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第二部 第3章
471.子供祭3
ブランビアファミリーもやって来て、招待した子供たちが勢揃いした所で、全員を庭へ集める。
子供たちは皆、ワクワクした顔で、出来上がっている屋台を気にしていた。その様子に親たちも使用人たちも、和やかな気持ちで見守っているのが手に取るようにわかる。かくいうわたくしも、同じ気持ちだからだ。
「さて皆様、本日は皆様に露店の店主を経験していただこうと思いますの」
事前に説明はしていたが、念の為、子供祭で何をするのか、もう一度説明する。
「事前に皆様が選んだ露店で、お客様をお迎えして、一緒に楽しんでいただきたいのですわ。もちろん、お友だちの露店に行くもよし、ご自分の露店でお友だちを楽しませるのも良しですが、お友だちのお店に行く時には、お手伝いしてくれるメイドに一言声をかけてくださいましね」
お金の代わりに、今回は紙で作った妖精たちの顔入り、おもちゃ紙幣を渡してある。これを一番集めた店主には、お祭りの最後に特別なプレゼントがある、と伝えれば、子供たちはやる気満々で準備を始めたのだ。
「おじぃさま、わたち、ヨーヨーちゅりの、おみせよ!」
「それは、ノアのお店に、一番に顔を出さないといけないね」
ノアとお父様は手を繋ぎ、というか、ノアがお父様の手を引っ張って自分の屋台に連れて行っている。屋台にはすでにビニールプールに水が張られ、カラフルな水風船が入れられていて、ノアは店主として新素材ベリッシモでできた、尖っていない安全なこより針を、並べるという作業をしながら、お父様とお話している。
イーニアス殿下は、その隣の屋台で、ピンポン玉掬い屋さんの準備中だ。皇帝陛下と一緒にポイを並べ、嬉しそうに陛下とお話中で、皇后様はリューク殿下を抱っこし、殿下方のお店を回っているのだ。皇后様がイーニアス殿下の元に来ると、今度は皇帝陛下が殿下方のお店を回り、と良いお父さん、お母さんをしている様子に、笑みが漏れた。
「ブルネッラの、テディクッキーは完璧な可愛さで、パパは驚きを隠せないよ! でも一番可愛いのは、店主のブルネッラだね!!」
「あなたっ、騒がないでください!」
「……リリちゃんの、クッキー……」
ブルちゃんは、テディの形をしたアイシングクッキー屋さんのようだ。可愛いテディクッキーが、おしゃれにラッピングされて並んでいる。
「フェリクス、ここは、なんのお店屋さんですか?」
「ぅーきゃみ!」
「ほほっ、フェリクスのお店は、折り紙屋さんですかな。これは、全部フェリクスが折ったのですか?」
「にゃ!」
「くっ、我が息子が可愛すぎます!!」
「ウィーヌス様、落ち着いてください」
ぺーちゃんは、ずっと練習していた折り紙屋さんですのね。ノアの所にも、ぺーちゃんやアス殿下の所にも、後で行かなくてはいけませんわね。
ですがその前に……
「奥様……本当に、奥様がされるのですか?」
ミランダがエプロンを付けるわたくしを、心配そうに見るので、ホホホッと笑って、「大丈夫よ!」と頷く。
「わたくしは、たこ焼き屋さんですわ!」
「奥様……」
「いや、お姉様何やってるんですか……」
隣のお店はフロちゃんの射的……ではなく、ソフトボールで的当てするゲームの屋台だ。そこでフロちゃんの準備を手伝っていたオリヴァーが、呆れた顔でツッコんできた。
「オリヴァー、わたくしも美味しいものが作れるという所を、ノアに見せたいのですわ! そして、ノアに美味しいものを食べさせてあげたいの!!」
たこ焼きを食べるノア、絶対可愛いでしょう!
とはいえ、タコは手に入らなかったから、中身はチーズやソーセージ、コーンにトマト、さつまいもやチョコレートと色々用意しましたわ。ソースもそれに合わせてシェフに作ってもらいましたの。変わり種たこ焼きというやつですわ。
「それって、お姉様というより、シェフのソースで味が決まるのでは……?」
さぁ、焼いて、焼いて、焼きまくりますわよ!
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