196 / 261
第七章 従順な俺
196
しおりを挟む
俺は自分を奮い立たせて颯斗が下ろしてくれた場所へと向かう。
そこにつけば、直ぐ近くで待機していたのか颯斗たちはもうついて待っていた。
「おかえり。さっさと帰るぞ。顔色悪い。」
そういう颯斗に、俺は小さく首を振る。
「帰れない。親に、呼び出されたから。家に行かなきゃ。」
「はぁ?お前そんな状態で行って大丈夫なのかよ。」
「正直、大丈夫じゃない。でも、行かなきゃ。従わないといけないから。」
そういう俺に颯斗は困ったように溜め息をついた。
親に従順な俺に呆れているのだろう。
逆らえばいいのにと、そう言いたいのかもしれない。
「分かった。けど、俺らは流石に柚希ん家の周辺をうろつくのは色んな意味で危ねぇから、俺らは駅で待ってる。田中たちに連れて行ってもらえ。アイツ等は顔が割れてねぇから。」
「颯斗って、この辺でも有名なの?」
「まぁな。昔悪さし過ぎちまったから。とりあえず駅に行くぞ。乗れるか?」
俺はそれに頷き、颯斗の後ろに乗って駅へと連れてきてもらい、颯斗の乗っていたバイクを京介へと引き継いで俺は実家へとやってきた。
「ちょっと長くなると思うから、この先に公園あるからそこで待っててくれる?終わったら連絡する。」
「いーけど、お前んち何かやばいとこなのか?火神たちが来ねぇって。」
「颯斗たちのことは喋れないけど、俺のことは帰ったら正直に全部話すよ。ごめんね、何か色々巻き込んで。」
「別に構わねぇけど、お前倒れんなよ。」
「うん、ありがと。」
京介たちが走り去っていくのを確認し、俺は実家へと足を踏み入れる。
大丈夫。今までだって体調不良を隠してきたことは何度だってある。
どうってことはない。
自分を奮い立たせながらリビングに行けば、そこには母親がダイニングテーブルでPCをつついて仕事をしていた。
「戻りました。」
「おかえり。そこにかけなさい。」
促されるまま斜め向かいの席へと座り、母親と対峙する。
「自己採点結果は?」
「上出来だと思います。A判定は確実かと。」
「その根拠は?」
「全問解答できたことと、覚えている範囲でも8割がた正答出来ていたので。申し分ないと判断しました。」
「そう。それは結果が楽しみね。あなた、バイトはちゃんと辞めたんでしょうね?」
「はい。おかげで勉強に集中する時間も増えました。」
「そう。なら良かったわ。これで結果が奮わなければ、分かっているわよね?」
「はい。覚悟の上です。」
「新学期が始まったけど、学校の方はどうなの?もう進路を考え出してる頃なんじゃない?」
「他の子は、然程には。就職が多いところなので、あまり考えていないようです。」
「そう。それに影響されることは許されないわよ。あなたはあなたの道を行きなさい。」
「はい、分かっています。」
そこにつけば、直ぐ近くで待機していたのか颯斗たちはもうついて待っていた。
「おかえり。さっさと帰るぞ。顔色悪い。」
そういう颯斗に、俺は小さく首を振る。
「帰れない。親に、呼び出されたから。家に行かなきゃ。」
「はぁ?お前そんな状態で行って大丈夫なのかよ。」
「正直、大丈夫じゃない。でも、行かなきゃ。従わないといけないから。」
そういう俺に颯斗は困ったように溜め息をついた。
親に従順な俺に呆れているのだろう。
逆らえばいいのにと、そう言いたいのかもしれない。
「分かった。けど、俺らは流石に柚希ん家の周辺をうろつくのは色んな意味で危ねぇから、俺らは駅で待ってる。田中たちに連れて行ってもらえ。アイツ等は顔が割れてねぇから。」
「颯斗って、この辺でも有名なの?」
「まぁな。昔悪さし過ぎちまったから。とりあえず駅に行くぞ。乗れるか?」
俺はそれに頷き、颯斗の後ろに乗って駅へと連れてきてもらい、颯斗の乗っていたバイクを京介へと引き継いで俺は実家へとやってきた。
「ちょっと長くなると思うから、この先に公園あるからそこで待っててくれる?終わったら連絡する。」
「いーけど、お前んち何かやばいとこなのか?火神たちが来ねぇって。」
「颯斗たちのことは喋れないけど、俺のことは帰ったら正直に全部話すよ。ごめんね、何か色々巻き込んで。」
「別に構わねぇけど、お前倒れんなよ。」
「うん、ありがと。」
京介たちが走り去っていくのを確認し、俺は実家へと足を踏み入れる。
大丈夫。今までだって体調不良を隠してきたことは何度だってある。
どうってことはない。
自分を奮い立たせながらリビングに行けば、そこには母親がダイニングテーブルでPCをつついて仕事をしていた。
「戻りました。」
「おかえり。そこにかけなさい。」
促されるまま斜め向かいの席へと座り、母親と対峙する。
「自己採点結果は?」
「上出来だと思います。A判定は確実かと。」
「その根拠は?」
「全問解答できたことと、覚えている範囲でも8割がた正答出来ていたので。申し分ないと判断しました。」
「そう。それは結果が楽しみね。あなた、バイトはちゃんと辞めたんでしょうね?」
「はい。おかげで勉強に集中する時間も増えました。」
「そう。なら良かったわ。これで結果が奮わなければ、分かっているわよね?」
「はい。覚悟の上です。」
「新学期が始まったけど、学校の方はどうなの?もう進路を考え出してる頃なんじゃない?」
「他の子は、然程には。就職が多いところなので、あまり考えていないようです。」
「そう。それに影響されることは許されないわよ。あなたはあなたの道を行きなさい。」
「はい、分かっています。」
0
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる