【完結】従順な俺を壊して

川崎葵

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第七章 従順な俺

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俺が次に目を開いたのは翌日のことだった。
頭も体も幾分すっきりしており、意識もはっきりしている。
今は何時だろうと確認のために辺りを見渡すと、俺の隣に颯斗が身を潜らせて眠っていた。
風邪人の俺と一緒に就寝したらしい。
うつったらどうするのだろうか。

俺はとりあえず今が何時か分からないが、体がベタつくような気がするのでお風呂に入ろうとベッドから出ようとしたが、その振動で目が覚めたのか颯斗は背後から俺を抱き寄せて腕の中に閉じ込めた。
寝起きは悪いのに、こういう時ばかりは直ぐに目覚めるらしい。

「颯斗、起きたの?俺お風呂入りたいんけど。」

「体調は?熱下がったか?」

「多分?体調はだいぶいいよ。頭もすっきりしてる。」

「そか。なら良かった。食欲は?」

「んー、少しは戻ったかな。言われたらお腹すいてきたかも。」

「なら柚希が風呂入ってる間に作っといてやるよ。食材は何使っても大丈夫か?」

「うん。ありがと。」

そうすれば颯斗は俺を解放してくれたのでお風呂へと向かう。
家の中は家を出る前と違って静かであり、人がいるような気配はなかった。
皆一時帰宅したのだろうか。

お風呂からあがれば、俺が病み上がりなのを気にしておじやを作ってくれており、1ヶ月一緒に暮らしていたが初めての颯斗の手料理だった。

「うん、おいしい。」

「ん。良かった。顔色もいいし、一安心だわ。」

「ごめんね、心配かけて。」

「ほんとだぜ。もうこれっきりにして欲しいわ。あんな状態の柚希を連れ出すなんて気が気じゃねぇから。」

「普通の生活送ってたらあんなことにはならないよ。昔から限界を迎えるとあぁなるんだ。親の期待に応えることが第一で、無理してたから。」

「あんなになるまでやるなよ。いつか死ぬぞ。」

「分かってるんだけどね、俺は逆らう術を知らないから。どうしたらいいか分からないんだ。言われたらやらなきゃいけないって、そう思っちゃうから。」

「そうだよな。親にはそう簡単に逆らえるもんじゃあねぇ。でも、柚希のペースでいいから、少しは自分を大事にしてくれ。俺が生きた心地がしねぇから。」

「うん、頑張る。」

そんな話をしながら俺は食べ進め、有難く完食した。
その間に京介たちのことを聞けば、自分が看病するからと追い出したらしい。
京介たちからすれば不服だったようだが、大人しく帰宅したようだ。

智くんたちは特に残る理由がないことと、ベッドの生活に慣れていて布団は嫌だというお金持ちが言いそうな理由で帰って行ったらしい。
だから颯斗しかいなかったようだ。

京介たちには説明義務があるため、時間があれば俺の家に来てと伝えたのだが、きっと2人して俺が起きるのを待っていたのだろう。すぐに行くと言っていた。
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