯人を確証した。
あったはずの栄悟の荷物が何一つ無く、穂香の洋服だけが残されたクローゼット。ここは今朝まで二人分の衣類などでギュウギュウ詰めだったはずなのに……
「はぁっ⁉」
スピーカーから聞こえてくる『おかけになった電話番号は現在使われておりません』のガイダンスに、思わずスマホを床へと投げそうになる。小刻みに震え出した手で、クローゼットに唯一残っている荷物を確かめていく。
繁忙期を乗り越えたご褒美に買ったグッチも、初任給で買った生まれて初めてのヴィトンも、元彼から誕生日に貰ったプラダも、とにかく判りやすい金目の物はごっそりと消えていた。ブランドロゴが小さくて、詳しくなければぱっと見には判別が付かないような物が何点か残っているのは、そういうことに疎かった栄悟の仕業だと自信を持って断言できる。
彼が確実に転売できると思った物だけを持ち出したのだろう。
「ありえない……」
何一つ家具の無い寝室のフローリングに、穂香はぺたんとお尻からへたり込む。あまりに驚き過ぎて下半身に力が入らない。仕事から帰ったら、自宅が夜逃げした後みたいにもぬけの殻になっているのだ。しかもご丁寧に、換金できないと判断された穂香の荷物の一部だけを残して。
「それって盗難届出した方がいいんじゃない?」
「いや、全部が全部って訳じゃないし……一緒に住む時に二人で買い揃えた物もあるから」
「でも家具とか冷蔵庫って、元々から穂香が使ってたやつだよね? それを持って行くって変じゃない?」
そうなんだけどねぇと相槌を打ちながら、穂香はコンビニのイートインスペースでカレーパンを齧っていた。窓際のハイテーブルでカフェオレから立ち上る湯気を見つめつつ、学生時代からの腐れ縁とも言える新田花音に電話を掛け、ついさっき起こったことを聞いてもらっていた。あまりに突然のことで、誰かに話さないと状況を頭の中で整理できそうもない。
「そもそも私、栄悟の連絡先をスマホの番号以外、知らなかったことに驚いてる。共通の知り合いとかもいないし」
「はぁ? 付き合って結構経つよね?」
「うん、もうすぐ一年半。初めの頃の勤務先は聞いたことある気がするんだけど、その後も何回か転職してて、つい最近も起業した方が効率がいいとか言ってネットでいろいろ調べてたかな」
「……結局のところ、ヒモだった訳ね。いつも話を聞いてて、胡散臭そうだなとは思ってたけどさ」
「まぁ、そうだね。あの部屋見て、私も完全に目が覚めたよ。だからもう手切れ金代わりにくれてやるって感じ」
腹は立つけど事件にはしないときっぱりと言い切る。そんな穂香に、花音は呆れた溜め息をついている。
「で、これからまた何も無い部屋に帰るの?」
「ううん、返して貰ってない合鍵がどうなってるかも分からないし、あそこに帰るのは怖いよ。今日は駅前のビジホに泊まろうと思って」
穂香は椅子の隣に立て掛けているスーツケースへと視線を送る。入るだけの荷物を詰め込んだスーツケースが、結婚を夢見たこの一年半の恋愛の結末かと思うと情けなくなってくる。
鍵を開けてから玄関のドアノブに手を伸ばしかけ、穂香は一瞬だけ躊躇う。何か分からないが、良くないことが起こっているような、そんな気がした。
――気のせい、かな。
彼氏の木築栄悟と一緒に住むようになって、明後日で丁度一年になる。付き合ってからだと一年半ほどが経つんだろうか。穂香が一人暮らししていたところに彼が入り浸りになっていたから、「家賃も勿体ないし、一緒に住んじゃえば?」という軽い感覚で始めた同棲生活。
もちろん、家賃光熱費は折半で節約になるからというのが一番大きな理由だった。でも、一緒に住めばお互いに結婚を意識する機会が増えるんじゃないかという下心もあった。実家に帰省すれば必ず、誰々の結婚話というやつを親や親戚から聞かされプレッシャーを与えられるお年頃だ。二十代後半になって出来た彼氏は、ガッツリと囲い込んでおきたくもなる。好きか嫌いかというよりも、将来を誓い合う可能性があるかどうかで相手を選ぶようになったのはいつからだろう。親を安心させたいのではなく、本音を言えば自分が安心したいから結婚を望んでしまうのかもしれない。
だから、玄関を入ってすぐに目に飛び込んで来た光景は、穂香から声を失わせるのに十分だった。これまで抱いていた期待が一瞬で飛び去った。
秒速の瞬きと、ようやく出せた単語ですらない声。驚きのあまり、息をするのも忘れてしまいそうだった。自分は今、何を目撃しているんだろうと目を疑いそうになる。
「な、な、なっ⁉」
1LDKの自宅は、穂香が朝の出勤前に見た時よりも広々としていて、フローリングの上に無造作に放置されたままの洗濯物さえなければ、入居前の内覧のことを思い出させる。すっきり片付いているというより、ガランとして何も無いと言った方がいいだろうか。
そう、今朝にはあったはずの家具も家電も姿を消し去り、出勤前に洗って干しておいたはずの衣類が部屋の隅に積まれているだけの状況だった。テレビもテレビ台も、ソファーとラグどころか、キッチンスペースにあったはずの冷蔵庫すら見当たらない。冷蔵庫の横に置いていたはずの棚も中身ごと消えてしまっていた。ローテーブルの上に開きっぱなしだったノートパソコンはどこへ行ってしまったのだろうか?
とにかく、何もかもが部屋の中から無くなっていたのだ。
「え、なんでっ⁉」
遮る物のない空間は意外なほど音が響く。穂香は素っ頓狂な声を上げながら、寝室のドアを慌てて開いた。そして、リビングと同じく何も無い空間に、全てを悟った。慌ててバッグからスマホを取り出し、電話を掛ける。掛けながらも開いてみたクローゼットの中に、この状況の犯人を確証した。
あったはずの栄悟の荷物が何一つ無く、穂香の洋服だけが残されたクローゼット。ここは今朝まで二人分の衣類などでギュウギュウ詰めだったはずなのに……
「はぁっ⁉」
スピーカーから聞こえてくる『おかけになった電話番号は現在使われておりません』のガイダンスに、思わずスマホを床へと投げそうになる。小刻みに震え出した手で、クローゼットに唯一残っている荷物を確かめていく。
繁忙期を乗り越えたご褒美に買ったグッチも、初任給で買った生まれて初めてのヴィトンも、元彼から誕生日に貰ったプラダも、とにかく判りやすい金目の物はごっそりと消えていた。ブランドロゴが小さくて、詳しくなければぱっと見には判別が付かないような物が何点か残っているのは、そういうことに疎かった栄悟の仕業だと自信を持って断言できる。
彼が確実に転売できると思った物だけを持ち出したのだろう。
「ありえない……」
何一つ家具の無い寝室のフローリングに、穂香はぺたんとお尻からへたり込む。あまりに驚き過ぎて下半身に力が入らない。仕事から帰ったら、自宅が夜逃げした後みたいにもぬけの殻になっているのだ。しかもご丁寧に、換金できないと判断された穂香の荷物の一部だけを残して。
「それって盗難届出した方がいいんじゃない?」
「いや、全部が全部って訳じゃないし……一緒に住む時に二人で買い揃えた物もあるから」
「でも家具とか冷蔵庫って、元々から穂香が使ってたやつだよね? それを持って行くって変じゃない?」
そうなんだけどねぇと相槌を打ちながら、穂香はコンビニのイートインスペースでカレーパンを齧っていた。窓際のハイテーブルでカフェオレから立ち上る湯気を見つめつつ、学生時代からの腐れ縁とも言える新田花音に電話を掛け、ついさっき起こったことを聞いてもらっていた。あまりに突然のことで、誰かに話さないと状況を頭の中で整理できそうもない。
「そもそも私、栄悟の連絡先をスマホの番号以外、知らなかったことに驚いてる。共通の知り合いとかもいないし」
「はぁ? 付き合って結構経つよね?」
「うん、もうすぐ一年半。初めの頃の勤務先は聞いたことある気がするんだけど、その後も何回か転職してて、つい最近も起業した方が効率がいいとか言ってネットでいろいろ調べてたかな」
「……結局のところ、ヒモだった訳ね。いつも話を聞いてて、胡散臭そうだなとは思ってたけどさ」
「まぁ、そうだね。あの部屋見て、私も完全に目が覚めたよ。だからもう手切れ金代わりにくれてやるって感じ」
腹は立つけど事件にはしないときっぱりと言い切る。そんな穂香に、花音は呆れた溜め息をついている。
「で、これからまた何も無い部屋に帰るの?」
「ううん、返して貰ってない合鍵がどうなってるかも分からないし、あそこに帰るのは怖いよ。今日は駅前のビジホに泊まろうと思って」
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