【完結】従順な俺を壊して

川崎葵

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第七章 従順な俺

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俺は自分を奮い立たせて颯斗が下ろしてくれた場所へと向かう。
そこにつけば、直ぐ近くで待機していたのか颯斗たちはもうついて待っていた。

「おかえり。さっさと帰るぞ。顔色悪い。」

そういう颯斗に、俺は小さく首を振る。

「帰れない。親に、呼び出されたから。家に行かなきゃ。」

「はぁ?お前そんな状態で行って大丈夫なのかよ。」

「正直、大丈夫じゃない。でも、行かなきゃ。従わないといけないから。」

そういう俺に颯斗は困ったように溜め息をついた。
親に従順な俺に呆れているのだろう。
逆らえばいいのにと、そう言いたいのかもしれない。

「分かった。けど、俺らは流石に柚希ん家の周辺をうろつくのは色んな意味で危ねぇから、俺らは駅で待ってる。田中たちに連れて行ってもらえ。アイツ等は顔が割れてねぇから。」

「颯斗って、この辺でも有名なの?」

「まぁな。昔悪さし過ぎちまったから。とりあえず駅に行くぞ。乗れるか?」

俺はそれに頷き、颯斗の後ろに乗って駅へと連れてきてもらい、颯斗の乗っていたバイクを京介へと引き継いで俺は実家へとやってきた。

「ちょっと長くなると思うから、この先に公園あるからそこで待っててくれる?終わったら連絡する。」

「いーけど、お前んち何かやばいとこなのか?火神たちが来ねぇって。」

「颯斗たちのことは喋れないけど、俺のことは帰ったら正直に全部話すよ。ごめんね、何か色々巻き込んで。」

「別に構わねぇけど、お前倒れんなよ。」

「うん、ありがと。」

京介たちが走り去っていくのを確認し、俺は実家へと足を踏み入れる。
大丈夫。今までだって体調不良を隠してきたことは何度だってある。
どうってことはない。
自分を奮い立たせながらリビングに行けば、そこには母親がダイニングテーブルでPCをつついて仕事をしていた。

「戻りました。」

「おかえり。そこにかけなさい。」

促されるまま斜め向かいの席へと座り、母親と対峙する。

「自己採点結果は?」

「上出来だと思います。A判定は確実かと。」

「その根拠は?」

「全問解答できたことと、覚えている範囲でも8割がた正答出来ていたので。申し分ないと判断しました。」

「そう。それは結果が楽しみね。あなた、バイトはちゃんと辞めたんでしょうね?」

「はい。おかげで勉強に集中する時間も増えました。」

「そう。なら良かったわ。これで結果が奮わなければ、分かっているわよね?」

「はい。覚悟の上です。」

「新学期が始まったけど、学校の方はどうなの?もう進路を考え出してる頃なんじゃない?」

「他の子は、然程には。就職が多いところなので、あまり考えていないようです。」

「そう。それに影響されることは許されないわよ。あなたはあなたの道を行きなさい。」

「はい、分かっています。」
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