異世界転生したら女に生まれ変わってて王太子に激愛されてる件

高見桂羅

文字の大きさ
83 / 97

81.卒業と入学と進級

しおりを挟む
気がつけば青の表の始め……前世で言うところの3月、春の季節。

そう、卒業シーズンですよ!
ジョセフとお兄様のが学院を卒業したんです!


ジョセフ達の卒業式典の日に学院のダンスホールで卒業生達のデビュタントとなる卒業生パーティーの夜会が開かれ、もちろんメインは卒業生だが、卒業生の親や婚約者の参加も許されて居る為に、俺も参加させられる羽目になった。

俺は念入りに着飾られ、ヘロヘロになりながら、制服あるんだから制服でいいじゃん!なんでドレスなんだよおお!!!と心の中で叫んだ。

俺は婚約者のジョセフと、婚約者のいないお兄様は同じくいない令嬢と入場していたのだが、ジョセフ曰くお兄様の相手役の争奪戦が起こりプチ騒動になっていたらしい。

お兄様は気づいてなかったそうだけど。何て罪作りな…


夜会のファーストダンスは俺とジョセフだった。

卒業パーティーではあるが、貴族令息、令嬢の公式なデビュタントな為、賓客として国王陛下も来ており、普通の夜会と同じでファーストダンスを一組踊る。ファーストダンスは学年首位で卒業する者の特権で大変名誉な事なんだとか……。

今年の卒業の学年首位はジョセフ。
王族だからといって例外はないらしいので、彼の実力な訳です。

しかし巻き込まれた俺からすればいい迷惑だ。
また皆にガン見された中踊る羽目になりました。つらい……




そして一ヶ月半後、俺は2年に進級した。

少し前にジョセフとお兄様が騎士学校に入学して、お兄様は寮に入ったため、屋敷には使用人を抜いたら俺一人になった。

この屋敷からでも通えると思うのだが、決まりらしいので仕方がない。
まあ、俺を一人になる事に心配したシスコンなお兄様は家から通うことを頼み込んだらしいけど、例外は認められないと一蹴されたらしい。
まあ、王太子のジョセフすら寮に入ってるのだから無理だわな。

無事ソールになれた俺は登校初日、浮き足で学院に向かった。

何時もジョセフかお兄様と登校していたから少し物足りなさは感じたが、今日から豊やミシェルと同じクラスなのが嬉しくてご機嫌だった。

学院に着いて馬車から降りると慣れた足取りで玄関ホールに向かう。

チラホラ初々しい新入生を見かけ、一年も今日からだったと微笑ましく思いながら入り口に立つ先生に挨拶をして中に入る。

広いホールの中心に人だかりが出来ていた。
新入生のだけでなく同級生や先輩と思わしき少女達が頬を染めながら一人の少年を囲っていた。
少し濃い金髪が見えて、もしかしてと目を凝らして見てみると、中心にいたのはレオナルド殿下だった。

俺より一つ下の歳だから今日から彼も学院に通うことになるんだと遠巻きにみていると、此方に視線が向いて目があった。

笑顔を綻ばせたレオナルド殿下は周りの少女達に詫びをいれながら輪の中から抜け出し此方に向かってくる。

(え?なんで?こっち来るんだよ!?ヤバイ!皆の視線がヤバイって!)

半数の少女達から刺すような視線が向けられる。
残りは少し悔しそうにしてはいるが睨んでくる事はない。
多分先輩か同級生達だろう。
俺が王太子の婚約者と分かっているからの反応だと思われる。

諦めた俺は自分からもレオナルド殿下の元に足を向け、傍まで行くと淑女の礼をした。

「ごきげんようレオナルド殿下。本日はご入学おめでとうございます」

「おはようございますアンジェリカ嬢。ありがとうございます、朝から貴女に会えて嬉しいです!」

そう言って笑顔を向けるレオナルド殿下に俺は笑顔を返しながら、内心どうしようかと焦っていた。

新入生は上級生の知り合いが教室まで送るのが恒例になっているのだ。
そして俺は彼の兄の婚約者で知り合いだ。

つまり、俺がレオナルド殿下を教室まで送るべきなのだろうが、新入生のご令嬢達の視線がすごく痛い。
でも此処でサヨナラなんてしたら俺の評価がさがる。
男は度胸だ!体は女だけど!

「殿下、お一人ですか?良ければ教室までご案内させていただきたく……」
「宜しいのですか?ありがとう、よろしくお願いします!」

あっさり同行を許された俺は、新入生の令嬢達の視線に刺されながら、ジョセフが案内してくれた様にレオナルド殿下を案内してから自分の教室に向かった。

2階の一番奥の教室の前にたどり着き深呼吸してから開いたままになっているドアから中に入る。

既に来ていた何人かの視線を受けつつ、貼り出された席を確認していると名前を呼ばれて振り替える。

「シア!ごきげんよう!」
「ごきげんようアンジェ!」

手を取り合って挨拶をしてから微笑み会う。
先に来ていたシアは俺の席も確認していてくれたのか、迷いなく俺の席まで連れてってくれて、自分の席も教えてくれた。

今回は席が離れているようだ。
前回は俺に近づくためにコネを使ってわざと傍になっていたので、仕方ないかもだが、やっぱり寂しいものだ。

離れていても同じクラスだし、クラスが離れてしまったレティーツィアやエイミーに比べれはマシだろう。

シアと話していると登校してきたミシェルも加わる。

少しは落ち着いたけど、ミシェルに対する周りの視線は未だに少し冷たい。

本人は気にしてる様子を一切見せないのだからやっぱり凄い。




しおりを挟む
感想 74

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。 お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。 ただ、愛されたいと願った。 そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。 ◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。

処理中です...