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終幕 パティシエは二度奇跡を起こす
第27話 旭孝太郎という人間
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オレの脳裏に白蛇様の姿がよぎった。
出会った最初から大胆不敵、神出鬼没でマイペースな神様。驚かされることや、メチャクチャな難題を吹っかけられたこともあった。けれど──。
オレはぐっ、と拳を握り締めた。
「……確かに、白蛇様はマイペースで自分勝手なところはあるし、気づくといるし、スイーツに目がない上に、無表情だし、分かり辛いけど……、なにかあったとしても、《対価》以上は求めない。オレにスイーツを強要なんてさせたことなんてない。誘拐だってしない! そう言う人だ」
「だいぶ毒されているね。人間よりも《アヤカシ》の方を信じるっていうのかい?」
後から回る毒のように男の言い回しは陰湿に感じた。
「…………」
オレが中学の時、クラス内で給食費をなくした子がいた。その時疑われたのは移動教室の時に一番先に教室に戻っていたガネーシャだった。いつも仲が良かったのに、一瞬で雰囲気は険悪なものになり、庇ったオレや他のクラスメイトも共犯だと言いがかりをつけられた。結局、給食費をなくした子はカバンの奥にあったんだけど、あの時ほど「偏見」や「思い込み」で誰かを追い詰める行為の危険性を知った。
そんな事があった中で印象に残ったのは、あれだけ酷いことを言われたガネーシャが「あってよかったね」と言ったことだった。《アヤカシ》だからとかじゃない、ガネーシャがすごかったんだ。
「人だとか、《アヤカシ》だとか関係ない。オレはオレの目で見て、会話して──それで決める。だから他人から聞いた噂や話なんて信じない!」
「呆れるぐらい真っすぐだね。……でもキミはもう少し《アヤカシ》の恐ろしさに触れたほうが良いと思うよ。アレに人間の常識は通用しない。嵐や火山といった自然災害のようなものだ」
背中の古傷が妙に疼く。オレはそれを悟られないように視線を男に向けたまま睨んだ。
《アヤカシ》は人じゃない。だから人のルールに当てはめることは出来ない存在はいる──オレは《アヤカシ》の怖さなら小さい頃、十分に味わった。
小学校の遠足で登山をした時──牛の顔と、蜘蛛の胴体をもった《アヤカシ》の牛鬼と、椿の咲き乱れる中で眠っていた角無しの牛鬼と遭遇した。どちらも同じ《アヤカシ》だったけれど、片方はオレを食おうとして──もう片方は助けようとしてくれた。
あれはオレが誤って彼らの領地に入り込んでしまったからだ。理不尽と言われればそうかもしれない。《アヤカシ》に人間の善悪はない。感情と呼べるものも薄いし、表情の乏しいモノも多いのだから。怖い思いなら十分すぎるほど体験している。
「施設で捕えた《アヤカシ》と対面させればわかるよ。鵺や屍食鬼を見れば、日常生活しているアイツラがどれだけ異質かわかるはずだ」
「怖い体験をしたい人間なんていない」そう言った環境を無理やり作ろうとしている男の方がオレにはよっぽど怖かった。
「その《アヤカシ》に会っても、怖いのはその《アヤカシ》であって白蛇様やクダラ師匠や始さんたちじゃない! それだけは馬鹿なオレだってわかる!」
オレはそうハッキリ答えると、眼前の男はピクリと片眉が吊り上がった。
「その名を──」
「ハハハッ! よく言った。それでこそオレの弟子」
豪快な笑い声と共に、ヘリのドアがぐにゃりと凹んでこじ開けられた。
──あ、あれ。この声って……。いや、誰か迎えに来てくれるかもー? っては思っていたけど……けど……。
とんでもない怪力に、向かいに座っていた男は悲鳴を上げながら腰にしまっていた銃を取り出す。
「化物が!」
「なっ、武力行使はダメッス!!」
オレは思わず反射的に男に飛び掛る。
もみ合っている間にヘリのドアがこじ開けられ、巨漢がヘリの中に飛び込んできた。
「師匠!」
「おう、孝太郎。息災でなにより」
赤く長い鼻、ギョロリと睨んだ天狗はコックコートのまま、ヘリの入り口に張り付いていた。
乱入にヘリの操縦者は動揺し、操作が荒れた。機内で揺らぐ中、ヘリの音が酷くうるさく聞こえる。
「ちっ……防護符だけじゃなく、結界まで引きちぎるとは……」
「弟子は返してもらうぞ」
クダラ師匠は男を軽く殴りつけると機内の壁まで軽く吹き飛んだ。その間、オレは師匠に向かって手を伸ばす。
がし、っとクダラ師匠がオレの手を掴むと、目的を果たしたと言わんばかりになんの躊躇もなくヘリの外へと飛び出した。
「ふぁああああああああああ!」
「ハハハハハッ!」
落下しつつもクダラ師匠は空に足場でもあるかのように、空間を跳んでいく。
ヘリ二台は、不安定に飛行しながらも闇夜に消えていった。
オレはクダラ師匠に助けられそのまま警察で保護された。それから父さんと母さんが慌てて駆けつけて──なんだか大ごとになっていた。
その間、オレはいろんな声が耳に届く。
犯人は《反アヤカシ連盟》だとか。
首都圏に入れば、管轄がことなるので手が出せない。
空の見回りは烏天狗が引き続き行う
警察庁の《失踪特務対策室》に捜査協力を要請するだの。
誘拐犯なのか、愉快犯なのか。
なぜ子供を狙ったのか。
共犯者──豆狸の林は弟を人質にされたとか。
神隠しにして《アヤカシ》のせいにするつもりだったのではないか──などなど。
控室に居てもその声はよく耳に入って来た。オレは師匠特製のホットココアをちびちび飲みながら、ぐるぐるといろんな事を考えていた。母さんはずっと傍に居てくれたし、ゴーレムのカノはずっと平謝りするので、オレの方が申し訳ない気持ちになった。
──なんか、今日は色々ありすぎた気が……。
事情聴取やらなんやらで、やっと終わった頃には十時過ぎだったと思う。母さんは埼玉の家に止まっていくように勧めてくれたが、なんとなく断った。
「爺ちゃんの家に帰りたい」という気持ちを父さんと母さんは尊重してくれた。もっとも、父さんがしばらくは泊ってくれるのだから、心強い。
***
父さんは帰りの車の中で「大変だったな」とオレに声をかけてくれた。オレは助手席に座りながら、窓の外をぼんやりと眺めていた。
過ぎ去っていく景色は電灯がついているとはいえ、薄暗い。店も閉まっているから余計にそう見えるのだろう。
「……うん」
「大事はなかったが、明日は学校を休めよ」
「うん……」
「夕飯は何か食べていくか」
「うん」
「……シュークリームに必要な材料は?」
「牛乳、無塩発酵バター、塩、グラニュー糖、薄力粉、卵、アーモンドダイス。バニラオイル、砂糖……って、急になんだよ」
ハッとオレは振り返ると、父さんは少しだけ口元を緩めた。
「パティシエを目指すのが怖くなったか?」
「え?」
「今回の一件で《アヤカシ》と距離を取りたいなら──」
「なんで?」とオレは小首を傾げて父さんの問いかけに疑問を投げかける。
「なぜって……」
父さんは一瞬黙った。暫し考え、言葉を選んだ上で口を開いた。
「そうだな。昔、父さんはお前と似たような──いや、もっと怖い目に遭ったことがある。それから《アヤカシ》を以前のように見られなくなったんだ。あの《アヤカシ》とは違う。そう頭では理解しているけれど……できなくてな」
いつも力強くて自信に満ちた姿とは違って、どことなく気が抜けたような顔をしていた。自嘲気味に笑っているけれど、自分の生き方に納得しているような、そんな感じ。
「……じゃあ、味覚を《アヤカシ》に献上したっていうのは?」
率直に尋ねるオレに、父さんは一瞬驚いたが笑った。
「お前の直球な所は父さんに似たんだろうな」
「もっとビブラートに包んだ方がいい?」
「オブラートな。いや、相手によるとおもうぞ」
オレは「そっか」と音高を保ちながら揺らして答えた。
「……白蛇様に献上はしていない。二十年ぐらい前だったかな。人と《アヤカシ》でいろいろあったて、その時ある神が《祟り神》になるのを止めるために献上した。……ああ、もちろん、その後国から補償金は貰ったし、後悔もしていない。誰のせいかと責任を問われたら、人間たちでもあり、《アヤカシ》たちでもある」
父さんが淡々と語るのは本当に後悔していないからだろうか。もしかしたら、後悔はしたのかもしれない。でも、今はその選択そのものと向き合って、乗り越えたように見えた。
「…………」
オレは口を開くが、かける言葉が見つからなかった。
「それに味覚を失ってなければ、母さんと一緒になる事もなかっただろうからな」
「な、なんで?」
「母さんの作る料理や洋菓子だけは、美味い──温かいと感じたからだ」
父さんはそう言うと盛大に惚気て、口元を綻ばせた。
わが父ながら、その生き方は爺ちゃんと同じくカッコいい。「オレも爺ちゃんや父さんと同じような生き方が出来るだろうか」そう考え──オレはある事を思いつく。
「父さん、夕飯は適当に買って爺ちゃんの家に向かって欲しいんだ。やりたいことがある」
「そうか」と父さんは吐息を漏らしながら、答えてくれた。
出会った最初から大胆不敵、神出鬼没でマイペースな神様。驚かされることや、メチャクチャな難題を吹っかけられたこともあった。けれど──。
オレはぐっ、と拳を握り締めた。
「……確かに、白蛇様はマイペースで自分勝手なところはあるし、気づくといるし、スイーツに目がない上に、無表情だし、分かり辛いけど……、なにかあったとしても、《対価》以上は求めない。オレにスイーツを強要なんてさせたことなんてない。誘拐だってしない! そう言う人だ」
「だいぶ毒されているね。人間よりも《アヤカシ》の方を信じるっていうのかい?」
後から回る毒のように男の言い回しは陰湿に感じた。
「…………」
オレが中学の時、クラス内で給食費をなくした子がいた。その時疑われたのは移動教室の時に一番先に教室に戻っていたガネーシャだった。いつも仲が良かったのに、一瞬で雰囲気は険悪なものになり、庇ったオレや他のクラスメイトも共犯だと言いがかりをつけられた。結局、給食費をなくした子はカバンの奥にあったんだけど、あの時ほど「偏見」や「思い込み」で誰かを追い詰める行為の危険性を知った。
そんな事があった中で印象に残ったのは、あれだけ酷いことを言われたガネーシャが「あってよかったね」と言ったことだった。《アヤカシ》だからとかじゃない、ガネーシャがすごかったんだ。
「人だとか、《アヤカシ》だとか関係ない。オレはオレの目で見て、会話して──それで決める。だから他人から聞いた噂や話なんて信じない!」
「呆れるぐらい真っすぐだね。……でもキミはもう少し《アヤカシ》の恐ろしさに触れたほうが良いと思うよ。アレに人間の常識は通用しない。嵐や火山といった自然災害のようなものだ」
背中の古傷が妙に疼く。オレはそれを悟られないように視線を男に向けたまま睨んだ。
《アヤカシ》は人じゃない。だから人のルールに当てはめることは出来ない存在はいる──オレは《アヤカシ》の怖さなら小さい頃、十分に味わった。
小学校の遠足で登山をした時──牛の顔と、蜘蛛の胴体をもった《アヤカシ》の牛鬼と、椿の咲き乱れる中で眠っていた角無しの牛鬼と遭遇した。どちらも同じ《アヤカシ》だったけれど、片方はオレを食おうとして──もう片方は助けようとしてくれた。
あれはオレが誤って彼らの領地に入り込んでしまったからだ。理不尽と言われればそうかもしれない。《アヤカシ》に人間の善悪はない。感情と呼べるものも薄いし、表情の乏しいモノも多いのだから。怖い思いなら十分すぎるほど体験している。
「施設で捕えた《アヤカシ》と対面させればわかるよ。鵺や屍食鬼を見れば、日常生活しているアイツラがどれだけ異質かわかるはずだ」
「怖い体験をしたい人間なんていない」そう言った環境を無理やり作ろうとしている男の方がオレにはよっぽど怖かった。
「その《アヤカシ》に会っても、怖いのはその《アヤカシ》であって白蛇様やクダラ師匠や始さんたちじゃない! それだけは馬鹿なオレだってわかる!」
オレはそうハッキリ答えると、眼前の男はピクリと片眉が吊り上がった。
「その名を──」
「ハハハッ! よく言った。それでこそオレの弟子」
豪快な笑い声と共に、ヘリのドアがぐにゃりと凹んでこじ開けられた。
──あ、あれ。この声って……。いや、誰か迎えに来てくれるかもー? っては思っていたけど……けど……。
とんでもない怪力に、向かいに座っていた男は悲鳴を上げながら腰にしまっていた銃を取り出す。
「化物が!」
「なっ、武力行使はダメッス!!」
オレは思わず反射的に男に飛び掛る。
もみ合っている間にヘリのドアがこじ開けられ、巨漢がヘリの中に飛び込んできた。
「師匠!」
「おう、孝太郎。息災でなにより」
赤く長い鼻、ギョロリと睨んだ天狗はコックコートのまま、ヘリの入り口に張り付いていた。
乱入にヘリの操縦者は動揺し、操作が荒れた。機内で揺らぐ中、ヘリの音が酷くうるさく聞こえる。
「ちっ……防護符だけじゃなく、結界まで引きちぎるとは……」
「弟子は返してもらうぞ」
クダラ師匠は男を軽く殴りつけると機内の壁まで軽く吹き飛んだ。その間、オレは師匠に向かって手を伸ばす。
がし、っとクダラ師匠がオレの手を掴むと、目的を果たしたと言わんばかりになんの躊躇もなくヘリの外へと飛び出した。
「ふぁああああああああああ!」
「ハハハハハッ!」
落下しつつもクダラ師匠は空に足場でもあるかのように、空間を跳んでいく。
ヘリ二台は、不安定に飛行しながらも闇夜に消えていった。
オレはクダラ師匠に助けられそのまま警察で保護された。それから父さんと母さんが慌てて駆けつけて──なんだか大ごとになっていた。
その間、オレはいろんな声が耳に届く。
犯人は《反アヤカシ連盟》だとか。
首都圏に入れば、管轄がことなるので手が出せない。
空の見回りは烏天狗が引き続き行う
警察庁の《失踪特務対策室》に捜査協力を要請するだの。
誘拐犯なのか、愉快犯なのか。
なぜ子供を狙ったのか。
共犯者──豆狸の林は弟を人質にされたとか。
神隠しにして《アヤカシ》のせいにするつもりだったのではないか──などなど。
控室に居てもその声はよく耳に入って来た。オレは師匠特製のホットココアをちびちび飲みながら、ぐるぐるといろんな事を考えていた。母さんはずっと傍に居てくれたし、ゴーレムのカノはずっと平謝りするので、オレの方が申し訳ない気持ちになった。
──なんか、今日は色々ありすぎた気が……。
事情聴取やらなんやらで、やっと終わった頃には十時過ぎだったと思う。母さんは埼玉の家に止まっていくように勧めてくれたが、なんとなく断った。
「爺ちゃんの家に帰りたい」という気持ちを父さんと母さんは尊重してくれた。もっとも、父さんがしばらくは泊ってくれるのだから、心強い。
***
父さんは帰りの車の中で「大変だったな」とオレに声をかけてくれた。オレは助手席に座りながら、窓の外をぼんやりと眺めていた。
過ぎ去っていく景色は電灯がついているとはいえ、薄暗い。店も閉まっているから余計にそう見えるのだろう。
「……うん」
「大事はなかったが、明日は学校を休めよ」
「うん……」
「夕飯は何か食べていくか」
「うん」
「……シュークリームに必要な材料は?」
「牛乳、無塩発酵バター、塩、グラニュー糖、薄力粉、卵、アーモンドダイス。バニラオイル、砂糖……って、急になんだよ」
ハッとオレは振り返ると、父さんは少しだけ口元を緩めた。
「パティシエを目指すのが怖くなったか?」
「え?」
「今回の一件で《アヤカシ》と距離を取りたいなら──」
「なんで?」とオレは小首を傾げて父さんの問いかけに疑問を投げかける。
「なぜって……」
父さんは一瞬黙った。暫し考え、言葉を選んだ上で口を開いた。
「そうだな。昔、父さんはお前と似たような──いや、もっと怖い目に遭ったことがある。それから《アヤカシ》を以前のように見られなくなったんだ。あの《アヤカシ》とは違う。そう頭では理解しているけれど……できなくてな」
いつも力強くて自信に満ちた姿とは違って、どことなく気が抜けたような顔をしていた。自嘲気味に笑っているけれど、自分の生き方に納得しているような、そんな感じ。
「……じゃあ、味覚を《アヤカシ》に献上したっていうのは?」
率直に尋ねるオレに、父さんは一瞬驚いたが笑った。
「お前の直球な所は父さんに似たんだろうな」
「もっとビブラートに包んだ方がいい?」
「オブラートな。いや、相手によるとおもうぞ」
オレは「そっか」と音高を保ちながら揺らして答えた。
「……白蛇様に献上はしていない。二十年ぐらい前だったかな。人と《アヤカシ》でいろいろあったて、その時ある神が《祟り神》になるのを止めるために献上した。……ああ、もちろん、その後国から補償金は貰ったし、後悔もしていない。誰のせいかと責任を問われたら、人間たちでもあり、《アヤカシ》たちでもある」
父さんが淡々と語るのは本当に後悔していないからだろうか。もしかしたら、後悔はしたのかもしれない。でも、今はその選択そのものと向き合って、乗り越えたように見えた。
「…………」
オレは口を開くが、かける言葉が見つからなかった。
「それに味覚を失ってなければ、母さんと一緒になる事もなかっただろうからな」
「な、なんで?」
「母さんの作る料理や洋菓子だけは、美味い──温かいと感じたからだ」
父さんはそう言うと盛大に惚気て、口元を綻ばせた。
わが父ながら、その生き方は爺ちゃんと同じくカッコいい。「オレも爺ちゃんや父さんと同じような生き方が出来るだろうか」そう考え──オレはある事を思いつく。
「父さん、夕飯は適当に買って爺ちゃんの家に向かって欲しいんだ。やりたいことがある」
「そうか」と父さんは吐息を漏らしながら、答えてくれた。
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