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第三章 出会い
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その日も20時を過ぎた辺りで人が減り、閉店30分前にはお客さんも全員帰ったので今日は早く閉めることになった。
閉店業務を終え、タイムカードを切った時間は21時40分。
俺は早めの帰宅に意気揚々と支度をし、梅雨の合間の晴れで自転車に跨って帰ろうとした前方にある姿を見つけてギョッとして身を硬くする。
向こうも俺が早く上がっていることが想定外だったのか、同じように自転車に跨った状態で固まった。
「亀城くん、今日はもう上がり?」
そう前方から声を投げかけてくるのは、柿原だった。
俺は気色の悪さを隠しきれず表情に出しているが、すっかり暗くなった外では柿原にどれだけ見えていることだろうか。
「そうだけど。俺帰るから。じゃ。」
「あ、一緒に帰ろうよ。僕も、帰りなんだ。」
俺は逃げるように立ち去ろうとしたが、それを制するように俺の前に腕を伸ばして通路を塞がれる。
「でも、柿原そっちから来ただろ。あっちに用事があったんじゃないの?」
俺らは自転車同士で対峙しており、柿原は俺の帰路とは真逆の方向を向いている。
帰るところだとは到底思えない。
「いや、急ぎじゃなかったから。」
「急ぎじゃないならこんな時間に出てこなくてもよかったんじゃないの?」
「途中で思い出して。そしたら、偶々亀城くんがいたから。方向一緒だし、途中までダメかな?」
「俺自転車こぐの早いから。ついてこれるなら好きにすればいいけど。」
そう言って俺が自転車をこぎ始めれば、そいつは慌てたように付いてきた。
だが、俺はこのままでは自分の家に帰宅することも出来ない。
別れた後も、どこかで身を隠す場所が必要だ。
こいつは、きっと今日俺が22時までのシフトだということを知っていた。
どこでそんな情報を仕入れたのかは知らないが、そこまでする奴が大人しく別れて帰るはずがない。
別れてから後を付けられたら堪ったもんじゃない。
どうにかしなければ。
「いつもこの時間なの?」
「色々だよ。早い日もある。」
そいつは早く逃れようとしている俺のペースについてきており、おまけにのん気に質問をしてくる始末だ。
流石の運動部だと思わざるを得ない。
閉店業務を終え、タイムカードを切った時間は21時40分。
俺は早めの帰宅に意気揚々と支度をし、梅雨の合間の晴れで自転車に跨って帰ろうとした前方にある姿を見つけてギョッとして身を硬くする。
向こうも俺が早く上がっていることが想定外だったのか、同じように自転車に跨った状態で固まった。
「亀城くん、今日はもう上がり?」
そう前方から声を投げかけてくるのは、柿原だった。
俺は気色の悪さを隠しきれず表情に出しているが、すっかり暗くなった外では柿原にどれだけ見えていることだろうか。
「そうだけど。俺帰るから。じゃ。」
「あ、一緒に帰ろうよ。僕も、帰りなんだ。」
俺は逃げるように立ち去ろうとしたが、それを制するように俺の前に腕を伸ばして通路を塞がれる。
「でも、柿原そっちから来ただろ。あっちに用事があったんじゃないの?」
俺らは自転車同士で対峙しており、柿原は俺の帰路とは真逆の方向を向いている。
帰るところだとは到底思えない。
「いや、急ぎじゃなかったから。」
「急ぎじゃないならこんな時間に出てこなくてもよかったんじゃないの?」
「途中で思い出して。そしたら、偶々亀城くんがいたから。方向一緒だし、途中までダメかな?」
「俺自転車こぐの早いから。ついてこれるなら好きにすればいいけど。」
そう言って俺が自転車をこぎ始めれば、そいつは慌てたように付いてきた。
だが、俺はこのままでは自分の家に帰宅することも出来ない。
別れた後も、どこかで身を隠す場所が必要だ。
こいつは、きっと今日俺が22時までのシフトだということを知っていた。
どこでそんな情報を仕入れたのかは知らないが、そこまでする奴が大人しく別れて帰るはずがない。
別れてから後を付けられたら堪ったもんじゃない。
どうにかしなければ。
「いつもこの時間なの?」
「色々だよ。早い日もある。」
そいつは早く逃れようとしている俺のペースについてきており、おまけにのん気に質問をしてくる始末だ。
流石の運動部だと思わざるを得ない。
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