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第三章 出会い
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「ありがと。こんな時間に、おまけに雨なのに。」
「いいってことよ。どうせ雨で行くとこなくして帰っただけだからな。ついでに泊めてくれよ。明日、一緒に俺んちでチャリに乗り換えてお前のチャリ取りに行こうぜ。ないと不便だろ?」
「そうだけど、申し訳ないからバスで取りに行くよ。」
「今更何遠慮してんだよ。泊まって欲しくねぇなら明日また迎えに来てやるけど。」
「そういうわけじゃないよ。何か俺の都合で振り回しすぎてるから申し訳なくて。」
「んなの気にすんなよ。それに、何があったか聞かせろよ。あいつからお前を守るのは俺が一番適任だからな。」
確かに、京介がいれば柿原は絶対に声をかけてこない。
京介に対して声をかけたのも、あの日話してくれた出来事の一度きりである。
それに俺は納得をし、京介を家に上げて俺は店長から貰った差し入れのケーキを話のつまみに取り分ける。
新作のスイーツを考えているらしく、その試作を評価も兼ねてもらったのだ。
数量限定というプレミアをつけて出す予定らしい。
俺はそのケーキを吟味しながら今日あったことを京介に説明する。
「来た時、あいつ俺を見つけて手を振ったんだよ。だから俺、どっかから聞きつけて態々来たのかと思ったんだけど、ここで働いてたんだとか白々しく言うから、俺の思い違いかと思ってたんだけどさ、その後も今日は裏方もするのかとか、今日の上がりは22時かとか、何かやけに詳しいし、そうじゃない時もあるのを知ってる風に聞こえて、気持ち悪くて。全部俺の思い込みかもしれないんだけどさ。帰り道にいる気がしたのも思い込みかも。」
「いや、お前の勘はよく当たるからな。そう思ったならいた可能性は高い。多田に調べてもらったほうが良さそうだな。」
そう言ったかと思えば直ぐに多田に連絡を取り、簡単な状況説明をして短いやり取りを終える。
「明日中には大体の情報が入ると思うぜ。明日バイトか?」
「そうだね。今日と同じ時間に終わるよ。」
「明後日は?」
「休み。ついでに土日も休みだよ。」
「なら金曜遊ぼうぜ。そのまま泊まるわ。そのときに多田の報告を聞いたらいい。明日もし帰るの不安だったら、連絡くれたら終わる時間に行くから言えよな。」
「ありがと。過保護な彼氏みたいで頼もしいよ。」
「お前茶化すなよな。俺は純粋に心配してんのに。」
「分かってるよ。だから感謝してる。京介はご飯食べたの?」
「食ってるし風呂も入った。俺は勝手に布団出させてもらうからお前風呂入ってこいよ。まかない食ってきたんだろ?」
「ありがとう。そうするよ。」
京介は俺の家にもう何度も泊まっており勝手をよく知っているので、最近では自分で布団を勝手に引っ張り出して準備をしてくれる。
俺は京介と適当な話をしつつケーキを食べ、その皿を片付け終えれば俺はお風呂に入り、早々にベッドに潜り込んだ。
バイトをする日は疲れるので早く寝ているようにしている。
だからバイトの日は終わったからといって集うことはあまりなく、2人も連絡をよこしてきたりはしない。
その配慮に感謝しつつ、俺は眠りへと落ちていった。
「いいってことよ。どうせ雨で行くとこなくして帰っただけだからな。ついでに泊めてくれよ。明日、一緒に俺んちでチャリに乗り換えてお前のチャリ取りに行こうぜ。ないと不便だろ?」
「そうだけど、申し訳ないからバスで取りに行くよ。」
「今更何遠慮してんだよ。泊まって欲しくねぇなら明日また迎えに来てやるけど。」
「そういうわけじゃないよ。何か俺の都合で振り回しすぎてるから申し訳なくて。」
「んなの気にすんなよ。それに、何があったか聞かせろよ。あいつからお前を守るのは俺が一番適任だからな。」
確かに、京介がいれば柿原は絶対に声をかけてこない。
京介に対して声をかけたのも、あの日話してくれた出来事の一度きりである。
それに俺は納得をし、京介を家に上げて俺は店長から貰った差し入れのケーキを話のつまみに取り分ける。
新作のスイーツを考えているらしく、その試作を評価も兼ねてもらったのだ。
数量限定というプレミアをつけて出す予定らしい。
俺はそのケーキを吟味しながら今日あったことを京介に説明する。
「来た時、あいつ俺を見つけて手を振ったんだよ。だから俺、どっかから聞きつけて態々来たのかと思ったんだけど、ここで働いてたんだとか白々しく言うから、俺の思い違いかと思ってたんだけどさ、その後も今日は裏方もするのかとか、今日の上がりは22時かとか、何かやけに詳しいし、そうじゃない時もあるのを知ってる風に聞こえて、気持ち悪くて。全部俺の思い込みかもしれないんだけどさ。帰り道にいる気がしたのも思い込みかも。」
「いや、お前の勘はよく当たるからな。そう思ったならいた可能性は高い。多田に調べてもらったほうが良さそうだな。」
そう言ったかと思えば直ぐに多田に連絡を取り、簡単な状況説明をして短いやり取りを終える。
「明日中には大体の情報が入ると思うぜ。明日バイトか?」
「そうだね。今日と同じ時間に終わるよ。」
「明後日は?」
「休み。ついでに土日も休みだよ。」
「なら金曜遊ぼうぜ。そのまま泊まるわ。そのときに多田の報告を聞いたらいい。明日もし帰るの不安だったら、連絡くれたら終わる時間に行くから言えよな。」
「ありがと。過保護な彼氏みたいで頼もしいよ。」
「お前茶化すなよな。俺は純粋に心配してんのに。」
「分かってるよ。だから感謝してる。京介はご飯食べたの?」
「食ってるし風呂も入った。俺は勝手に布団出させてもらうからお前風呂入ってこいよ。まかない食ってきたんだろ?」
「ありがとう。そうするよ。」
京介は俺の家にもう何度も泊まっており勝手をよく知っているので、最近では自分で布団を勝手に引っ張り出して準備をしてくれる。
俺は京介と適当な話をしつつケーキを食べ、その皿を片付け終えれば俺はお風呂に入り、早々にベッドに潜り込んだ。
バイトをする日は疲れるので早く寝ているようにしている。
だからバイトの日は終わったからといって集うことはあまりなく、2人も連絡をよこしてきたりはしない。
その配慮に感謝しつつ、俺は眠りへと落ちていった。
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