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時刻表の上に年末年始のお知らせが貼られた。
一年が終わり、新しい年が始まることを、僕は年末年始の運行スケジュール変更で知る。
もっとも、ここの路線は普段と大して変りはない。ただでさえ少ない乗客が余計少なくなる程度だ。
近頃のキノシタのお婆さんは、子どもに送り迎えしてもらっているようだ。この道を往復する普通車の後部座席に、その姿を見た。
おかげで僕は気の抜けた休日を過ごした。ほとんど夢うつつだった。
せめて雪が降ればいいのに。変化がないと、今がいつなのか判らなくなる。
彼女が歩いてくる姿を見て、僕は願望が実現したのかと思った。すぐ隣に立って、漸く本物の彼女だと気づいた。
なんだか今まで見たことのない様子だ。
心が弾むのを無理に抑え込んでいるような。
そうだ、今日が約束の月曜日だ。
何か始まってしまいそうだと思った、いつかの予感。それが間違ってなかったことを思い知った。バスはまだなのに、彼女がどこかに行ってしまったような錯覚。
お願いだから。僕を置いてどこにも行かないでほしい。
僕は今日ほど、バス停である自分に嫌気がさしたことはない。
もう何度思ったかわからないが、ここから逃げ出してしまいたい。
衝立男はいつもより遅く現れた。まだマスクをつけている。
「まだ良くなってないの? 大丈夫?」
彼女が心配そうに尋ねる。
「もう治した。これは念のためにしてるだけ」
苦笑しながら衝立男はマスクを顎にずらした。鼻の頭が赤い。はた、と僕は気が付いた。衝立男の方が彼女より背が高いから、どう並ぼうとどのみちコイツの顔を見る羽目になるのだ。
「この漫画、面白かったよ。ありがと」
どんな漫画だったのか、彼女は嬉しそうに紙袋を衝立男に手渡した。
受け取った袋を仕舞いこんで、それから衝立男は鞄から何かを取り出す。
「はいドーゾ」
そう言って彼女に渡したのは、手の平に載る白い小さな紙袋。
彼女は見る前から中身がわかったようだ。始めに驚いて、それから喜びへと表情が変わっていく。
「田舎のじいちゃんの家の近くの神社のお守り。小さい神社で大宰府天満宮とかみたいに有名じゃないけど、地元ではそこそこ名の通った神社でさ。学業に中々ご利益があると言われてるんですよ。俺に送ってくれるって云うからもういっこ追加で頼んだんだ」
爺さんの手柄を自分の手柄のように胸を張る衝立男。
彼女は顔を綻ばせ、袋から取り出したお守りをしげしげと見つめた。
お守りは可愛らしい桜色で彼女によく似合っている。
「ありがと小暮君……」
「いえいえ大したものでは」
かしこまって衝立男はおどけた。
彼女のはにかんだ顔に、衝立男は満足したようだった。
再びマスクをつけて口元を隠したが、僕には丸見えだった。
にやにやしやがって。腹立たしい男だ。
ただし、その気持ち自体はよくわかる。彼女の笑顔は見ている方が嬉しくなるのだ。
きっと、お守りは末永く大事にされるだろう。そう確信できる微笑みだ。
これで、いつぞやの言い争いはチャラになったってことなんだろう。
――でも、きっと元通りにはならない。
現状、二人はもはやただの顔見知りではない。認めたくないけれど、認めざるを得ない。友人というのが相応しい仲の良さだ。
では、その先は――?
「お返しはご利益がちゃんとあったら、でいいんで。ジュースでも奢ってよ」
「うん。二リットルのペットボトルで用意するね! 小暮君なにがいい? 炭酸? お茶? 甘いのにしておく?」
「榎本さん、二リットルは嫌がらせじゃ……?」
二人の笑い声が重なる。
「貰えるならなんでも貰うよ」
衝立男の言葉に僕は内心で付け足す。『あなたから貰える物なら』
「小暮君の本命は遅いんだっけ? 合格祝いの時には一ダース用意するからね!」
「ダース? ジュース十二本? まさか二リットル十二本……?」
そうこうしていると、バスが来た。
二人は話しを続けながらバスに乗りこんだ。
「夢が叶うといいですね」
僕は窓ガラス越しに声をかける。
彼女の返事はない。
衝立男と並んで座り、談笑している。
僕はバスをただ見送った。
一昨日降った雪が土の上に少し残っている。
衝立男が、ちらちらバスの来る方向を気にしている。
まだ、バスが来る時間にはずいぶんあるだろうが。そう思ったが、衝立男の顔を見て本当に待っているものに気付いて、落ち着かない本当の理由がわかった。
待っているのはバスじゃない。――彼女だ。
少しして、彼女はいつも通り鞄を左手に、それから今日は右手に重そうな白いビニール袋を持って早足で向かってきた。
今日の彼女は髪を一つに縛っている。その髪型は久しぶりのような気がする。
「どうだった?」
まだ距離があるのに、待ちきれずに衝立男が大声を上げた。
どうせ他に人はいないからいいけど、恥ずかしい野暮な男だ。
聞かなくてもわかるだろうが。だって、彼女が右手に持ったビニール袋から二リットルのコーラが顔を覗かせている。
彼女は立ち止まって、ピースサインを胸元で控えめに作った。
そして満面の笑顔。
「そっか、そっか。合格おめでとうございます」
仰々しく衝立男が祝辞を述べた。
「どうもありがとうございます。ご利益あったからお礼用意したよ!」
彼女も仰々しく頭を下げながらコーラを差し出した。
声をあげて笑いあう二人。どれ位ぶりだろうか、こんなに屈託なく笑う彼女は。僕には彼女の喜びを分かち合えない。だからこれでいいのだと、自分に言い聞かせる。
本当は悔しくて仕方ないけれど。
受験とやらが終わったなら、彼女の悩みもなくなるということだ。寝不足も解消されるだろう。
「小暮君の方は……?」
「自己採点では問題ない。と、思う」
それが本心なのか謙遜なのか知らないが、自信満々な様子が腹立たしい。僕はコーラが爆発すればいいのにと願った。
余裕な衝立男の様子に、彼女は肩から力を抜いて微笑を浮かべた。
「まだ気が早いかもだけど、よかったねえ……」
彼女が余計な心配をせずにすむなら、それでいい。コーラはありがたく飲めよ、残したら許さないからな。……僕は人間ではないので前言撤回の速度について思うことはない。
それから二人は、僕の全くわからない大学生活についての話を始めた。
……ああ、ついに大学とやらに行くのか、彼女も。
これまで僕に通ってきた高校三年生たちと同じく、バスに乗らなくなる日が来るのか。
このバス路線には大学はない。
彼女の受かった大学がどこにあるのかわからないけど、もう僕の元に来なくなることだけは確定だ。きっとある日、逆側のバスに乗って、駅に向かうのだろう。そして電車に揺られて遠くへ行くのだ。
いや、もしかしたらこの土地を離れるのかもしれない。
そして、二度と帰ってこないのかもしれない。これまでも、卒業式以降には二度とバスに乗らない高校生達を、何度も見送ってきた。
だから、その可能性の方が大きい。そんなことはわかっている。
わかっているのに苦しい。二度と彼女に会えないなんて。
変わらない僕だけが、ここに取り残されていく。
僕は立ち尽くすだけのバス停だから。
空が灰色の雲で埋め尽くされている。
今日は彼女一人しかいない
衝立男も第一志望の大学に無事に受かったらしい。昨日、一ダースのパックジュースを彼女から贈られていた。
どうだっていいけど。
僕は嬉しいのに、嬉しくない。何故だか彼女の顔が暗い。
衝立男は一人だとケータイをいじっているが、彼女は一人だとぼんやりしている。
視線は低く、何を見ているのか、思っているのか読めない。鞄に付けたお守りを見ているのだと、随分立ってから僕は気づいた。
「受験とやらは終わったのではないのですか?」
――はい
「なのに、なぜそんなに暗い顔をしているのですか」
――それは、
彼女の返事はない。
ぽつぽつと雨が降ってきた。時刻表に水滴が筋を描く。僕は一瞬だけ自分が涙を流したのかと思った。そんなことありえないのに。
彼女はすぐに傘をさそうとしなかった。
雨脚が強くなって、ようやく折り畳み傘を開いた。
「卒業したら会えなくなる、んだよね……」
傘を叩く雨音に紛れて消えず、彼女の呟きが僕に届いた。
そうだね。
君と会える日々は残り少ない。
「君が会いたいのは誰ですか?」
答えは聴きたくない。
一年が終わり、新しい年が始まることを、僕は年末年始の運行スケジュール変更で知る。
もっとも、ここの路線は普段と大して変りはない。ただでさえ少ない乗客が余計少なくなる程度だ。
近頃のキノシタのお婆さんは、子どもに送り迎えしてもらっているようだ。この道を往復する普通車の後部座席に、その姿を見た。
おかげで僕は気の抜けた休日を過ごした。ほとんど夢うつつだった。
せめて雪が降ればいいのに。変化がないと、今がいつなのか判らなくなる。
彼女が歩いてくる姿を見て、僕は願望が実現したのかと思った。すぐ隣に立って、漸く本物の彼女だと気づいた。
なんだか今まで見たことのない様子だ。
心が弾むのを無理に抑え込んでいるような。
そうだ、今日が約束の月曜日だ。
何か始まってしまいそうだと思った、いつかの予感。それが間違ってなかったことを思い知った。バスはまだなのに、彼女がどこかに行ってしまったような錯覚。
お願いだから。僕を置いてどこにも行かないでほしい。
僕は今日ほど、バス停である自分に嫌気がさしたことはない。
もう何度思ったかわからないが、ここから逃げ出してしまいたい。
衝立男はいつもより遅く現れた。まだマスクをつけている。
「まだ良くなってないの? 大丈夫?」
彼女が心配そうに尋ねる。
「もう治した。これは念のためにしてるだけ」
苦笑しながら衝立男はマスクを顎にずらした。鼻の頭が赤い。はた、と僕は気が付いた。衝立男の方が彼女より背が高いから、どう並ぼうとどのみちコイツの顔を見る羽目になるのだ。
「この漫画、面白かったよ。ありがと」
どんな漫画だったのか、彼女は嬉しそうに紙袋を衝立男に手渡した。
受け取った袋を仕舞いこんで、それから衝立男は鞄から何かを取り出す。
「はいドーゾ」
そう言って彼女に渡したのは、手の平に載る白い小さな紙袋。
彼女は見る前から中身がわかったようだ。始めに驚いて、それから喜びへと表情が変わっていく。
「田舎のじいちゃんの家の近くの神社のお守り。小さい神社で大宰府天満宮とかみたいに有名じゃないけど、地元ではそこそこ名の通った神社でさ。学業に中々ご利益があると言われてるんですよ。俺に送ってくれるって云うからもういっこ追加で頼んだんだ」
爺さんの手柄を自分の手柄のように胸を張る衝立男。
彼女は顔を綻ばせ、袋から取り出したお守りをしげしげと見つめた。
お守りは可愛らしい桜色で彼女によく似合っている。
「ありがと小暮君……」
「いえいえ大したものでは」
かしこまって衝立男はおどけた。
彼女のはにかんだ顔に、衝立男は満足したようだった。
再びマスクをつけて口元を隠したが、僕には丸見えだった。
にやにやしやがって。腹立たしい男だ。
ただし、その気持ち自体はよくわかる。彼女の笑顔は見ている方が嬉しくなるのだ。
きっと、お守りは末永く大事にされるだろう。そう確信できる微笑みだ。
これで、いつぞやの言い争いはチャラになったってことなんだろう。
――でも、きっと元通りにはならない。
現状、二人はもはやただの顔見知りではない。認めたくないけれど、認めざるを得ない。友人というのが相応しい仲の良さだ。
では、その先は――?
「お返しはご利益がちゃんとあったら、でいいんで。ジュースでも奢ってよ」
「うん。二リットルのペットボトルで用意するね! 小暮君なにがいい? 炭酸? お茶? 甘いのにしておく?」
「榎本さん、二リットルは嫌がらせじゃ……?」
二人の笑い声が重なる。
「貰えるならなんでも貰うよ」
衝立男の言葉に僕は内心で付け足す。『あなたから貰える物なら』
「小暮君の本命は遅いんだっけ? 合格祝いの時には一ダース用意するからね!」
「ダース? ジュース十二本? まさか二リットル十二本……?」
そうこうしていると、バスが来た。
二人は話しを続けながらバスに乗りこんだ。
「夢が叶うといいですね」
僕は窓ガラス越しに声をかける。
彼女の返事はない。
衝立男と並んで座り、談笑している。
僕はバスをただ見送った。
一昨日降った雪が土の上に少し残っている。
衝立男が、ちらちらバスの来る方向を気にしている。
まだ、バスが来る時間にはずいぶんあるだろうが。そう思ったが、衝立男の顔を見て本当に待っているものに気付いて、落ち着かない本当の理由がわかった。
待っているのはバスじゃない。――彼女だ。
少しして、彼女はいつも通り鞄を左手に、それから今日は右手に重そうな白いビニール袋を持って早足で向かってきた。
今日の彼女は髪を一つに縛っている。その髪型は久しぶりのような気がする。
「どうだった?」
まだ距離があるのに、待ちきれずに衝立男が大声を上げた。
どうせ他に人はいないからいいけど、恥ずかしい野暮な男だ。
聞かなくてもわかるだろうが。だって、彼女が右手に持ったビニール袋から二リットルのコーラが顔を覗かせている。
彼女は立ち止まって、ピースサインを胸元で控えめに作った。
そして満面の笑顔。
「そっか、そっか。合格おめでとうございます」
仰々しく衝立男が祝辞を述べた。
「どうもありがとうございます。ご利益あったからお礼用意したよ!」
彼女も仰々しく頭を下げながらコーラを差し出した。
声をあげて笑いあう二人。どれ位ぶりだろうか、こんなに屈託なく笑う彼女は。僕には彼女の喜びを分かち合えない。だからこれでいいのだと、自分に言い聞かせる。
本当は悔しくて仕方ないけれど。
受験とやらが終わったなら、彼女の悩みもなくなるということだ。寝不足も解消されるだろう。
「小暮君の方は……?」
「自己採点では問題ない。と、思う」
それが本心なのか謙遜なのか知らないが、自信満々な様子が腹立たしい。僕はコーラが爆発すればいいのにと願った。
余裕な衝立男の様子に、彼女は肩から力を抜いて微笑を浮かべた。
「まだ気が早いかもだけど、よかったねえ……」
彼女が余計な心配をせずにすむなら、それでいい。コーラはありがたく飲めよ、残したら許さないからな。……僕は人間ではないので前言撤回の速度について思うことはない。
それから二人は、僕の全くわからない大学生活についての話を始めた。
……ああ、ついに大学とやらに行くのか、彼女も。
これまで僕に通ってきた高校三年生たちと同じく、バスに乗らなくなる日が来るのか。
このバス路線には大学はない。
彼女の受かった大学がどこにあるのかわからないけど、もう僕の元に来なくなることだけは確定だ。きっとある日、逆側のバスに乗って、駅に向かうのだろう。そして電車に揺られて遠くへ行くのだ。
いや、もしかしたらこの土地を離れるのかもしれない。
そして、二度と帰ってこないのかもしれない。これまでも、卒業式以降には二度とバスに乗らない高校生達を、何度も見送ってきた。
だから、その可能性の方が大きい。そんなことはわかっている。
わかっているのに苦しい。二度と彼女に会えないなんて。
変わらない僕だけが、ここに取り残されていく。
僕は立ち尽くすだけのバス停だから。
空が灰色の雲で埋め尽くされている。
今日は彼女一人しかいない
衝立男も第一志望の大学に無事に受かったらしい。昨日、一ダースのパックジュースを彼女から贈られていた。
どうだっていいけど。
僕は嬉しいのに、嬉しくない。何故だか彼女の顔が暗い。
衝立男は一人だとケータイをいじっているが、彼女は一人だとぼんやりしている。
視線は低く、何を見ているのか、思っているのか読めない。鞄に付けたお守りを見ているのだと、随分立ってから僕は気づいた。
「受験とやらは終わったのではないのですか?」
――はい
「なのに、なぜそんなに暗い顔をしているのですか」
――それは、
彼女の返事はない。
ぽつぽつと雨が降ってきた。時刻表に水滴が筋を描く。僕は一瞬だけ自分が涙を流したのかと思った。そんなことありえないのに。
彼女はすぐに傘をさそうとしなかった。
雨脚が強くなって、ようやく折り畳み傘を開いた。
「卒業したら会えなくなる、んだよね……」
傘を叩く雨音に紛れて消えず、彼女の呟きが僕に届いた。
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