兄を悪役にさせないために全力を出した結果~ヤンデレブラコン化は悪役よりマシですか?~

荷居人(にいと)

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本編(完結)

とある教師の話4~サイ視点~

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そして決行したのはクウリの担任である新人教師の机にあるクウリのノートを使ったもの。まずはノートでレウルに対する感情を薄めるよう仕向ける記憶を少しずつ封じることで。

一気に封じるなんて都合のいいことはできない。寧ろそうしてしまえばなんだこれとクウリに催眠が効かず失敗に終わる可能性が高かった。あらかじめ忘れるように言っていた記憶と言わずして募る記憶の消去、なんなら自分の関係のない記憶は封じるのが簡単じゃない。

ついでに今まで間接的催眠をしなかったのはクウリに催眠なしに私のものとしたかった私のプライドみたいなもの。だが、既にレウルに囚われつつあるならば手段は選ばない。

気がつく間もなくクウリは以前のレウルを兄としか見ないクウリに戻させ、その段階にいった時点で転生した記憶を封じレウルに対抗心を抱かせ、本来のクウリに無理矢理戻そうと考えた。だというのにそれも失敗。

クウリは催眠を打ち破り、ピンクを量産した人物を探し始めた。それもこれもレウルがヒロインの姉の催眠を解いたから。本当に余計なことを聞いてくれた。

ヒロインの姉をリーダーと思わせることで増えすぎたピンクを増やした原因である私から目を背けさせようとしたのに。元々ヒロインの姉は催眠にかかりにくくようやくピンクのリーダーと思わせたというのに……レウルへの憎悪で本来の自分を取り戻すなんて。

クウリたちはヒロインの姉の言う余計なことについてただの嫌みととっただろう。だが、ヒロインの姉からすればレウルはクウリを盗る憎き敵だが、私の催眠から解き放ったことへの感謝でもあったに違いない。

『本当余計なことばかり気に掛けるのですね。

それに続くのはというものだろう。隠れた感謝。だからこそ怒ったように見せかけてヒントを与えたあいつとは私に違いない。確かに私はあれの邪魔をしたのだから。間接的にも直接的にも。恐らくピンク量産の犯人を知る唯一の人物と言えよう。ついでに聖書に関しては本音かもしれない。私だってレウクウが聖書なのはどうかと思うしね。

にしてもどこまでも邪魔ばかりしてくれるな、あれは。素直に私の名を出さなかったのはクウリを見ることすら許さないレウルに対する憎さ故かな。

おかげでクウリに見つからずに済んでいる。見つかったら嫌われそうだから探されていても素直に出たくはない。ヒロインの姉はあの宗教に捕まっているし、また最初から作戦を練り直さなければいけないが知られなかっただけ万々歳だ。

量産されたピンクたちは私について思い出すことはできないからいくら調べられても問題はない。前もって忘れるように言い聞かせた催眠は催眠が解けても催眠をかけられたことすら忘れてしまっているのだから。本人の頭はなんでこんなことをと混乱の渦にはなるだろうが。

そういうわけで私が犯人だと見つかるはずがない……そう思っていたのに。

「ピンクの匂いがするよ、シエルちゃん!」

「なるほど、これが犯人ね」

「は?」

何故シエルとヒロインが私の目の前にいるのか。
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