40 / 42
第二章
侵食される日常 23
しおりを挟む
「ほら、先輩、前見てください。俺たちがしてるとこ、映ってますよ」
そんな言葉に導かれ、紗菜は見たくもないのに顔を上げる。
目の前には大きなテレビがあるが、電源は入っていない。ただ黒い画面がそこにあるわけだが、それこそ晃が言っているものなのだろう。
紗菜と晃の姿が映り込んでいるのだ。足を広げられ、陰茎が突き刺さっている秘部まではっきりと見えるわけではないが、紗菜の羞恥心を煽るには十分すぎた。それはあまりにも卑猥な光景だった。
「興奮しました? 中、ギューってなりましたよ?」
クスクスと晃が笑う声がくすぐったくて紗菜は首を横に振る。
からかわれているだけだとは思っても、上手く返す言葉が浮かばない。晃が思っているようなことはあるはずがないのだ。
「今度、鏡で見ます? 先輩のちっちゃい穴が俺のチンポでズポズポされてるところ」
「み、見たくない……!」
「本当はハメ撮りして見せてあげたいですけど、嫌なんですもんね?」
あまりに卑猥な言葉に紗菜は首を振り続けることしかできなかった。こうしていることさえ耐え難いというのに、直視できるはずもない。
「ここ、こんなに広がってるの、わかります? クリも硬くなってますよ?」
晃の指が限界まで広げられた蜜口を辿り、秘芽をも撫でる。彼の陰茎をギュウギュウと締め付けるほどの刺激に紗菜はぶんぶんと首を横に振る。
わからない。わかりたくもなかった。だが、何よりもこの体勢が紗菜には受け入れがたかった。
「うしろ、やなの……!」
どうにか訴えれば、晃はピタリと止まる。
伝わったのだろうか。紗菜が恐る恐る振り返ろうとした瞬間に体が持ち上げられた。
「はぁぅっ!」
陰茎が抜ける、その感覚に紗菜の体は過敏に反応してしまう。だが、終わりではない。紗菜の体はまだ足りないと言っている。求める絶頂感には至らない。
「わかりました。先輩は俺の顔を見ながらしたいんですね?」
「ち、ちがっ」
「俺も先輩の可愛い顔見ながらしたいからいいですよ」
体を返されて向かい合う形になって紗菜は視線をさまよわせた。
彼にとって『可愛い』とはきっと特別な言葉ではない。息をするようなものだ。そうはわかっていても妙にドキドキしてしまうのはなぜなのか。秘筒がキュンと疼くのだから晃の陰茎が入っていたら気付かれて、また変なことを言われていたかもしれない。
そうでなくとも晃の顔を見ることもできなければそそり立つ陰茎を視界に入れることもできない。
「可愛い女の子はみんな好きですけど、多分、俺、先輩のこと特別に好きなんだと思います」
「あっ………」
頬を撫でながら晃は陰茎を紗菜の秘部に擦り付けてくる。
つい先程まで紗菜の中に入っていたものであり、今は紗菜に唯一終わりをもたらすものであるのかもしれない。
求めたくはないが、体は求めている。もどかしい動きに急かしたくもなるが、早く終わらせたいからにすぎないのだ。それ以上の意味などあるはずもなかった。
「チンポが先輩のこと大好きって言ってます。だって、めちゃくちゃ気持ちいいんですもん。紗菜先輩のここも俺のチンポ好きだと思うんですよね」
「うぅ……ちがっ、あぁっ!」
これほどまでに嬉しくない告白があるだろうか。
抗議したくもなったが、紗菜の口から嬌声が飛び出したのは急に腰を持ち上げられて落とされるように奥まで陰茎を突き入れられたからだ。
「こんなに小さいのに俺のをずっぽりくわえ込んで、何かこう……愛されてるって言うか」
「ちが、ぁっ……」
晃の指が結合部をなぞり、秘芽に触れそうになるだけで紗菜の秘筒は彼の物を締め付けてしまう。ただの反射にすぎず、彼の勝手な解釈でしかない。
「好きですよ」
「う、嘘吐き……!」
さらりと吐き出された言葉にまたキュンと体の奥が疼いたのを認めたくなくて紗菜は咄嗟に口にしていた。彼が嘘吐きであるのは紛れもない事実だ。そう思えば罪悪感もなかった。
「本当になればいいなぁって思ってます。だって、そうしたらもっと気持ち良くなれそうで」
結局、彼にとってはセックスが全てなのだろうか。快楽だけを追い求めているに過ぎないのか。
自分でなくとも良いはずだ。きっと彼を好きだと言う女子が現れる。それは紗菜にとっては救いでありながら、心に靄を生じさせるものでもあった。
そんな言葉に導かれ、紗菜は見たくもないのに顔を上げる。
目の前には大きなテレビがあるが、電源は入っていない。ただ黒い画面がそこにあるわけだが、それこそ晃が言っているものなのだろう。
紗菜と晃の姿が映り込んでいるのだ。足を広げられ、陰茎が突き刺さっている秘部まではっきりと見えるわけではないが、紗菜の羞恥心を煽るには十分すぎた。それはあまりにも卑猥な光景だった。
「興奮しました? 中、ギューってなりましたよ?」
クスクスと晃が笑う声がくすぐったくて紗菜は首を横に振る。
からかわれているだけだとは思っても、上手く返す言葉が浮かばない。晃が思っているようなことはあるはずがないのだ。
「今度、鏡で見ます? 先輩のちっちゃい穴が俺のチンポでズポズポされてるところ」
「み、見たくない……!」
「本当はハメ撮りして見せてあげたいですけど、嫌なんですもんね?」
あまりに卑猥な言葉に紗菜は首を振り続けることしかできなかった。こうしていることさえ耐え難いというのに、直視できるはずもない。
「ここ、こんなに広がってるの、わかります? クリも硬くなってますよ?」
晃の指が限界まで広げられた蜜口を辿り、秘芽をも撫でる。彼の陰茎をギュウギュウと締め付けるほどの刺激に紗菜はぶんぶんと首を横に振る。
わからない。わかりたくもなかった。だが、何よりもこの体勢が紗菜には受け入れがたかった。
「うしろ、やなの……!」
どうにか訴えれば、晃はピタリと止まる。
伝わったのだろうか。紗菜が恐る恐る振り返ろうとした瞬間に体が持ち上げられた。
「はぁぅっ!」
陰茎が抜ける、その感覚に紗菜の体は過敏に反応してしまう。だが、終わりではない。紗菜の体はまだ足りないと言っている。求める絶頂感には至らない。
「わかりました。先輩は俺の顔を見ながらしたいんですね?」
「ち、ちがっ」
「俺も先輩の可愛い顔見ながらしたいからいいですよ」
体を返されて向かい合う形になって紗菜は視線をさまよわせた。
彼にとって『可愛い』とはきっと特別な言葉ではない。息をするようなものだ。そうはわかっていても妙にドキドキしてしまうのはなぜなのか。秘筒がキュンと疼くのだから晃の陰茎が入っていたら気付かれて、また変なことを言われていたかもしれない。
そうでなくとも晃の顔を見ることもできなければそそり立つ陰茎を視界に入れることもできない。
「可愛い女の子はみんな好きですけど、多分、俺、先輩のこと特別に好きなんだと思います」
「あっ………」
頬を撫でながら晃は陰茎を紗菜の秘部に擦り付けてくる。
つい先程まで紗菜の中に入っていたものであり、今は紗菜に唯一終わりをもたらすものであるのかもしれない。
求めたくはないが、体は求めている。もどかしい動きに急かしたくもなるが、早く終わらせたいからにすぎないのだ。それ以上の意味などあるはずもなかった。
「チンポが先輩のこと大好きって言ってます。だって、めちゃくちゃ気持ちいいんですもん。紗菜先輩のここも俺のチンポ好きだと思うんですよね」
「うぅ……ちがっ、あぁっ!」
これほどまでに嬉しくない告白があるだろうか。
抗議したくもなったが、紗菜の口から嬌声が飛び出したのは急に腰を持ち上げられて落とされるように奥まで陰茎を突き入れられたからだ。
「こんなに小さいのに俺のをずっぽりくわえ込んで、何かこう……愛されてるって言うか」
「ちが、ぁっ……」
晃の指が結合部をなぞり、秘芽に触れそうになるだけで紗菜の秘筒は彼の物を締め付けてしまう。ただの反射にすぎず、彼の勝手な解釈でしかない。
「好きですよ」
「う、嘘吐き……!」
さらりと吐き出された言葉にまたキュンと体の奥が疼いたのを認めたくなくて紗菜は咄嗟に口にしていた。彼が嘘吐きであるのは紛れもない事実だ。そう思えば罪悪感もなかった。
「本当になればいいなぁって思ってます。だって、そうしたらもっと気持ち良くなれそうで」
結局、彼にとってはセックスが全てなのだろうか。快楽だけを追い求めているに過ぎないのか。
自分でなくとも良いはずだ。きっと彼を好きだと言う女子が現れる。それは紗菜にとっては救いでありながら、心に靄を生じさせるものでもあった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる