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見つけた sideアル
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俺は冒険者をやっているアルだ。ある日、一瞬だが甘くて優しい嗅いだことの無いような香りがどこからかして、俺はいてもたってもいられずにその香りの元を探しに向かった。
街の近くにある森に入ると香りが強くなる。この森は昼は冒険者になりたての奴も入るが、夜には中級の冒険者でさえなかなか入らない。
何も持たずに出てきてしまったが、俺はSランク冒険者だ。何も心配することはないはずなのに、なんだか落ち着かない。自然と獣化をして感覚を研ぎ澄まし、必死に本能が求める何かを探した。
そして、見つけた。
「いやっ!誰か!」
誰かがオークに襲われそうになっていた。
襲われそうになっている少年の顔を見て、一気に頭に血が上る。忌々しいオークを十分すぎるほどの魔法で燃やし尽くし、泣きながら地面に座り込んで震えている愛しい彼を抱き上げた。
彼は驚いて降ろしてくれと頼んできたが離すつもりは無い。足を怪我していると指摘すれば大人しくなり、しばらく歩いていると彼は俺の首に顔をうずめたまま眠ってしまった。
彼から出ている香りにうっとりとする。
彼こそが俺がずっと求めていた運命の番だ。
家に帰ってきて、彼をベッドに寝かせてポーションを口移しで飲ませる。眠っていても可愛い。こんなこと誰かに考えたこともなかったのに、彼を見ていると可愛いという言葉で頭がいっぱいになってしまう。
俺の両親も運命の番だった。しかし、俺が13歳の時に母は病気になり、14歳の時に死んだ。父は番のいない寂しさに耐えきれず弱っていき、俺が成人する前に自殺した。
冒険者だった父から鍛えられていた俺は、生きるために必死になって危険な依頼も受け続け、Sランク冒険者にまで上り詰めた。
その頃にはすっかり余裕ができ、世界の色んな国を回って運命の番探しをしていた。
やっと見つけた番の彼は人間で、番を認識することは出来ないが、俺は離してやるつもりは全く無い。
早く起きてその声を聞かせて欲しい。
次の日の朝。
起きた彼に自己紹介をする。彼の名前はソラだという。ソラに名前を呼ばれるだけで嬉しくて、普段は制御している尻尾が勝手に揺れてしまう。
ソラになぜ森にいたのかなどを聞くと曖昧な返事が返って来る。なぜだか話したくない様子だった。何も持たずに夜の森にいたのだ、何か深い事情があるのかもしれない。
ソラを傷つけた奴がいるならば許さないが、無理に聞いて嫌われてしまうのは嫌だった。もし彼が話したくなったら話せばいい。とにかく俺はソラのそばにいられるようにする事に必死だった。
ソラは運命の番のことも知らなかったようだし、彼自身知らないことがたくさんあると言っていた。考え方の違いなどもあるが、そんなのどうってことない。キスをして囁けば真っ赤になり、撫でれば素直に甘えてくる可愛いソラに俺は夢中になった。
その夜はソラが優しいから調子に乗ってしまった。過ぎた快楽に怖がりながらも、俺を受け入れてくれる健気な様子に襲うように抱いてしまった。
しっかりとお互いを知ってから優しく抱くつもりだったのに……しかもソラはまだ経験はなかっただろう。そう思うと嬉しく思うのだが、それと同時に俺はひどい後悔に襲われた。
しかし朝にソラが昨日よりも甘えてきたので案外悪くなかったのかもしれない。
優しくて可愛い最高の俺の番。出会ってくれてありがとう。
*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚゚*.。.*゚*.。.*゚
初めまして。はっぱです。
お話を読んでくださり本当にありがとうございます!
私はこのようなものを初めて書いたのですが、思っていたよりも多くの方に読んでいただけてとても嬉しく思っています。
今回は急ですがアル視点のお話を挟んでみました。
自分の書いたものを読み返して、少し物足りなさを感じたため、次のお話からは少しずつ文章の量を増やしていけたらいいなと思っています。投稿時間がバラバラなのは本当にすみません……
自分が文章の後にメッセージを書かれるのがあまり得意では無いので、このようなお知らせなどはあまり書かないようにしたいと思っています。
拙い文章ではありますが、これからもよろしくお願いします!
街の近くにある森に入ると香りが強くなる。この森は昼は冒険者になりたての奴も入るが、夜には中級の冒険者でさえなかなか入らない。
何も持たずに出てきてしまったが、俺はSランク冒険者だ。何も心配することはないはずなのに、なんだか落ち着かない。自然と獣化をして感覚を研ぎ澄まし、必死に本能が求める何かを探した。
そして、見つけた。
「いやっ!誰か!」
誰かがオークに襲われそうになっていた。
襲われそうになっている少年の顔を見て、一気に頭に血が上る。忌々しいオークを十分すぎるほどの魔法で燃やし尽くし、泣きながら地面に座り込んで震えている愛しい彼を抱き上げた。
彼は驚いて降ろしてくれと頼んできたが離すつもりは無い。足を怪我していると指摘すれば大人しくなり、しばらく歩いていると彼は俺の首に顔をうずめたまま眠ってしまった。
彼から出ている香りにうっとりとする。
彼こそが俺がずっと求めていた運命の番だ。
家に帰ってきて、彼をベッドに寝かせてポーションを口移しで飲ませる。眠っていても可愛い。こんなこと誰かに考えたこともなかったのに、彼を見ていると可愛いという言葉で頭がいっぱいになってしまう。
俺の両親も運命の番だった。しかし、俺が13歳の時に母は病気になり、14歳の時に死んだ。父は番のいない寂しさに耐えきれず弱っていき、俺が成人する前に自殺した。
冒険者だった父から鍛えられていた俺は、生きるために必死になって危険な依頼も受け続け、Sランク冒険者にまで上り詰めた。
その頃にはすっかり余裕ができ、世界の色んな国を回って運命の番探しをしていた。
やっと見つけた番の彼は人間で、番を認識することは出来ないが、俺は離してやるつもりは全く無い。
早く起きてその声を聞かせて欲しい。
次の日の朝。
起きた彼に自己紹介をする。彼の名前はソラだという。ソラに名前を呼ばれるだけで嬉しくて、普段は制御している尻尾が勝手に揺れてしまう。
ソラになぜ森にいたのかなどを聞くと曖昧な返事が返って来る。なぜだか話したくない様子だった。何も持たずに夜の森にいたのだ、何か深い事情があるのかもしれない。
ソラを傷つけた奴がいるならば許さないが、無理に聞いて嫌われてしまうのは嫌だった。もし彼が話したくなったら話せばいい。とにかく俺はソラのそばにいられるようにする事に必死だった。
ソラは運命の番のことも知らなかったようだし、彼自身知らないことがたくさんあると言っていた。考え方の違いなどもあるが、そんなのどうってことない。キスをして囁けば真っ赤になり、撫でれば素直に甘えてくる可愛いソラに俺は夢中になった。
その夜はソラが優しいから調子に乗ってしまった。過ぎた快楽に怖がりながらも、俺を受け入れてくれる健気な様子に襲うように抱いてしまった。
しっかりとお互いを知ってから優しく抱くつもりだったのに……しかもソラはまだ経験はなかっただろう。そう思うと嬉しく思うのだが、それと同時に俺はひどい後悔に襲われた。
しかし朝にソラが昨日よりも甘えてきたので案外悪くなかったのかもしれない。
優しくて可愛い最高の俺の番。出会ってくれてありがとう。
*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚゚*.。.*゚*.。.*゚
初めまして。はっぱです。
お話を読んでくださり本当にありがとうございます!
私はこのようなものを初めて書いたのですが、思っていたよりも多くの方に読んでいただけてとても嬉しく思っています。
今回は急ですがアル視点のお話を挟んでみました。
自分の書いたものを読み返して、少し物足りなさを感じたため、次のお話からは少しずつ文章の量を増やしていけたらいいなと思っています。投稿時間がバラバラなのは本当にすみません……
自分が文章の後にメッセージを書かれるのがあまり得意では無いので、このようなお知らせなどはあまり書かないようにしたいと思っています。
拙い文章ではありますが、これからもよろしくお願いします!
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