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○10 悪魔が甘く堪能する。※
しおりを挟む小説の主役二人が出会うなり、ゼノヴィスは積極的に触れるようになった。
二人きりになるなり、唇を奪ってくる。困った悪魔さんだ。
その日の夜は、やけに熱っぽい眼差しで、唇を弄ぶと。
「ディナ。手、貸して♡」
私の右手を取った。
え。ま、まさか……。
「オレを気持ち良くして?」
ズボンを寛げて、自身のそれをしごきながら、おねだりする小悪魔さん。
すでにベッドの上に押し倒されてしまい、準備万端状態だ。
しゅこしゅことしごくそれは、もう先走りでテカっているし、硬さが見えた。
これは欲を発散しないと大変だろう、となんともゼノヴィスに甘いことを考えてしまい、私は恐る恐るの手つきで触れて、しごき始める。
そんな私を微笑みながら眺めているゼノヴィスの反応を伺いながら。
前の時と同じ、凛々しい大きさと硬さの肉棒をお持ちなのに、頬を赤らめて気持ちよさそうに目を細める艶やかなゼノヴィス。
「……ゼノ。口、つけてみてもいい?」
ほんの出来心だ。男性はそういうのが好きでしょ、前世知識だけど。
いわゆる、フェラにチャレンジしようかと、言い出してみたら、手の中のモノごと、ビクンッと跳ねた。
「え? し、してくれるの?」
驚きと期待で目を見開くゼノヴィスは、顔を赤くして、片手で恥ずかしそうに隠した。
「……ディナに舐められたら、すぐ出そう」
弱々しく呟かれたそれは、卑猥な内容なのに、ゼノヴィスが可愛くてキュンと胸を締め付けられた。
やっぱり緊張してしまうが、してあげたい気持ちが勝ったから、勇気を出して顔を寄せる。
グロテスクな肉棒を直視出来ず、なんとか両手で包むように隠す形にしておく。
こっちだっておっかなびっくりなのに、手の中のに肉棒の方が怯えているかのようにビクビクしている。
その先端を、ちろっと舌先で舐めて、味見。
途端に、少量の白い液が、ビュッと飛び出て頬にかかった。
「やばい♡気持ちい♡出ちゃう♡ディナぁ」
目をとろんとさせて息を荒くするゼノヴィスは、たったこれだけで興奮を高めている。
肉棒は少々肌のようにしょっぱさを感じるが、精子は無臭で味もない。本当に魔力の残滓の液体らしく、仄かに魔力の気配を感じた。
レロレロと、棒付きキャンディーを舐めるように先端を舐めると、ゼノヴィスは小刻みに震えながら喘いだ。時折、多すぎると感じる先走りをピュッと出してくる。
「あっ♡はあ♡いい! ディナ!♡」
優しい手つきで私の頭を撫でるゼノヴィスが、快楽に身を任せていることがわかった。
「はむ」
「~ッ!♡」
抵抗もなくなったところで、先端を口に含むと、ゼノヴィスは身体を強張らせた。
肉棒もガチガチに硬くし、ドクンドクンと脈を打っている。それを両手でしごき始めた。
「ぁあ♡ああっ♡やば♡これ、いい♡よすぎっ♡ディナ、すごい♡気持ち良すぎてっ♡」
震えて喘ぐゼノヴィスは、唾液まで垂らすだらしない顔で悶えた。
こんなにも善がられては、可愛すぎて、止まれなくて、じゅるっと先端から吸い込みながら、強めにしごいた。
彼を果てさせるために。
「あっ、あぁあー!♡ イクー!♡ ディナ!♡」
私の頭を抱えるように両手で包んで、ゼノヴィスは大きくぶるりと震えると射精した。
わかっていたけれど、口の中には予想より多い量が吐き出されたから、離す。飛び散らないように片手で覆えば、そこにビュルビュルと卑猥な音を立てて射精された。
口の中に出されたの、どうしよう。飲んで大丈夫かな。
どうせゼノヴィスの魔力だし、いいか。
そう結論に至り、ゴクリと飲むと、顎をすくわれた。
口を開くように促されたので、あーんと開く。
「ゴックンしてくれたぁ♡」
ゼノヴィスは、喜色満面の笑みを溢す。
たっぷり射精した彼は、そのまま私の頭を引き寄せると、深い口付けをした。
隅の隅まで舐め尽くすように、舌を這わせるキス。
「じゃあ、次はディナね」
「へ?」
とろけるほどに長い口付けをしたあと、ぽすんと押し倒されてしまう。
ポカンとしている間に、ドレスを捲し上げられてしまい、焦った。
「オレにご奉仕してくれたから、ディナにもご奉仕する♡ あ。湿ってるね♡」
下着に触れて確認された私は、赤面。
「オレの触ってちゃんといやらしい気分になってくれたんだね、ありがとう、ディナ」
否定の言葉も出来ず、両手で顔を隠す。
下着の上から割れ目を擦られて、身体が震える。ぐりぐりと、こね回された。自分がすごい濡れていると、自覚させられる。下着の中は、きっとマズい。
「オレがディナを気持ち良くする番ね♡」
スルリと下着が脱がされると、そこに口をつけられた。下着越しにこねられていたクリトリスに、直接のキス。
「あっ♡」と、声が溢れるのも無理ない。
ちゅちゅ、ちゃぱ、と丁寧に愛撫するゼノヴィス。どんどん下に移動すると、蜜壺の入り口をレロリと舐め上げてきた。
「あんっ♡」
「ああ、濡れてる♡美味しい……ディナの蜜♡」
「やぁ! ゼノ! やっ♡」
ジュルル。
ゼノヴィスはまさに貪るかのように、蜜壺の中に舌を入れながら、時々ジュルジュルと吸い上げてきた。快楽が押し寄せる度に、愛液がどろりと零れるのを感じる。
グリグリとクリトリスと胸の先をこねながら、ゼノヴィスは足の間で私の反応を見つめる。
「イクッ! イッちゃう!♡」
「イッて♡ ンッ、イケ♡」
ちゅっちゅうっ、とクリトリスを吸い上げて、中を擦り上げるゼノヴィスにイカされる!
彼の髪を握り締めて、ビクンビクンと強張るように痙攣して果てた。
「あー……可愛い。ディナ、ホント可愛い、可愛い♡」
呆けている私の額にキスをしたゼノヴィスは、スリスリと私の下のお腹を撫でた。
「早く中に入って繋がりたい……♡」
そう言ったゼノヴィスの瞳は、貪欲な欲情と狂気の怪しい光を灯していたけれど、もうドキドキしている私は構わなかった。
それからだ。
浮気だと言い逃れ出来ないゼノヴィスの行為が、夜な夜な続いた。
自分の欲も放つけど、ゼノヴィスはとにかく私の身体に吸い付くのが好きなようで、キスから始まり、胸をはしゃぶられ、腹を舐められては、アソコに吸い付かれた。
たっぷりの愛撫のあとに、ぢゅるぢゅる、と卑猥な音を立てて舐め尽くされる。
執拗すぎて、ゼノヴィスの髪を握り締めたり、押し離そうとしたのも、一度や二度ではない。
トビそうなほどイカされて、クタクタになる私をベッドに横たわらせたまま、両足を抱えて自分の肉棒を挟んでしごく。
腰を打ちつける動きが、セックス以外の何に見えるのだろうか。
「はぁ♡はぁ♡ディナ♡」
ギシギシとベッドを軋ませて腰を振る悪魔は、色香を撒き散らし、私の足首にまで吸い付いて舌を這わせた。
この腰使いに、いつか犯されのだ。
この悪魔に、いつか突き上げられのだ。
そう思うと、舐め尽くされたはずのナカが、きゅうっと疼いて、ゾクゾクした。
「出る♡イク♡ディナ!♡」
どぴゅッと吐き出す白濁が胸の上に散らされて、びゅるると濡らされる。
相変わらず、すごい量。いや、回数を重ねるほど、増えているような気もする。
まさに魔法のように毎回消えると言っても、この量をぶっかけられるのは、卑猥すぎるわ……。
スリスリ、と肉棒を割れ目に擦り付けられて、クリトリスに触れたから、びくりと震えてしまう。
恍惚とした表情で私を見下ろしていたゼノヴィスは。
「ねぇ、ディナ。もう一回、イク?」
割れ目をなぞると、ナカに指を挿入してきた。
「っ!♡い、いい! もうっ、疲れたから! あッ♡」
「でもナカ、こんなに物欲しそうだよ?」
「ちがっ! あっ♡だめ♡ゼノ!♡」
人差し指にナカを擦られてビクビクする。
本当に疲れてるのに♡
ぐちゃぐちゃと音を鳴らして、二本の指で掻き回された。
自分の精液を塗り込むみたいに、もう片方の手で私の胸を揉みしだき、もう一方にはしゃぶりつく。
「あ♡あッ♡そこ!♡やらっ♡」
「うん、ディナのイイところ」
「ゼノ♡イク♡イッちゃう♡んあーッ!♡」
ぐちゅぐちゅ、グッグッ♡
一番感じるところを指で強く突かれて、私は絶頂を迎えた。同時に乳首をキツく吸われたり、摘まれたものだから、ゼノヴィスの頭を抱き締めながら、痙攣する。
快楽の波が過ぎ去ってようやく、手足を伸ばした。
「ん♡美味しい♡」
私を責め立てて愛液に塗れた自分の指を、うっとりと舐めて堪能する蠱惑な悪魔を見て、ゾクッとする。
どうしよう。
この悪魔に、身体が快楽漬けにされてしまう。快楽で堕とされてしまう。
怖い…………♡
恐怖しつつも、期待の方が遥かに大きかった。
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