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十一空間目
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しおりを挟む大人と子供。片や神田さんは超絶有名人で、俺は落ちこぼれの高校生。
全く共通点もなく本来なら出会うことすら有り得ないはずのすごい人だ。それなのにどんな偶然か奇跡なのか、俺はこの人と出会ってしまったんだ。――そして好きになって、好きになってもらえたんだ。昨日までの自分では考えられなかったことだ。
「次に会えるのが楽しみで、今からドキドキしてます」
『……っ、お前なぁ。あまり可愛いことを言うのはやめてくれ』
「……え?」
『電話越しで言われても、抱き締めたくても抱き締められねえだろうが』
「か、神田さん」
そんな風に思われるなんて考えてもいなかった。しかし、俺だってその台詞をそのまま神田さんに返してやりたい。余裕のなさそうな欲が混じった低い声でそんなことを言われると、こちらだって堪ったもんじゃないのだ。格好良すぎて色々なところがキュンキュンしてしまう。今の俺は神田さんの息遣いにすらときめいてしまうくらいだ。
「……っ、好きです。神田さん、大好きです」
『――――ああ』
「神田さんは?神田さんも俺のこと好きですか?」
『……当たり前だ』
「……ダメです。きちんと言葉で言ってください」
あまりにも我儘で面倒くさい奴と思われてしまっただろうか?だけどそれでも、きちんと言葉で聞きたい。何度だって神田さんの口から好きだと言ってもらいたい。
そんなことを思っていると、電話越しで神田さんが息を呑んだのが分かった。
「…………神田さん」
『ったく、お前っていう奴は……次会ったら覚悟しろよ』
「うん。ね?だから言ってください」
『―――好きだ。お前が……有希が好きだ』
自分から言ってくれと頼み込んだくせに、やはり言ってもらえた瞬間、あまりに嬉し過ぎて急激に体温が上昇して頬が緩んでしまうのが自分でも分かった。
「えへへ、ありがとうございます。俺も大好きです」
『……敵わねえな、お前には』
出会った当初はこんな関係になるとは想像もしていなかった。目付きも悪くて、口も悪くて、暴力的で、すっごく意地悪だった。それでも俺はこの人の細かな気遣いや優しさに色々と助けてもらったんだ。
『何度だって言ってやるよ。俺は有希のことを愛してる』
―――それを今後とも忘れずに、彼と一生を過ごしていきたいと思う。
END
本編はここで終了となりますが、これからは本編の続きや、本編では書ききれなかった場面を番外編として少しずつ書いていこうとおもいます。今まで読んでくださった方、ありがとうございました!また、これからもよろしくお願いします!
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