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オーベルシュタイン、二度目の冬
第416話、ドラゴンチェス大会!・前編
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冬のイベントの企画書を書き上げ、ディアーナに提出した。
ディアーナは企画書を無言で読む……なんというか、めっちゃ汗が出る。こういう時のディアーナって容赦ないからな……ゴクリと唾を飲む。
「……細かい調整は必要ですが、ひとまずこれでいいでしょう」
「え、いいの?」
「はい。簡潔に、それでいてよく練りこまれた企画です。さすが村長ですね」
「お、おおー……」
ディアーナがにっこり笑った。
なんか、こんな風に笑ってくれたのめっちゃ久しぶりかも。
俺はジッとディアーナを見つめていた。
「な、なんですか……あの、あまり見ないでください」
あ、赤くなってそっぽ向かれた。
ディアーナってこんな可愛い反応する人だっけ?
「こほん。では、これらイベントの概要書を作成し、各住宅に配布。それから参加者を募り、開催に向けての準備を始めたいと思います」
「うん。頼む……俺ができることは?」
「特にありません。あとは私たち『緑龍の村・事務』にお任せを」
ディアーナはニヤリと笑った。
後で知ったことだが、冬の間は事務仕事が少なくけっこう暇らしい……なので、俺が持ってきたイベント関係の仕事は暇つぶしにもってこいだとか。あの、暇つぶしって。
まぁ、やりがいがあるなら邪魔しないほうがいい。というか、俺がいても邪魔になりそうだ。
◇◇◇◇◇◇
その日の夜。
俺は父上と母上、ついでにシェリーをバーに誘った。
父上はバーをたいそう気に入り、母上も気に入ってくれたのか笑顔だった。なぜかシェリーがドヤ顔だったが気にしないでおく。
父上はブランデー、母上はミルク、俺はセントウ酒、シェリーはフルーツカクテルを頼むと、手早く慣れた手つきでミリアリアが造り、チコレートやキャンディを添えて出してくれる。
「じゃ、家族に乾杯」
「うむ。乾杯」
「乾杯。ふふ、こんな日が来るなんてね」
「だねー。リュウ兄がいれば完璧だけどねー」
それぞれグラスを合わせ、お酒を楽しむ。
母上はチコレートが気に入ったのか、ミルクと一緒にパクパク食べていた。
「これ、とっても美味しい……つい食べすぎちゃうわ」
「お母さん、このチコレート、苦いカーフィーと合わせるともっと美味しいよ。読書のお茶うけにピッタリだし、図書館でも出してるよ」
「そうなの? じゃあ明日にでも試してみようかしら」
「あ、じゃああたしも行く。たまにはのんびり読書したいし」
「うん。じゃあシェリー、明日は私と読書ね」
「おっけー!」
母上とシェリーはとても仲良くなった。
親子だから当然だ。
そして俺は父上を見た。
「…………」
「む、なんじゃ?」
「い、いえ……」
父上と俺、あんま似てないよな……リュドガ兄さんも母上似だし。
セントウ酒を飲み欲し、清酒を注文する。
清酒の小瓶……アウグストさんが作った専用の小瓶『徳利』に入れて出され、小さなカップ『おちょこ』が二つ俺の前に。
一つを父上に渡し、徳利を掴んで注ぐ。
「おお、すまんな。この清酒、癖になる味じゃ」
「エルミナの自信作で、今は人狼族の方に作ってもらってるんです」
俺も父上に注いでもらい、おちょこを軽く合わせた。
女同士、男同士で楽しんでいると、シェリーが言う。
「あ、お兄ちゃん。そろそろ本題に入ったら?」
「あ、そうだった」
家族の時間を楽しむのはいいけど、本題があった。
おちょこを置き、父上と母上に言った。
「父上、母上。実は緑龍の村で、冬のイベントを考えているんです」
「「冬のイベント?」」
「はい。雪合戦、鍋会、ドラゴンチェス大会。近日中にお知らせが届くと思います」
「ほぉ……合戦とな」
「はい。父上、大雪で身体を動かす機会が減ってお辛いでしょう?」
「ドラゴンチェス大会……」
「母上。母上はドラゴンチェスの名手でしたよね? ぜひどうです?」
そう。母上はドラゴンチェスが得意なのだ。
ビッグバロッグ王国の貴族婦人たちの間でブームになり、母上はその頂点に立つために毎日毎日プレイしてたって兄さんから聞いた……あんまりそのことには触れないでおこう。
父上と母上は互いに顔を見て、にっこり笑った。
「ぜひ、参加したいな」
「ええ。面白そうだわ」
よし。参加決定だな!
◇◇◇◇◇◇
数日後。
村の大宴会場に、ドラゴンチェス大会の準備が整った。
参加者は村に残った人口の約七割。竜騎士、ハイエルフは全員参加。エルダードワーフ数人、サラマンダー数人、ハイピクシーが数人、なぜかネズミのニックとその仲間数人、アラクネー族のアンナと仲間数人だ。ゴルゴーン族は不参加となった。
そこに、ローレイアと母上も加わり、会場は頭脳派だらけだ。
宴会場には大量の椅子テーブルが等間隔に置かれ、そこにラードバンさんとアウグストさんが作ったドラゴンチェス盤が置いてある。
壁には巨大なトーナメント表が貼られ、ブロックごとでの対戦となり、ブロックで優勝した者同士で戦い、勝者を決める。ちなみにブロックは全30ブロック……けっこうな数になった。
開始時間は早朝から。チェスは時間がかかるので、時間次第では翌日に持ち越すことも考慮している。
ちなみに、銀猫たちは五人だけ参加。
残りは全員で昼食や夕食の準備をする。この五人を決めるのに銀猫宿舎ではドラゴンチェスの熱い大会が繰り広げられたそうだ……と、ミュアちゃんが言ってた。
さて、俺はというと、参加を勧められたが辞退。
大会責任者として試合を見守るため、俺用にと用意されたソファに座ってくつろいでいた。
俺の仕事は開会の挨拶と閉会の挨拶。そして優勝者にトロフィーと商品を渡す仕事だ。
商品は、天空都市ヘイブンにある俺の別荘へ二泊三日のご招待(お小遣い付き)だ。もちろん、種族関係なしに三人まで連れていって可能だ。住人からするとかなりの豪華景品らしい。
大会準備が整った翌日。
「……ふぁぁ」
「アシュト。だらしない欠伸をしないでちょうだい」
「す、すまん」
ローレライにしかられた。
だって朝早いんだもん……仕方ないじゃん。
そう、ここは村の宴会場……いや違う。ドラゴンチェス大会に参加する頭脳派の集まる会場だ。
俺は、ローレライと一緒に早朝の会場入り。会場内はすでに参加者が集まり、静かな熱気に包まれていた。
「おはよう。アシュト」
「母上……おはようございます」
「眠そうね? ふふ、でも私はすっごく元気よ?」
「おば様、おはようございます。今日は手加減しませんので」
「あらローレライ。手加減などしたら許しませんわよ?」
「ふふ」
「うふふ」
「…………」
こ、怖い。母上とローレライの背から龍と虎が見えた。
恐怖で目が覚めたと思ったけどまだ寝ぼけているのだろうか?
柔軟体操を始めた二人と別れ、俺は今日のために用意された自分の席へ。
すると、すでに先客がいた。
『アシュト!』
「あれ、ウッド……シロも?」
『きゃん!』
なんと、ウッドとシロがいた。
しかもウッド、もこもこしたコートに手袋と長靴を履いて防寒している。そういえばミュディが『ウッドくんが寒いとかわいそう』って言って、ウッドとベヨーテのために服を作ってやったんだっけ。
『アノネ、ミンナガココニアツマッテルカラ、シロトキター!』
『きゃぅぅん』
「そっか。じゃあ今日は一緒に見学しよっか」
『ウン!』
『わん!』
可愛いなぁ。
俺はシロを抱っこし、ウッドを隣に座らせ、会場内を眺めていた。
ドラゴンチェス大会……なんだか燃えそうだ!
ディアーナは企画書を無言で読む……なんというか、めっちゃ汗が出る。こういう時のディアーナって容赦ないからな……ゴクリと唾を飲む。
「……細かい調整は必要ですが、ひとまずこれでいいでしょう」
「え、いいの?」
「はい。簡潔に、それでいてよく練りこまれた企画です。さすが村長ですね」
「お、おおー……」
ディアーナがにっこり笑った。
なんか、こんな風に笑ってくれたのめっちゃ久しぶりかも。
俺はジッとディアーナを見つめていた。
「な、なんですか……あの、あまり見ないでください」
あ、赤くなってそっぽ向かれた。
ディアーナってこんな可愛い反応する人だっけ?
「こほん。では、これらイベントの概要書を作成し、各住宅に配布。それから参加者を募り、開催に向けての準備を始めたいと思います」
「うん。頼む……俺ができることは?」
「特にありません。あとは私たち『緑龍の村・事務』にお任せを」
ディアーナはニヤリと笑った。
後で知ったことだが、冬の間は事務仕事が少なくけっこう暇らしい……なので、俺が持ってきたイベント関係の仕事は暇つぶしにもってこいだとか。あの、暇つぶしって。
まぁ、やりがいがあるなら邪魔しないほうがいい。というか、俺がいても邪魔になりそうだ。
◇◇◇◇◇◇
その日の夜。
俺は父上と母上、ついでにシェリーをバーに誘った。
父上はバーをたいそう気に入り、母上も気に入ってくれたのか笑顔だった。なぜかシェリーがドヤ顔だったが気にしないでおく。
父上はブランデー、母上はミルク、俺はセントウ酒、シェリーはフルーツカクテルを頼むと、手早く慣れた手つきでミリアリアが造り、チコレートやキャンディを添えて出してくれる。
「じゃ、家族に乾杯」
「うむ。乾杯」
「乾杯。ふふ、こんな日が来るなんてね」
「だねー。リュウ兄がいれば完璧だけどねー」
それぞれグラスを合わせ、お酒を楽しむ。
母上はチコレートが気に入ったのか、ミルクと一緒にパクパク食べていた。
「これ、とっても美味しい……つい食べすぎちゃうわ」
「お母さん、このチコレート、苦いカーフィーと合わせるともっと美味しいよ。読書のお茶うけにピッタリだし、図書館でも出してるよ」
「そうなの? じゃあ明日にでも試してみようかしら」
「あ、じゃああたしも行く。たまにはのんびり読書したいし」
「うん。じゃあシェリー、明日は私と読書ね」
「おっけー!」
母上とシェリーはとても仲良くなった。
親子だから当然だ。
そして俺は父上を見た。
「…………」
「む、なんじゃ?」
「い、いえ……」
父上と俺、あんま似てないよな……リュドガ兄さんも母上似だし。
セントウ酒を飲み欲し、清酒を注文する。
清酒の小瓶……アウグストさんが作った専用の小瓶『徳利』に入れて出され、小さなカップ『おちょこ』が二つ俺の前に。
一つを父上に渡し、徳利を掴んで注ぐ。
「おお、すまんな。この清酒、癖になる味じゃ」
「エルミナの自信作で、今は人狼族の方に作ってもらってるんです」
俺も父上に注いでもらい、おちょこを軽く合わせた。
女同士、男同士で楽しんでいると、シェリーが言う。
「あ、お兄ちゃん。そろそろ本題に入ったら?」
「あ、そうだった」
家族の時間を楽しむのはいいけど、本題があった。
おちょこを置き、父上と母上に言った。
「父上、母上。実は緑龍の村で、冬のイベントを考えているんです」
「「冬のイベント?」」
「はい。雪合戦、鍋会、ドラゴンチェス大会。近日中にお知らせが届くと思います」
「ほぉ……合戦とな」
「はい。父上、大雪で身体を動かす機会が減ってお辛いでしょう?」
「ドラゴンチェス大会……」
「母上。母上はドラゴンチェスの名手でしたよね? ぜひどうです?」
そう。母上はドラゴンチェスが得意なのだ。
ビッグバロッグ王国の貴族婦人たちの間でブームになり、母上はその頂点に立つために毎日毎日プレイしてたって兄さんから聞いた……あんまりそのことには触れないでおこう。
父上と母上は互いに顔を見て、にっこり笑った。
「ぜひ、参加したいな」
「ええ。面白そうだわ」
よし。参加決定だな!
◇◇◇◇◇◇
数日後。
村の大宴会場に、ドラゴンチェス大会の準備が整った。
参加者は村に残った人口の約七割。竜騎士、ハイエルフは全員参加。エルダードワーフ数人、サラマンダー数人、ハイピクシーが数人、なぜかネズミのニックとその仲間数人、アラクネー族のアンナと仲間数人だ。ゴルゴーン族は不参加となった。
そこに、ローレイアと母上も加わり、会場は頭脳派だらけだ。
宴会場には大量の椅子テーブルが等間隔に置かれ、そこにラードバンさんとアウグストさんが作ったドラゴンチェス盤が置いてある。
壁には巨大なトーナメント表が貼られ、ブロックごとでの対戦となり、ブロックで優勝した者同士で戦い、勝者を決める。ちなみにブロックは全30ブロック……けっこうな数になった。
開始時間は早朝から。チェスは時間がかかるので、時間次第では翌日に持ち越すことも考慮している。
ちなみに、銀猫たちは五人だけ参加。
残りは全員で昼食や夕食の準備をする。この五人を決めるのに銀猫宿舎ではドラゴンチェスの熱い大会が繰り広げられたそうだ……と、ミュアちゃんが言ってた。
さて、俺はというと、参加を勧められたが辞退。
大会責任者として試合を見守るため、俺用にと用意されたソファに座ってくつろいでいた。
俺の仕事は開会の挨拶と閉会の挨拶。そして優勝者にトロフィーと商品を渡す仕事だ。
商品は、天空都市ヘイブンにある俺の別荘へ二泊三日のご招待(お小遣い付き)だ。もちろん、種族関係なしに三人まで連れていって可能だ。住人からするとかなりの豪華景品らしい。
大会準備が整った翌日。
「……ふぁぁ」
「アシュト。だらしない欠伸をしないでちょうだい」
「す、すまん」
ローレライにしかられた。
だって朝早いんだもん……仕方ないじゃん。
そう、ここは村の宴会場……いや違う。ドラゴンチェス大会に参加する頭脳派の集まる会場だ。
俺は、ローレライと一緒に早朝の会場入り。会場内はすでに参加者が集まり、静かな熱気に包まれていた。
「おはよう。アシュト」
「母上……おはようございます」
「眠そうね? ふふ、でも私はすっごく元気よ?」
「おば様、おはようございます。今日は手加減しませんので」
「あらローレライ。手加減などしたら許しませんわよ?」
「ふふ」
「うふふ」
「…………」
こ、怖い。母上とローレライの背から龍と虎が見えた。
恐怖で目が覚めたと思ったけどまだ寝ぼけているのだろうか?
柔軟体操を始めた二人と別れ、俺は今日のために用意された自分の席へ。
すると、すでに先客がいた。
『アシュト!』
「あれ、ウッド……シロも?」
『きゃん!』
なんと、ウッドとシロがいた。
しかもウッド、もこもこしたコートに手袋と長靴を履いて防寒している。そういえばミュディが『ウッドくんが寒いとかわいそう』って言って、ウッドとベヨーテのために服を作ってやったんだっけ。
『アノネ、ミンナガココニアツマッテルカラ、シロトキター!』
『きゃぅぅん』
「そっか。じゃあ今日は一緒に見学しよっか」
『ウン!』
『わん!』
可愛いなぁ。
俺はシロを抱っこし、ウッドを隣に座らせ、会場内を眺めていた。
ドラゴンチェス大会……なんだか燃えそうだ!
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