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私、子犬を拾う①

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 「ジャーン!クミちゃん!私の家に新しい家族が加わったの!」

 3時間労働後、私は、友達のゆみちゃん(8歳)の家に遊びにきていた。

 「うわぁ!可愛い!」

 ゆみちゃんの家に私が到着早々、嬉しそうにカフェオレ色と白い毛が混じった子猫を抱っこして見せてくれた。
 
 生後3ヶ月とまだまだ愛らしい顔、くりくりした目、小さなあんよを動かす姿に魅了される私。

 「しゃあああ!」

 しかし、私が撫でようとすると子猫は怖がり、爪で引っ掻いてこようとした。

 その後も子猫は落ち着かない様子だったので、今日の遊びは早めに切り上げて帰ってきた。

 「ああ、なんで私って昔から動物に嫌われるんだろう…」

 自宅へ歩く私は、肩を落とし「はぁ……」とため息一つつきながら、いつも通っている路地裏を通った時、

 「キャン!キャン!」

 動物の鳴き声。 
 
 どうせ、私を警戒した動物が泣いているんだろうと鳴き声のした方を見る。

 「キャン!キャン!」

 そこには、「拾ってください」と書かれた段ボールの中で真っ白な子犬が黒い瞳を輝かせて尻尾を振っていた。
 その様子には、一切の警戒が見られない。

 「キャン!キャン!」

 子犬は段ボールの中から飛び出して私の足元へやってきた……可愛い

 「……でへへへ♡しょうがないなぁ!」

 動物に初めて好かれたのが嬉しくて私は満面の笑みで子犬を抱き上げて自宅へと連れていった。

 それから3日後……

 「おーい!こっち!こっち!」

 どうしても子犬を自慢したかった私は、自宅の近所にある芝公園に勇者PTの仲間で動物好きの女賢者「ユリ」を呼んだ。

 「久しぶりー」

 メガネをかけたおさげ美女が、豊満なバストを揺らし私の方へとやってくる。
 10年前に卒業した魔法学校の制服がお気に入りで25歳になった今も普段着としている。

 「はぁはぁ……で!どこにいるの!白い子犬!」

 ユリは肩で息をしながらも爛々と輝く瞳を向けてくる。

 ふ……こんなに興味を持ってくれるなんて自慢のしがいがあるってもんだぜ!

 「小次郎!カモーンヌ!」

 私は公園内のちょっとした森となっている林の方へと大きな声で名前を呼ぶ。
 すると、「ドシン!ドシン!」と地面が揺れ始め、5mの木にも負けない体躯の白いオオカミ……小次郎が私の元へ走ってくる。

 「ヴォフ!」
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