【R18】Fragment

Nuit Blanche

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玄関開けたらマッチョがぶら下がっていた

玄関開けたらマッチョがぶら下がっていた 1

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ある日、愛梨花が玄関を開けるとそこはなぜかトレーニングルームだった。(全三話)

[現代 社会人 異世界トリップ? 筋肉 体格差 俺様 強引 ドS 中出し 絶倫]


* * * * *


 あー、しんどい。
 最早、口癖。大してしんどくない時もしんどい。毎日しんどい。
 どこかに行きたいし、出会いも求めたい。なのに、休日はダラダラ過ごして、日頃の運動不足が蓄積して悪循環。
 この先が南国になってたりしないかなんて馬鹿なことを考えてドアを開けたら――マッチョがぶら下がっていた。

 あれ? 家間違えた? 確かにいつも通り鍵を開けたはずなのに、振り返っても慣れ親しんだ玄関じゃない。目の前はどうやらトレーニングルーム? どういうこと?
 パニックになってる内にぶら下がり器具で懸垂していたマッチョと目が合ってしまった。

「何だ、お前」

 それはこっちの台詞。誰、あんた。
 こっちへ近付いてくるダークブロンドのマッチョ。一言で言うとでかい。大袈裟かもしれないけど、二メートルくらいあるんじゃないかってくらいでかい。かなりゴリゴリ。半裸なせいで見える腹筋はバッキバキだし、大胸筋――所謂雄っぱいとか多分……いや、絶対私よりある。肩の盛り上がりとか、上腕二頭筋とかつい見てしまう。フライパン曲げられそう。強そう。
 それに、はっきり言ってハンサム。ヒゲがワイルド。

「あー、お前、迷ったのか」

 私がじろじろ見ていたのも失礼かもしれないけど、相手も私を上から下まで舐めるように見てくる。
 ブルーグレーの瞳が綺麗。外国人? でも、違和感なく普通に会話してる。
 いや、相手は納得した風だけど、聞き捨てならない。

「迷子じゃありません! 自分の家に入ったはずなんです!」

 振り返ったドアは我が家の物とは違うけど、一回出て見ればわかるはず。そう思ってドアノブにかけられた手は掴まれた。うわー、やっぱり手が大きい。

「まあ、待てよ。帰るにはまだ早い。シャワー浴びようぜ?」
「何で!?」

 意味がわからない。

「汗臭いから」
「それはあんたでしょ!?」

 何て失礼な男なんだろう。
 確かにさっきまで満員電車で揉まれて帰ってきたけど、さっきまでぶら下がってた汗だくマッチョに言われたくない。
 私としてはかなり怒ってるけど、吹き出して笑われた。

「違いねぇ! いいな、お前」

 何がそんなにおかしいのか割れたお腹を抱えて笑ってる。いや、本当に失礼な男じゃない? デリカシーって言葉知ってる?

「あのねぇ! 私には愛梨花ありかって名前があるの!」
「アリカな。俺はアンドリュー、アンディでいいぜ」

 ニカッと笑う彼はとても人懐っこい感じで、怒っても無駄な気がしてきた。私が疲れるだけかもしれない。

「じゃあ、アンドリューさん。シャワー浴びてきていいから、この手を離してくれる?」
「だから、アンディでいいって。そんなこと言って、俺がシャワー浴びてる間に逃げるだろ?」

 ギクッ。って言うか、普通に考えて、そう。逃げるしかない。

「ここは夢と現実の狭間の世界ってやつだ。アリカは癒されたいんだろ? だから、ここに迷い込んだ。夜明け前にその扉から出て行けば帰れるぜ?」

 そう言われた瞬間、再び脱走チャレンジをしてしまったのは無理もないと思う。
 当然のようにガッチリ掴まれたけど。
 いや、夢なのこれ? 新手の詐欺? ドッキリ? どっちにしても出てみればわかると思ったんだけど……

「だから、何で帰ろうとするんだ? 俺が癒してやるからついてこい。帰るのはその後でいいだろ」

 そうして私は半ば引きずられるようにバスルームに連行されるわけで。癒しって何だっけ……?
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