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クリスマスケーキのように甘い12月
12月25日(木)23:35
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メリークリスマス
本当は、ハッピークリスマスっていいたかったけれど、そこまでハッピーじゃなかったから、メリークリスマスでいいや。
ヤバい。早く寝なきゃ。明日の忘年会の出社日に遅刻してしまう。三日間連続でお酒を飲むなんて、私の顔って、めちゃくちゃむくみまくっていないよね?!
大丈夫よね?!
今日のことは、いち早く日記に綴りたかったの! せっかくの会社のクリスマスパーティーだったし!
あ、そうそう、私のグラムインスターに、クリスマスパーティーのドレスを載せるんじゃなかった……。しまった……。理由は、あとで説明するよ。
今日は、社員ほぼ全員が、午前中にしか仕事がなくて、お昼からの14時ちょうどからクリスマスパーティーが始まることになったの。
午前中の仕事を急いで終えて、百地さんと一緒に、社外のカフェで、クリスマスイルミネーションを見ながら一緒にランチを食べて、百地さんに美容室の名刺を渡されて、そこで髪の毛のセットアップしてもらうから、各自、自力できて欲しいと言われて、それから各自家に帰って、お風呂に入ってドレスを着て、お姉ちゃんも誘って、百地さんとも一緒に美容室で合流して、髪の毛をドレス用にセットアップしてもらった。
綺麗になった私達は、クリスマスパーティーの我が社へ向かい、そこには有名なグラムインスターのインフルエンサーや芸能人のたまご達がいたけど、私達は、気に留めず、藤堂さんと近衛さんの姿を探していた。
そしたら、いつもとは違って前髪を上げている、蝶ネクタイをした影山さんの姿があった。
影山さんを見るなり、百地さんは私の腕を引っ張って、どこか部屋の隅に行こうとしたら、影山さんに見つかってしまった。
「どこに行こうとしているのかね? お嬢さん達」
うざああ。
百地さんは笑顔なんだけど、若干イラついたように、「私達、藤堂さんと近衛さんを待っているの」といった瞬間にスマホを取り出して、百地さんは誰かと電話し始めた。戸惑った私達なんだけど、影山さんは、お姉ちゃんに声をかけた。
「あれ? 君は社外の人かい?」
「ええ、まあ。私は何度か、貴方のことを外回りの仕事で見たことあるんだけど気がつかなかったの?」
「ああ、こんなにお綺麗な人を見過ごすなんてなんたる失態」と、私は空気状態になってしまった。どうやったら、お姉ちゃんを影山さんから、引き剥がせるんだろう? と試行錯誤していたら、ドレスコードを着たいつもとは違う姿の藤堂さんと近衛さんがやってきた。
やっぱり、藤堂さんは、かっこいいなぁ。
近衛さんは、普段の温厚な態度とは打って変わって、少し殺気を出しながら、影山さんに、話しかけてきた。
「こちらは、篠田さんのお姉さんの実果さんで、僕とは特別な関係なんだけど、それを知って実果さんに話しかけているのかな?」と、お姉ちゃんの下の名前である実果を強調させて、近衛さんは、影山さんに質問してきた。
そしたら、最悪なことに、私と同じドレスのデザインでしかも白くて高そうなドレスを着た、鬼頭巡が、「和多留ぅ!! 何してんのよ!?」って影山さんを引っ張ってどっかいこうとしつつ、鬼頭巡が上から下までじろっと品定めするようにみて、私のことを嘲笑したんだけど、その場に藤堂さんがいたから、藤堂さんに話しかけた。
「藤堂隼人さん、メリークリスマス」
「あぁ」
「ところで、隼人さん、私のドレス姿って似合いますかあ?」
「さあな」とめちゃくちゃ、興味無さげだったので、鬼頭巡は、私を睨みつけて、影山さんの腕をひっぱり、「行こうっ!」といって、どこかに消えてしまった。
どこかにいってしまった彼女だけど、私をずっと睨みつけながら歩いていたら、藤堂さんが話しかけられたっていうか、藤堂さんの下の名前で呼ぶなんて、なれなれしすぎじゃないの?!
「篠田、メリークリスマス。篠田のそのドレス、篠田らしいじゃないか。綺麗だ」というものだから、さっきの鬼頭巡の嫌がらせも伴って、私の顔は少し熱くなった。
「ありがとう、ございます。藤堂さん。藤堂さんもいつもと違って、そのー紳士的でかっこいいですよ」と照れつつもじもじしながらいったら、百地さんにだいぶからかわれて、近衛さんとお姉ちゃんは、もう二人だけの世界に入ってしまった。
それから藤堂さんと百地さんと私の三人で、会社が配っていたシャンパンを飲んだり、今度の仕事の企画をどうするか、書籍化した小説の映画化に先駆けて、その映画に出演している俳優さん達とも、今後の仕事について話していた。
お姉ちゃんとは、近衛さんを連れて来ながらも行ったり来たりで、若干酔っていたお姉ちゃんだけど、話しかけられて、嬉しかった。
まあ、そんなこんなで、印刷業界の人達とも話が弾んだり、作家さんや漫画家さんも来たりして、とても楽しかった。あとは、翻訳者さんも来ていたし。
あー、なんか、洋画でよくあるプロムとか舞踏会で踊るとかなかったし、藤堂さんとは相変わらずだったけれど、夢のような1日だったなぁ。
ただし、鬼頭巡のことは、置いといて。
早く寝よ。明日、顔が浮腫んでいないと良いなあ。
本当は、ハッピークリスマスっていいたかったけれど、そこまでハッピーじゃなかったから、メリークリスマスでいいや。
ヤバい。早く寝なきゃ。明日の忘年会の出社日に遅刻してしまう。三日間連続でお酒を飲むなんて、私の顔って、めちゃくちゃむくみまくっていないよね?!
大丈夫よね?!
今日のことは、いち早く日記に綴りたかったの! せっかくの会社のクリスマスパーティーだったし!
あ、そうそう、私のグラムインスターに、クリスマスパーティーのドレスを載せるんじゃなかった……。しまった……。理由は、あとで説明するよ。
今日は、社員ほぼ全員が、午前中にしか仕事がなくて、お昼からの14時ちょうどからクリスマスパーティーが始まることになったの。
午前中の仕事を急いで終えて、百地さんと一緒に、社外のカフェで、クリスマスイルミネーションを見ながら一緒にランチを食べて、百地さんに美容室の名刺を渡されて、そこで髪の毛のセットアップしてもらうから、各自、自力できて欲しいと言われて、それから各自家に帰って、お風呂に入ってドレスを着て、お姉ちゃんも誘って、百地さんとも一緒に美容室で合流して、髪の毛をドレス用にセットアップしてもらった。
綺麗になった私達は、クリスマスパーティーの我が社へ向かい、そこには有名なグラムインスターのインフルエンサーや芸能人のたまご達がいたけど、私達は、気に留めず、藤堂さんと近衛さんの姿を探していた。
そしたら、いつもとは違って前髪を上げている、蝶ネクタイをした影山さんの姿があった。
影山さんを見るなり、百地さんは私の腕を引っ張って、どこか部屋の隅に行こうとしたら、影山さんに見つかってしまった。
「どこに行こうとしているのかね? お嬢さん達」
うざああ。
百地さんは笑顔なんだけど、若干イラついたように、「私達、藤堂さんと近衛さんを待っているの」といった瞬間にスマホを取り出して、百地さんは誰かと電話し始めた。戸惑った私達なんだけど、影山さんは、お姉ちゃんに声をかけた。
「あれ? 君は社外の人かい?」
「ええ、まあ。私は何度か、貴方のことを外回りの仕事で見たことあるんだけど気がつかなかったの?」
「ああ、こんなにお綺麗な人を見過ごすなんてなんたる失態」と、私は空気状態になってしまった。どうやったら、お姉ちゃんを影山さんから、引き剥がせるんだろう? と試行錯誤していたら、ドレスコードを着たいつもとは違う姿の藤堂さんと近衛さんがやってきた。
やっぱり、藤堂さんは、かっこいいなぁ。
近衛さんは、普段の温厚な態度とは打って変わって、少し殺気を出しながら、影山さんに、話しかけてきた。
「こちらは、篠田さんのお姉さんの実果さんで、僕とは特別な関係なんだけど、それを知って実果さんに話しかけているのかな?」と、お姉ちゃんの下の名前である実果を強調させて、近衛さんは、影山さんに質問してきた。
そしたら、最悪なことに、私と同じドレスのデザインでしかも白くて高そうなドレスを着た、鬼頭巡が、「和多留ぅ!! 何してんのよ!?」って影山さんを引っ張ってどっかいこうとしつつ、鬼頭巡が上から下までじろっと品定めするようにみて、私のことを嘲笑したんだけど、その場に藤堂さんがいたから、藤堂さんに話しかけた。
「藤堂隼人さん、メリークリスマス」
「あぁ」
「ところで、隼人さん、私のドレス姿って似合いますかあ?」
「さあな」とめちゃくちゃ、興味無さげだったので、鬼頭巡は、私を睨みつけて、影山さんの腕をひっぱり、「行こうっ!」といって、どこかに消えてしまった。
どこかにいってしまった彼女だけど、私をずっと睨みつけながら歩いていたら、藤堂さんが話しかけられたっていうか、藤堂さんの下の名前で呼ぶなんて、なれなれしすぎじゃないの?!
「篠田、メリークリスマス。篠田のそのドレス、篠田らしいじゃないか。綺麗だ」というものだから、さっきの鬼頭巡の嫌がらせも伴って、私の顔は少し熱くなった。
「ありがとう、ございます。藤堂さん。藤堂さんもいつもと違って、そのー紳士的でかっこいいですよ」と照れつつもじもじしながらいったら、百地さんにだいぶからかわれて、近衛さんとお姉ちゃんは、もう二人だけの世界に入ってしまった。
それから藤堂さんと百地さんと私の三人で、会社が配っていたシャンパンを飲んだり、今度の仕事の企画をどうするか、書籍化した小説の映画化に先駆けて、その映画に出演している俳優さん達とも、今後の仕事について話していた。
お姉ちゃんとは、近衛さんを連れて来ながらも行ったり来たりで、若干酔っていたお姉ちゃんだけど、話しかけられて、嬉しかった。
まあ、そんなこんなで、印刷業界の人達とも話が弾んだり、作家さんや漫画家さんも来たりして、とても楽しかった。あとは、翻訳者さんも来ていたし。
あー、なんか、洋画でよくあるプロムとか舞踏会で踊るとかなかったし、藤堂さんとは相変わらずだったけれど、夢のような1日だったなぁ。
ただし、鬼頭巡のことは、置いといて。
早く寝よ。明日、顔が浮腫んでいないと良いなあ。
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