50 / 261
第三章 出会い
50
しおりを挟む
「それお前の思い込みだから。話になんないわ。帰る。」
「待ってよ。亀城くん本当は我慢してるんでしょ?僕が助けてあげるよ。」
「我慢してないしお前の助けは必要ない。」
「脅されてるんでしょ?口止めされてるんだよね?亀城くんが自分の意思でそんなことを言うはずがないもんね?」
俺はそいつの言うことを無視して自転車に乗って帰ろうとした。
しかし、それを腕をつかまれることによって止められ、振り払おうにもそれなりに強い力で引っ張られ振り払うに払えない。
「離せよ。話になんねぇって言ってんだろ。」
俺は今心底イライラしている。
その感情は言葉遣いに表れているはずだが、そいつはまた意味の分からない思い込みを押し付けてくる。
「その言葉も田中くんたちがいけないんでしょ?あんな奴らと関わるからいけないんだ。関係を切るべきだよ。亀城くんは僕達みたいな真面目な人たちと一緒にいるべきなんだよ。あんな人たちに穢されるべきじゃない。」
こうするべき、あぁするべき、これをしろ、あれをしろ、これをするな、あれをするな。
今まで散々言われてきた。
警察官の、警視総監の息子として正しい行いをし、正しい振る舞いをしろ。
全てが正しくあれ。正義であれ。
耳が腐るほどいわれてきた。
俺はそれに全て従ってきた。
自分を殺し、自分の心から目を背け、全て親に従ってきた。
その先に待ち受けていたものはイジメ。
正しく正義であるはずの行動は全て逆恨みの対象。
自分を殺すことへの意味が分からなくなった。
警視総監なのは俺ではない。俺は警察官ではない。
俺はただの子供だ。誰にも警察官の効力を振るうことの出来ないただの子供。
ものを壊されても器物損壊で逮捕できない。
ものを盗まれても窃盗で逮捕できない。
殴られても暴行罪で逮捕できない。
でもやり返せば、警視総監の息子ともあろうものが暴力を振るうのかと咎められる。
ならば何故お前らは許されているのだろう。
何故お前らは許されて俺は許されないんだ。
無力であることには変わりはないのに。
だから俺は親元から離れて遠いここまでやってきたんだ。
もう自分を殺さないように、自分を咎められないように、自分が正しいと思う行動が出来るように。
「待ってよ。亀城くん本当は我慢してるんでしょ?僕が助けてあげるよ。」
「我慢してないしお前の助けは必要ない。」
「脅されてるんでしょ?口止めされてるんだよね?亀城くんが自分の意思でそんなことを言うはずがないもんね?」
俺はそいつの言うことを無視して自転車に乗って帰ろうとした。
しかし、それを腕をつかまれることによって止められ、振り払おうにもそれなりに強い力で引っ張られ振り払うに払えない。
「離せよ。話になんねぇって言ってんだろ。」
俺は今心底イライラしている。
その感情は言葉遣いに表れているはずだが、そいつはまた意味の分からない思い込みを押し付けてくる。
「その言葉も田中くんたちがいけないんでしょ?あんな奴らと関わるからいけないんだ。関係を切るべきだよ。亀城くんは僕達みたいな真面目な人たちと一緒にいるべきなんだよ。あんな人たちに穢されるべきじゃない。」
こうするべき、あぁするべき、これをしろ、あれをしろ、これをするな、あれをするな。
今まで散々言われてきた。
警察官の、警視総監の息子として正しい行いをし、正しい振る舞いをしろ。
全てが正しくあれ。正義であれ。
耳が腐るほどいわれてきた。
俺はそれに全て従ってきた。
自分を殺し、自分の心から目を背け、全て親に従ってきた。
その先に待ち受けていたものはイジメ。
正しく正義であるはずの行動は全て逆恨みの対象。
自分を殺すことへの意味が分からなくなった。
警視総監なのは俺ではない。俺は警察官ではない。
俺はただの子供だ。誰にも警察官の効力を振るうことの出来ないただの子供。
ものを壊されても器物損壊で逮捕できない。
ものを盗まれても窃盗で逮捕できない。
殴られても暴行罪で逮捕できない。
でもやり返せば、警視総監の息子ともあろうものが暴力を振るうのかと咎められる。
ならば何故お前らは許されているのだろう。
何故お前らは許されて俺は許されないんだ。
無力であることには変わりはないのに。
だから俺は親元から離れて遠いここまでやってきたんだ。
もう自分を殺さないように、自分を咎められないように、自分が正しいと思う行動が出来るように。
0
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる