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第二章 最強の男
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「そういや今日河原に何しに行ってたの?」
食事も中盤に差し掛かった時、俺はふと思い出してそう尋ねる。
「今日は、クラスの渡辺からタイマンの申し込みがあったから。それに応えに。」
「聞くまでもないけど、結果は?」
「勝ったに決まってんだろ。あんな雑魚相手にもなんねぇよ。」
俺の渡辺に対する知識はあまりなく、強いて言うなら毎日制服の着こなしで注意をされているぐらいの認識しかない。
授業中もほぼ寝ており、顔すらあまり覚えていないのが現状だ。
「だよね。渡辺ってその筋には有名なの?」
「別にそこまで?まぁ前の中学ではトップの取り巻きしてたから、顔ぐらいは知ってるけど。」
「そのトップの人はどこ行ったの?」
「さぁな。鷹山にいねぇのは確かだよ。来たところでクラスのトップすらも狙えるような奴じゃない。」
「じゃあ、渡辺は何で鷹山に来たの?そのトップより弱いんでしょ?」
「宝くじみたいなもんだよ。当たらないと分かってても夢見て買う。勝てないと分かっててももしかしたら勝てるかもしれないという夢を見て挑む。まぁ、そんなの宝くじ当てるより無謀なことだけど。」
「負けた人ってこれからどうするの?」
「俺の下につこうと思えば俺の傘下に入るし、出直そうと思えばまた申し込めばいつでもやりあえる。ただ、一度負ければ相手が受け入れなければ相手にもされねぇがな。」
「傘下に入ったら何するの?」
「それは人それぞれだな。親玉がそいつらを手足のように使うような奴だったらパシリみたいに扱うだろうし、俺みたいに群れるのが好きじゃなければ、ほっといて勝手に取り巻きみたいになるだろうし。取り巻きになったとして、そいつがどうするかも人それぞれだ。媚を売りたくて貢ぐ奴もいれば、情報収集して情報屋みたいになるやつもいるし。」
「渡辺に関して言えば、元々取り巻きになって虎の威を借りるタイプだから、京介の腰巾着にでもなるんじゃないかな。情報を持ってくるようになるだろうけど、俺がいたら無意味だよね。」
「多田って物知りだもんね。」
「こいつを物知り程度で片付けるのはお前だけだぞ。」
「え?何で?」
「俺、一応情報屋だから。拳よりは情報で相手を掌握してる。見合ったお金くれればどんな情報でも売るよ。流石に仲間は売らないけどね。」
「この辺じゃ、情報量は1位2位を争うぐらいに情報通だからな。何か知りたいことがあったらこいつに聞きゃ、大抵のことは分かるぜ。」
そう言われて、多田を見かけるときは常に誰かと話していたことを思い出す。
多田の隣にいる人物はいつも違う人であり、怖がられているのは京介だけなんだなと思っていたが、多田はきっとその日常生活から情報を得る為に常にニコニコして親しみやすさを出して、京介の友達というオプションを掻き消して交友関係を広げているのだろう。
大人っぽい雰囲気も、高身長だけでなく、その情報量の多さから来る余裕のせいもあるに違いない。
俺が出会った2人は思った以上に敵に回すと怖い人物だったようだ。
食事も中盤に差し掛かった時、俺はふと思い出してそう尋ねる。
「今日は、クラスの渡辺からタイマンの申し込みがあったから。それに応えに。」
「聞くまでもないけど、結果は?」
「勝ったに決まってんだろ。あんな雑魚相手にもなんねぇよ。」
俺の渡辺に対する知識はあまりなく、強いて言うなら毎日制服の着こなしで注意をされているぐらいの認識しかない。
授業中もほぼ寝ており、顔すらあまり覚えていないのが現状だ。
「だよね。渡辺ってその筋には有名なの?」
「別にそこまで?まぁ前の中学ではトップの取り巻きしてたから、顔ぐらいは知ってるけど。」
「そのトップの人はどこ行ったの?」
「さぁな。鷹山にいねぇのは確かだよ。来たところでクラスのトップすらも狙えるような奴じゃない。」
「じゃあ、渡辺は何で鷹山に来たの?そのトップより弱いんでしょ?」
「宝くじみたいなもんだよ。当たらないと分かってても夢見て買う。勝てないと分かっててももしかしたら勝てるかもしれないという夢を見て挑む。まぁ、そんなの宝くじ当てるより無謀なことだけど。」
「負けた人ってこれからどうするの?」
「俺の下につこうと思えば俺の傘下に入るし、出直そうと思えばまた申し込めばいつでもやりあえる。ただ、一度負ければ相手が受け入れなければ相手にもされねぇがな。」
「傘下に入ったら何するの?」
「それは人それぞれだな。親玉がそいつらを手足のように使うような奴だったらパシリみたいに扱うだろうし、俺みたいに群れるのが好きじゃなければ、ほっといて勝手に取り巻きみたいになるだろうし。取り巻きになったとして、そいつがどうするかも人それぞれだ。媚を売りたくて貢ぐ奴もいれば、情報収集して情報屋みたいになるやつもいるし。」
「渡辺に関して言えば、元々取り巻きになって虎の威を借りるタイプだから、京介の腰巾着にでもなるんじゃないかな。情報を持ってくるようになるだろうけど、俺がいたら無意味だよね。」
「多田って物知りだもんね。」
「こいつを物知り程度で片付けるのはお前だけだぞ。」
「え?何で?」
「俺、一応情報屋だから。拳よりは情報で相手を掌握してる。見合ったお金くれればどんな情報でも売るよ。流石に仲間は売らないけどね。」
「この辺じゃ、情報量は1位2位を争うぐらいに情報通だからな。何か知りたいことがあったらこいつに聞きゃ、大抵のことは分かるぜ。」
そう言われて、多田を見かけるときは常に誰かと話していたことを思い出す。
多田の隣にいる人物はいつも違う人であり、怖がられているのは京介だけなんだなと思っていたが、多田はきっとその日常生活から情報を得る為に常にニコニコして親しみやすさを出して、京介の友達というオプションを掻き消して交友関係を広げているのだろう。
大人っぽい雰囲気も、高身長だけでなく、その情報量の多さから来る余裕のせいもあるに違いない。
俺が出会った2人は思った以上に敵に回すと怖い人物だったようだ。
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