はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう

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フラッグバトル、終了

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 エルクたちがフラッグを手に入れた数十分後。
 フラッグが淡く輝き、エルクたちの身体が光に包まれた。
 そして、一瞬の浮遊感───……転移だ。
 思わず目を閉じたエルクが眼を開けると、そこは。

「「「「「ワァァァァ───ッ!!」」」」」
「うおっ……ここ、本戦会場か?」

 大歓声に包まれた。
 開始前、控室で見た本戦会場に転移していた。
 エルクの傍にはガンボ、フィーネがいる。さらに、他のチームも転移していた。
 中には、ロシュオたちもいる。

「ん?」
「…………」

 ロシュオがエルクを見た、が……「フン」と鼻を鳴らして目を反らす。
 どうやら、エルクだと気付かなかったようだ。サリッサもチラリと見たが、すぐにエルウッドに何かを話しかけていた。
 エマの作ったアサシン風の衣装のおかげだろうか。まだ、バレていない。
 フィーネは、何かを数えていた。

「1、2、3、4……あらら、アタシらを含めて4チームしかいないよ。もっと残るモンだと思ってたけど」
『まさに、その通り』
「うきゃっ!?」

 フィーネの呟きに合わせるように、学園長ポセイドンの声が闘技場内に響く。
 いきなりのことでフィーネは本気で驚いていた。
 ポセイドンの声が響く。

『残ったのは4チームだけ。うう、残念じゃ……ワシの予想では12チーム残ると思っていたのに。これで賭けに負け……こほん。えー、残ったチーム諸君、ご苦労じゃった!!』

 賭けなんかしてたのかコイツ……という非難の視線がいくつかポセイドンに注がれたが無視。
 ポセイドンは、笑顔で言う。

『この4チームで、トーナメントを行う!! 組み合わせは明日発表じゃ!! 四チーム諸君、今日は学生寮に戻らず、闘技場内の宿泊施設で休むように。ではまた明日!! さーて終わりじゃ終わり♪』

 なんとも適当だった。
 すると、ポセイドンを押しのけ、開始挨拶をした女性が出てきた。
 彼女は教頭のエルシ。二十代半ばにしか見えないが、れっきとした七十代女性である。
 
『ったく、適当すぎる!! もう少し真面目にやれ』
『いや、ちゃんと言うこと言ったし!!』
『真面目にやれと言ってるんだ!!』

 言い争う声が聞こえ、ブチンと接続が切れたような音がした。
 どうやら、校長と教頭の話は終わったようだ。
 闘技場に、シャカリキが現れる。

「みなさんお疲れ様です~……明日は本選です。このまま闘技場内の宿泊施設に入って、明日までお休みください。チームメイト間でも接触禁止ですよ~? 理由? いやぁ、実は昔、本選出場になったチームが、一晩かけて自分たちを『強化』するスキルや魔法を使ってたんですよ。なので、そういうことのないように、スキルの使用と魔法の使用は禁止。明日まで部屋でお休みを~……ああ、食事は届けますし、シャワーもあるのでご安心を」

 一気に説明したシャカリキ。
 エルクたちは、教師たちに連れられ、闘技場内の宿泊施設へ。
 完全個室。寮の部屋より立派だった。
 エルクは戦闘服を脱ぎ、大きく伸びをしてベッドへ転がる。

「明日が本選かぁ……」

 果たして、エルクの念動力はどこまで通じるのか。
 
「腹減った……」

 エルクは大きな欠伸をして、そのまま目を閉じた。

 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇



『やっほ、聞こえるー?』



 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇

「………ん?」

 ね、聞こえる?

「…………んん?」

 わたしだよわたし。ピピーナ! えへへ、エルク久しぶり~!

「…………夢か」

 ま、それでいいよ。
 普通はここまで肩入れしないんだけど、二千年一緒だったキミは特別!
 ちょっと聞いてほしいんだ。

「…………」

 以前、言ったよね?
 数千年に一度、キミみたいに『生と死のはざま』で迷子になる子。
 そんな子には新しいスキルを与えて生き返らせてあげるんだけど……実はさ、こっちの数千年と、そっちの時間の流れってめちゃくちゃなの。ま、知ってると思うけど。

「…………」

 でさ……わたしがスキルをあげた子たちが、めんどくさそうな『組織』を立ち上げて、わたしを崇めてるのよ。わたしをそっちの世界に呼び出すとか、召喚するとか……無理なんだけどねぇ。
 それで、わたしがスキルをあげた子たち、わたしを召喚するためにけっこうヤバいことやらかしまくってるの。ほっとくとそっちの世界が乱れちゃうわー。下手に記憶なんか残さなきゃよかったよ。

「…………」

 ね、エルク。
 暇な時でいいからさ、その子たちを『始末』してくれない? 
 けっこうヤバいスキル持つ子多いからさー……そっちの強いスキル持ちだけじゃ倒せないかもしれないの。あ、暇なときでいいよ?

「…………」

 数は七人。
 自分たちのこと『七聖使徒セブンスヘイブン』とか、『女神聖教』とか言ってるから……ぶははっ、めちゃくちゃ中二病っぽい。あ、中二病ってこっちの世界じゃわかんないよね。
 頭のネジぶっとんでる子ばかりだから、気を付けてねー。

「…………」

 それじゃ、学園生活楽しんで! ばはは~い♪

 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇

 ◇◇◇◇◇◇

「……へんな夢。なんだ? 女神聖教?」

 エルクは大きな欠伸をして伸びをする。
 ピピーナの夢を見たような気がして、少し懐かしくなった。
 すると、部屋のドアがノックされる。

『夕食をお持ちしました』
「お、まってました!」

 夕食はステーキ(しかもお代わり自由)だった。
 高級肉をたくさん食べて満足したエルクは、シャワーを浴びてベッドへ。
 満腹感と疲労のせいか、すぐに深い眠りについた。
 そして翌日。

「よし!! 本選……見てろ、ロシュオ、サリッサ」

 エルクは、ピピーナの夢をすっかり忘れ……ロシュオとサリッサへの復讐に燃えるのだった。
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