【R18】Fragment

Nuit Blanche

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赤ずきん猟師は森の奥で囚われる

赤ずきん猟師は森の奥で囚われる 3

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「俺もお前を愛している。だから、時々見ていた」

 耳元に流し込まれる声はワインよりもずっと質の悪い物に思えた。体内に流れ込み、侵す毒だとわかっていながら拒む術がない。

「っ!」

 不意に耳を噛まれ、カルラの体はびくりと跳ねる。二人の会話に集中することで意識を逸らしていたというのに、熱が一気に襲ってくるかのようだ。
 しかし、カルラは彼を知らない。思い出そうとしても、何も心当たりがない。これほど特徴のある男ならば一度会えば忘れることはないだろう。

「お前達が手を取り合ったように話し合えばわかり合えるんじゃないのか? 私が話してみよう」

 苦し紛れの提案は自分らしからぬ楽観的な発想だとカルラ自身もわかっていた。それでも今この先に進んでしまったら後戻りできなくなる。
 そうして二人はカルラを挟んで顔を見合わせたようだったが――

「もう遅い」
「うん、手遅れだね」
「そんなの」

 やってみなければわからない、そう言おうとしてカルラは言えなくなってしまった。二人から妙な空気を感じたからだ。

「話し合う相手はもういない」
「そう、今頃ね」
「なん、だと……」

 淡々と言い放つシャノンにフランが同意する。
 カルラを見送った村人達、森のどこかにいるはずの狼達、その両者で話し合うことが必要不可欠だというのに、いないというのはどういうことか。

「俺は、長を殺した俺に反発する血の気の多い奴らを捕らえたが、すぐに抜け出せるようにした。俺が守ろうとした村人達を奴らが皆殺しにするだろうとわかっていながら」

 最早言葉も出なかった。自分に巻き付く腕が血に塗れているからといって恐ろしくなるわけではない。二人がただ自分を求めてそうしたことがカルラには恐ろしかった。
 同胞殺しの汚名を背負う価値が自分にあるのか、村人達の命を犠牲にしてまで。
 村にはカルラにとって有事の際に守るに値するのか疑問に思うような者もいた。生贄だと知っていたからこその哀れみか、それとも生贄とは忌避されるような汚らわしいものだったか、どちらにしても好かれていないことはわかっていた。
 それでもカルラが生まれ育った村であり、フランにとってもそうだ。

「僕は君のご両親だけは死んでほしくないと思ったから村に来た商人を買収して仕事を紹介させた。君を待つと彼らは渋ったけれど、僕が説得した。街で君に贈り物を買ってくるように、って」

 フランの優しさなのか。けれども、残酷だ。きっと二度と会うことはない。

「安心しろ。害悪は俺に従う者に始末するように指示してある」
「そうそう安心して僕達の愛に溺れて?」

 多くの村人と狼を死に追いやった者達の間で安心などできるものか。自分の親が無事だから良いというものでもないのに。
 言いたいことはあるのに、言葉にならない。何も言えないまま体に衝撃が走る。

「ん、く、ぅぁああ……!」

 体が裂かれるような痛みと奥を穿たれる衝撃にカルラは呻き声を上げることしかできなかった。逃れたくてもシャノンの腕がそれを許さない。
 先ほどまで感じていたはずの快楽など掻き消えてしまった。決して泣くまいと思っていたのに、頬を涙が伝っていく。その濡れた頬をシャノンにべろりと舐められる。

「ごめんね、カルラ。でも、嬉しいよ。僕達繋がってる……これからずっと一緒だからね」
「あっ……ふ、ぅっ……」

 うっとりと紡がれるフランの声がカルラには遠い。もう暴れて逃げようとはしないと思ったのか、シャノンの手が不埒に体を這い回る。乳首に指先が掠め、甘い痺れが蘇る。
 だが、それだけではなかった。もう片手は更に降りていく。

「大丈夫だ。俺もいる」
「っは、ぁあっ!」

 はっきりと背に存在を感じていると言うのに主張するような指が秘芽に触れ、カルラの体は跳ねる。ぎゅっと収縮した秘筒にフランの存在をありありと感じる。痛みが完全に消えたわけではないが、快楽が上回る気配がある。

「やっ、ぃやぁっ、そんな、ぁあっ!」

 ゆっくりとフランが腰を動かし、陰茎が行き来する。シャノンの指が乳首と秘芽を刺激し、快楽を引きずり出す。頭の中が溶けていくような、白んでいくような気配はカルラにとって歓迎できるものではなかった。
 ――気持ちいい。
 そう感じてしまっていることを認めたくはなかった。認めてしまえば、何もかもがどうでも良くなって溺れてしまいそうだった。少なくとも二人はカルラをそうしようとしている。快楽の沼に突き落とす、あるいは引きずり込もうとしている。だが、抗わなければ自分が自分でなくなるような恐怖があった。
 しかしながら。フランはお構いなしである。

「気持ちいい……! カルラも良くなってるよね?」
「ちがあっ! も、やめ、ひぁあっ!」

 フランの動きが速くなり、容赦なく突き上げてくる。それを助ける潤滑液の役割を果たしているのは破瓜の血だけではあるまい。
 カルラ自身が一番わかっているのだ。自分の秘部が蜜を増やしていることも、また絶頂が近付いていることも。
 いつかは誰かと結婚をして猟師の役目を継がなければならなくなるとはわかっていた。両親のような幸せな結婚は望めないことも覚悟していたが、こんな形で奪われることになるとは思いもしなかった。

「出る……! 中でっ、出すからね? 僕の子供、先に産んでくれたら嬉しいなっ!」
「やっ、だめっ、あっ、あぁぁっ!」

 フランがしようとしていることの意味を理解してカルラは慌てるが、既に快楽の淵へと追いやられた体が陥落するのはすぐだった。
 火花が散り、頭の中が塗り潰されていくような感覚、痙攣する体はシャノンに受け止められる。
 しかし、カルラが一番強い快感に震えたのとフランが果てたのは同時だった。熱い飛沫を体の奥に浴びせられるのを感じ、カルラは意識を手放す。まだシャノンがいることなど今は考えられなかった。
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