【完結】従順な俺を壊して

川崎葵

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第七章 従順な俺

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「ごめんね、休みなのにずっと俺のことで時間使ってもらって。」

少しすれば俺の家へと来てくれた二人に謝罪をする。

「んなもん別に構わねぇよ。どうせすることがあるわけじゃねぇし。」

「でも、颯斗との対決中断させちゃったんでしょ?」

先ほど颯斗に教えてもらったが、あの日突然倒れた俺によって辺りは騒然となり、颯斗が人目も忘れて俺を抱きとめたこともあって、智くん達がすぐさま解散を指示したので、トップ争いは中断を余儀なくされたらしい。

隣にいた多田が受け止めるよりも先に颯斗が俺を受け止めたということは、颯斗は京介と対峙しながら顔色が優れないと思っていた俺を観察していたのだろう。
おかしいと思ったときには体が動いていたようだ。
俺を抱きかかえて連れて帰ってくれたのも颯斗だったらしい。

「対決なんざいつでもできるから。どうせまだ卒業しねぇんだし。それよか、先に1つ聞いてもいいか?」

京介が改まってそんなことを言うので俺は頷きながら身構える。

「前に教えてくれた恋人の話だけどよ、まさか相手火神だったりする?」

そう言われて俺は思わず颯斗のほうを向いてしまう。
颯斗は好きにしたらいいという表情をしており、俺は逃れる言い訳も思いつかずに正直に観念することにした。

「実は、そうだったりする。引く?」

「引かねぇよそんなもん。ただすっきりしたわ、納得。どうりで火神が亀の世話を焼くわけだわ。狂犬のくせにやたらに亀を気にかけると思ったら、狂犬も人間だったんだな。」

「お前俺に喧嘩売ってんだろそれ。」

「事実だろうがよ。自分の噂知らねぇ訳じゃねぇだろ。人の心を持ってるとは思えねぇほど完膚なきまでに叩き潰すくせによ。」

「そんなもん相手によるわ。じゃなかったら今頃学校の半数が来てねぇよ。」

「まぁそれもそっか。つか、いつから?柿原半殺しにした時には既に?いや、そんなはずねぇな。話したこともねぇはずだし、たまり場に逃げ込んだ時か?いや、そんな雰囲気じゃなかったな。は?いつ?」

京介の脳内では理解が追いつかないらしく混乱しているようだった。
そう言われればそう見えても仕方がない状況ではあったと今になって知る。

「そんなに難しい話じゃないよ、多分。惚れたのが火神が先だったってだけの話じゃない?付き合ったのは1ヶ月一緒に生活してた時だよね?」

どうやら多田は何かしらに気づいていたようだった。
俺の行動を咎めたりしないと宣言していただけあって、見てみぬ振りをしてくれていた点があるようだ。
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