初めての友達は神様でした!~神様はなんでもありのチートです~

荷居人(にいと)

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5章

別れの言葉

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次に目が覚めた時いた場所は神様が苦しんでいた場所の洞窟の中。どうやら戻ってきたみたいだ。身体がボロボロなのは本当みたいで見た目こそ傷はないが身体中が痛む。

「アーカ、いないね」

「・・・近づいてきてる。僕たちに気づいたのかもしれない」

「なら、待とう」

「そうだね」

神様はそう俺の言葉に同意して俺を当たり前のように抱き上げた。立つのも辛いのがバレたのかもしれない。抱き上げられて自身で立たなくていいだけに楽にはなるが、痛みが和らぐことはない。痛さを我慢するあまり汗がつぅと流れるのがわかる。

「アーカも神様助けたいって、必死だったよ」

「お礼を言わなきゃね」

「神様の次にいい友達できた」

「うん、僕もそう思う。人間は悪いばかりじゃないね」

「転生しても神様と一緒にいたいな」

「友達にはなれないかもしれないよ?兄弟なんてこともあるし、もしかすると僕がパパだったりするかもね?まあ、どちらか、もしくはどちらも女性になる可能性もあるし、男女なら恋人なんかもあるかもね」

「恋人は僕作った覚えないなあ」

「異性での出会いなら僕はユージンを何がなんでも一生涯の関係にしたいけどね」

「それは嬉しいけど友達は許してね?」

「君の友達は僕の友達だ。記憶がなくても僕は君を求めると断言しよう」

「神様ならただの人間にはなりそうにないな」

「初めてのことだからわからないけど、それはあるかもね。」

転生後のことを色々考えることで痛みから意識を遠ざけようとしつつ、話していれば足音がひとつ。俺たちに近づいて来るのが聞こえた。

「カミサマ!ユージン!いないのか!」

焦るように叫ぶ声に神様と俺は顔を合わせて笑った。俺たちの声がアーカに届いたのだと。

「「アーカ」」

「あ・・・生きてた・・・っく・・・う」

ようやく姿を見せたアーカを二人で呼べば、アーカは一瞬呆然とし、止められないとばかりに涙を流し、止めようと手でこするも、意味はなさないみたいだ。

これからの真実を伝えてしまうのに気が引ける。でも嘘を言って生きていけるわけでもない。時間がなくなれば俺と神様はこの世界で死んでしまうのはもう決まっているのだから。

「アーカ、お別れを言いに来た」

「あ・・・やだ・・・」

俺の言葉を理解したのだろう。涙を今だ流しながら弱々しい言葉がアーカから出る。

「まずは僕を助けてくれてありがとう」

「私はっなにもできなかった!それに・・・っ」

俺たちの死の理解からか、アーカは助けたと感じてはいないんだろう。それ以外にもあるようだけど、アーカがいなければ俺は神様をきっとあのままに何もできなかった。

ひとりじゃない、そう思えたのはアーカがいたから。大丈夫と心強くあれたのもアーカがいたから。規則の神、遊びの神よりも俺はアーカが何よりの支えになった。黒いもやに立ち向かえたのだから。

「アーカがいなきゃ、俺は混乱して怯えて神様神様って叫ぶことしかできなかったかもしれない。アーカという友達がもうひとりいて、俺と同じく助けたい友達がいたことが何より心の支えになったよ。結局この世界にはもういられないけど、転生はできるみたいだから消滅するわけじゃない。アーカともいつかまた会えるよ。記憶はなくてもまた友達になれる気がする・・・ううん、友達になるよ」

「僕も君のお陰で人間を見直せた。ユージンももちろんだけど、ユージンは特別視してるのを僕は自覚している。その上でアーカと友達になれたのは、大きい。訳あって人間に生まれ変わるんだけど、きっと全ての人間を嫌って見ようとしないなんてことはなくなる。ユージンがいたから見た君だけど、君に会えたことよかったと思う」

「私も・・・っ初めての友達が貴方たちでよかった!」

心からの言葉だと伝わってくる。ああ、本当の別れってこんなにも・・・痛い。身体よりも心が。この優しい友達と離れたくないと思ってしまう。

「ごめん、せっかく友達になったのに泣かせて」

目から温かいものが流れた気がした。

「・・・っ友達ぐらい、また作ればいい!だが、君たち以上の友達などできそうにないな・・・。友達に上も下もないが、君たちを親友と呼びたかった!」

「アーカ・・・」

「ユージンと僕でも友達なのに後からの君が親友か」

「神様、俺、親友っていたことないんだ」

「僕もだよ」

話はまともにできるくらいには止まってきた涙を溢す友達に神様と俺の考えは一致したようだ。

「アーカ、俺の初めての親友になって」

「僕からも頼もう。一番最初の親友に」

「ありがとう・・・っ」

なんとも恥ずかしい。親友なんて言葉に出してなるものではない。でも、俺たちはこれでいい。俺も神様に友達になってほしいと願ったし、アーカも俺たちにそう願った。

なら、親友もそれでいい。時間は関係ない。アーカをただの友達で終わらせたくなかった自分がいたのだから。

「時間が来たみたいだね」

「アーカ、いい友達できるといいな」

「友達くらい作ってやるさ!親友の座は貴様たちだけだがな!」

身体が光出す。もう限界なのだろう。身体の痛みも増えつつある。最後だからとばかりに今だ泣きはらしながらも、アーカは笑顔で送り出してくれた。

本当にいい友達・・・いや、親友を持った。

「「「また会おう」」」

さよならなんて誰も言わなかった。


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