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第二部 第3章
438.空へ 〜 ネロウディアス視点 〜
ネロウディアス視点
ノアと公爵が水と風の神殿へ行った後、炎の鳥がご機嫌に、
『よし、わしの背に乗せてやろう!』
と、朕とイーニアスに向かって言い出した。かと思えば、突然、巨大化したではないか!
「ぎゃあああぁぁぁぁ!! きょ、巨大化したのだぁ!」
「とりさんが、おおきくなった!」
『ドラゴンなみー!』
朕のイーニアスと、妖精(声だけしか聞こえぬ)が嬉しそうに声を上げると、炎の鳥も気を良くしたのか、カッカッカ、と笑いながら近づいてくる。
『お前たち、わしの背に乗るのだ。これから、復活した神殿の全貌を見せてやろう!』
近い、近い! 顔が近いのだ!!
『早く乗れ! 大空に飛び立つぞ!』
「え、ここは、部屋の中なのだ……窓もないのだぞ?」
「ちちうえ、とりさんのせなかに、のりましょう!」
「い、イーニアス?」
そもそも、巨大化した鳥は庶民の家よりも大きい。こんな高い所に、どうやって登るというのだ?
戸惑っていると、転移で鳥の背に乗ったイーニアスが手を伸ばしてくれたのだ。
朕のイーニアス、優しい子! でも、朕が手を引っ張るとイーニアスが落ちてしまうのだぞ。
結局、妖精が朕を浮かせて、イーニアスが引っ張りあげてくれたのだ。
『よしっ、では飛ぶぞ!』
「だから、部屋の中なのだぞー!?」
部屋の中でそのような巨体の翼を広げれば、神殿が壊れてしまうのだ!!
「うかんだ!」
『おちるー!』
イーニアス!? どうしてそんなに余裕なのだ……っ、そして妖精よ、落ちてはおらぬか!? 大丈夫か!?
部屋は思ったよりも広いのか、魔法で拡張したのかわからぬが、神殿は壊れておらぬようだ……しかし!
「て、天井にぶつかるのだー!!」
あまりの恐怖に、イーニアスに覆い被さって叫んでいると……
「ひかって、すりぬけた……。ちちうえ、ピカッとして、てんじょうを、すりぬけました」
「へ? す、すり抜けた!?」
愛息子の声に、薄目で見てみるが、何やら眩しくて、よく見えぬのだ……
『ゆくぞー!!』
「のん!?」
ばさぁっと鳥が羽ばたいた音が耳に届き、身体が潰されるのではないか、という重さがのしかかってきた! と思った瞬間、
朕の頭上に青が拡がったのだ。
「わぁ!!」
『あおいそらー!』
「おおっ、ぃ、ぎゃあああぁぁぁぁ!!」
高いぃぃ!! 顔に風が……っ、ぶふ、ぶ……っ
「わたあめのなかだ!」
『アカ、わたあめだいすきー!』
「あまくない!」
『このわたあめ、たべられないー!?』
いつの間にか、強風は感じなくなっており、イーニアスは妖精とはしゃいでいるが、朕にはちょっと……
「たか、たかすぎる……っ」
目が回るのだ~。
『下を見てみよ! イーニアスが魔力を補充する前は、地下に沈んでいた神殿が、地上に出て来ているぞ!!』
おおっ、朕に考慮して、低く飛んでくれて……高いぃ!!
『クーポル!』
「うむ! クーポルだ」
くーぽ……、あ、あれは……っ
「ヒエェ! し、神殿!? そもそもここはどこなのだ!? 森の上!?」
『カッカッカ! 西の神殿があるのは、グランニッシュ帝国の帝都から、遠く離れた西の森の中! 以前はその地下に埋まっておった。イーニアスよ、神殿を復活させてくれた事、改めて礼を言う』
「これで、せかいは、ほろびませんか?」
『神殿は後四つある。世界を安定させる為には、小僧が東の神殿の管理者になり、他三つの管理者も見つけ、魔力を注ぐ事しかない』
「ノアなら、かならずかんりしゃに、なります!」
早く降ろしてほしいのだー!! たす、助けてーっ、レーテ~!!
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