堕ちる

偏った愛情表現

銃声音と軋む開閉音、隙間から覗く悪魔…
ハロルド「兄さん？…兄ちゃん！？」
サリス「はぁ……」

……ガタン

受話器を落とし後退る。
ロード「よぉ神父さまぁ」
銃を持ったロードが嗤いながらサリスを見る。
サリス「ひゅ…」

ドクン…ドクン…ドクン…

ハロルド(兄ちゃん？！兄ちゃん！！)

コツ…コツ…

近づく足音が心臓音で掻き消され、視界がぐらつく。
ロード「おっとぉ」
足がふらつき倒れるサリスを支え、ベッドに寝かせる。
サリス「い、いや」
獲物を捕らえた獣の目になぜか体の奥が疼く。
サリス「あ…」
服越しに体を触られ反応する、キャソックのボタンを引きちぎられ、服を剥ぎ取りあらわになったサリスの柔肌をねめまわす。
ロード「濡れてんな」
太ももを伝う潤滑油。
男にはあるはずのない縦筋…
サリス「ち、違う！」
ロード「何が？」
徐に下腹部を手で押され甘い圧迫感が襲う。
サリス「ひ！」
手を跳ね除け身を縮こませる。
ロード「…」
サリス「ひゅ…ひ…」
目を見開き、体を震わせロードを見る。
ロード「神父さまさぁなーんか勘違いしてない？」