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6章ざまあ展開準備始めましょう

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そんなわけで学園生活に馴染めないまま、攻略対象との出会いが叶ったのは学園に入って1年、ミーア、7歳の誕生日5月5日が過ぎた頃中庭で出会った。

結果から言おう。攻略対象の攻略は一瞬だった。何せ、ミーアには頼もしい仲間ヒロイン開発者がいるのだから。

まずはbefore前の攻略者をご覧ください。

「はっお前が噂の呪い子か」

第一の難易度簡易の攻略対象、脳筋不良平民。今は平民だが、後に力が認められ騎士一の強者となり爵位される人物。口の悪いバカだが、強さだけは認められた攻略対象の中で一番、誰よりも簡単に攻略できる所謂チョロインならぬチョロヒーローである。

ちなみに脳筋不良平民は名ではない。名はルーク感想者命名と言う。

しかし、攻略法は乙女ゲームとは言いがたい方法ナンバーワン。

「ミーアを」

「ミーア様を」

「「見下す死ぬ覚悟をしろ許しません」」

大天使は下の者に対して暴力ごとができないため、加護を格段に下げ、魔王は容赦なく魔法で攻略対象を吹き飛ばした。

人間になるだけでなく、身長すら変えている変身魔法は複雑で、その上で魔法同時発動になるため、威力は本来の姿より落ちるものの、加護レベルが低くなったことにより、壁にぶつかり、落ちた先が芝生の上なら痛みも軽減されただろうが残念ながら後少しのところで、不自然に壁からはじきとび、コンクリート部分にダイブした。

人間なら死んでいることだろう。しかし、加護レベル1の悪運が発動。自殺とは別に、死んだ方が楽とされる場合もまた死ねないのが加護のないとされるレベル1。ルークは激しい痛みに耐えるしかない。

ミーアを悪く言ったのが運の尽きである。

「攻略完了ね。はにゃしがしたいからにゃおすわよ」

ちなみに力を見せつけるのが、ルークの攻略法だ。力が絶対な部分があるルークは、一度力で捩じ伏せればそれでいい。これでヒロインのどこに恋をするのかはプレイ者全員の謎である。ミーアの前世で、強者に惹かれるのが脳筋なのかもしれない、もしくはドMという憶測はあったりした。

そんなわけで話をするため、実はヒロインネコ最強装備ハリセンであるハリセンでルークを叩き治していく誤字ではないネコ。

治される最中、叫び声をあげるルークのしばらく動けそうにもない怪我は、たちまち傷は治っていく。ハリセンは大天使を持つヒロインらしくどんな怪我も治す癒しの力がありながら、激しい苦痛も同時に与えるという最強装備だ。

何でも治す代償はいくらヒロインであれど、必ずある。それが苦痛。ちなみに苦痛度は怪我をした時の痛みを基準に、加護レベル平均6でその時の痛みの60倍である。加護レベルが低ければ低いほどさらに痛みは増すし、これは気絶や失神を許さない。レベル10の場合は痛みがないという代償なしサービスがある。

「(人間とは時に魔王より残酷だな。あのハリセンどうなっているんだ)」

「るき、何がおこってるの?」

「・・・ネコが人を驚かせる練習をしている」

「なら、なんで目をふさぐの?」

「ミーアがびっくりするからだ」

「魔王、貴方・・・」

治す必要なんてないと不満を持っていた魔王も、ネコがハリセンで叩いてルークを治していく度、失神寸前のルークが泡を吹いて叫ぶ姿を見て不満は消えた。死ぬより苦しませるなら大賛成だ。

ちなみにミーアは目を塞がれ、聞こえる叫び声に戸惑っている。そんなわけで質問された魔王は苦しい言葉を返す。そんなやりとりを見ていた大天使の目は『もう少しまともな理由なかったんですか?』と訴えていた。

とまあ、それはともかく数分間続けられた完治作業の末、痛みはしばらく続くため、まともに話せるよう大天使が渋々ある程度加護レベルをあげることで、攻略されたルークのafter後をご覧ください。

「生意気を言って申し訳ございませんでしたあぁぁ!ミーア様、尊い!ミーア様、万歳!ミーア様お許しをおぉ!」

「何、調教までしてるんだ」

「ミーアの味方ににゃるにゃら、徹底すべきでしょ」

どこまでも残念な攻略対象。脳筋なだけに単純思考なため、ネコ開発者からすれば完治するまでの数分で調教洗脳は簡単だった。

「僕は何故、ミーア様じゃなくネコの召喚に応じたんでしょう」

「えっと、何があったの?」

魔王、大天使、ミーア共にドン引きした。どや顔を決めるネコはそれこそよい仕事をしたとばかりに晴れ晴れとした様子。

ちなみにミーアの目が解放されたときの光景はルークの土下座。決して土下座が流行っているわけではないことを理解してほしい。

声だけしか聞いてなかった、つまりはその自分に許しを乞うルークを見るまで、叫び声しか聞けてなかったミーアは状況がよくわからない。呪い子と見下されたとたんから魔王に目を塞がれたのだから。

もちろんそれは、魔王が吹き飛ばすことを決定した時点で、グロ展開をミーアに見せないようにした魔王の配慮によるものである。
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