【完結】従順な俺を壊して

川崎葵

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第三章 出会い

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京介たちと関わるようになって知ったことは多く、俺は必要最低限のことはしゃべらないようにしていた。
追求されることが目に見えている家だから、俺の中でも慎重に扱っていることである。 

「そっか。俺の話よく聞いてるんだね。」

『お前下手に突っ込むなよ。詳しくは後で言うけど、勘違いして勝手に懐くぞ。』

柿原の声までは届いてないと思うが、俺の返答で京介は大体を察してそう教えてくれる。

「本当は、初日から仲良くなりたかったから。田中くんが怖くて話しかけられなかったんだけど。」

「そっか。」

その後は質問されることに適当にあしらう様にして答えた。
相手からの質問は俺のバイト先や勤務形態、家のことや休みの日は普段何しているのかとか、所謂いわゆる世間話だが、俺にはそれがどうも詮索されているような気がしてならなかった。

しかし、俺が思っていたよりも早く京介たちは向かい側から姿を現し、俺は表情に出さないように胸をなでおろす。

「お、亀じゃーん。何、バイト帰り?」

京介は俺の姿を捉えたぐらいに電話を切り、さも偶然を装って声をかけてくれる。

「京介じゃん。そ、今帰り。どうしたの?」

「面白い話聞いてさ。これから野次馬しに。亀も一緒に行こうぜ。」

「うん、いいよ。ごめん、ここまででいい?」

「え、あ、うん・・・。」

「気をつけてね。じゃ。」

柿原は京介を目の前にして発言出来ないようで、心なしか悔しそうな表情をしていた気もするが俺を解放してくれ、京介に連れられて今来た道を引き返す。

2人についていけば、角を何度か曲がった先で停止した。
俺も同じように止まり、念のため確認で振り返ったが、そこには人の姿はどこにもなかった。

「仮に追いかけてきたとしても、撒いただろ。大丈夫か?」

「大丈夫。ごめん、2人とも。こんな遅くに。」

「だから昨日も言っただろ。遠慮すんなって。一旦多田の家に行こうぜ。疲れてるだろうけど、どっかで待ち伏せされてたら元も子もねぇからな。」

「ありがと。多田の家は大丈夫なの?こんな遅くに押しかけても。」

「全然問題ないよ。騒がしくしなけりゃ、怒られたりはしない。」

そういう多田に連れられて来た場所は、一軒家のアパートだった。
家の中の電気は既に消えており、他の家族は就寝していることが分かる。
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