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6章ざまあ展開準備始めましょう

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ヤンデレルートは大丈夫そうだと安心したネコは面倒がったが、教えて教えてと視線のうるさい大天使にも乙女ゲームについて説明し、ミーアのゲームと今まで現実にあったことに対して物凄く泣いた。

ネコも魔王もドン引きした。

「らひんさん・・・だいじょうぶ?」

うまく『ふぃ』が言えなかったミーアだけが、大天使に優しい。大天使に近づこうともしたミーアだが、それは魔王がミーアを抱き上げることによって阻止された。

「ずびまぜんっ!わだじが、わだじが、じょーかんに応じていれば!名前、らひんにじまずぅ!よびにぐい名前でごべんなざいっ!」

もし魔王でなく、大天使が召喚できていれば呪い子だとしても待遇はかなり変わったことだろう。大天使は人間にとっての自分の影響力をよく理解した上で謝罪した。

もう名前が呼びにくいというだけで罪悪感が半端ないくらいに。

「まおうやさしいから、だいじょうぶだよ?」

お前大天使なんかにミーアは面倒見られないだろう」

「魔王にできることが、僕にでぎないはずありまぜんっ!」

涙声で即答する大天使。涙、鼻水を垂れ流す大天使はとても天使の頂点に立つものとは思えない。

「ほう?」

これは魔王パパの勘に触った発言だったようだ。大天使に苛ついた気持ちがミーアに伝わる。ミーアが宥めるかと思いきや、大天使を言い負かしたのはミーアだった。

「らひ、らふぃ、んさんより、いまはまおうがいい。まおうじゃないとできないことあるよ」

「そんなっ!僕と魔王は同等なる存在で・・・っ」

少しばかり涙の引いた大天使が、何故魔王を選ぶのかともちろん最初は反撃した。ちなみに魔王は、ミーアがまさかそう言ってくれるとは思わず、魔王がいいと言う言葉に感動したようで、ミーアを抱く腕に少しばかり力が入るだけでミーアを見守る姿勢に入る。

苛立ちなど、その一言で消えた。一言、一行動で魔王を穏やかにさせるミーアがいる限り世界は平和を約束されることだろう。

「でもぬいぐるみ、まおうのほうがうまいよ?」

「うぐ・・・っ魔王ごときに負けるとはっ」

こればかりは大天使も認めざる終えなかった。昨晩、魔王の作ったぬいぐるみを見たからこそ余計に。

「よかったわね。パパせんしゅけんにかてたわよ」

「なんだそれは。ぬいぐるみで勝ってもな・・・」

「まおうのぬいぐるみ、ふあふあだよ!」

「そう、か」

まさかの大天使を言い負かした言葉はぬいぐるみ。魔王は面倒見るにしてもそれは何か違う気がして勝った気はしない。しかし、キラキラした瞳でミーアに言われては、誇らしい気がした魔王だった。

「で、すぎたことをいってもしかたにゃいわ。パパせんしゅけんよりもこんごのことよ。まずはがくえんににゅうがくしにゃいとはじまらにゃい」

「僕はネコの天使召喚の大天使として堂々と付き添えますけど、魔王はどうするんですか?」

「変身魔法を使う。ミーアより少し身長高いぐらいなら同学年としていけるだろう。入学してもおかしくないよう記憶は植え付ける。学園関連の者たちだけに入学者として俺の記憶を植え付けるだけでいいだろう」

「そうね。へいみん、きぞくとどちらもいるがくえんだからそれでだいじょうぶよ」

「記憶の植え付けはあまりよくはありませんが・・・」

「だめ、なの?まおうといっしょがいい・・・」

「ミーア様が言うなら仕方ありませんね!」

すっかり涙も鼻水も引いた大天使。天使なだけに闇魔法に嫌悪を覚えるが、ミーアの潤みかけた目を見ればだめとは言えない。

自分にしか天使召喚ではミーアに応じられなかったのに、それに答えられなかったことが大天使の負い目となっている。何より誰よりも助けを求めていたことがミーアの境遇の話からわかったため、もう様付けでもしないと罪悪感でやられそうな大天使。

「もんだいはにゃさそうね。じゃあ、まずはラフィンいがいはべんきょうよ!」

「え?なら、私は何をすれば・・・」

「ラフィンはてんしのままわたしといっしょにがくえんへはいれるもの。にゃにもすることにゃいでしょ?」

「それはそうですが・・・」

現時点で勉強が必要なのは学園のになる魔王、ミーア、ネコのさんにんだけだ。大天使はネコの大天使として学園に入れるだけであって、生徒ではないため、勉強する必要はない。

なんだか仲間外れで寂しい大天使である。

「しかたにゃいわね。きようににゃるれんしゅうでもしてにゃさい」

「はい!」

大天使、これでいいのか。と魔王が怪訝そうに大天使を見る。しかし、魔王は魔王でパパやっているだけに大天使のことは言えないことに気づいていらっしゃらない。

それはともかく、画して、それぞれ学園入学までするべきことをすることとなった。
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