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5章
夫婦生活の喧嘩大騒動4
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「只今、星影家ご子息の時雨様は奥様を捜索中、ご自身もボディガードをつけて捜索に当たっています。」
「まあまあまあ!まさかその姿で出ていくとは思わなかったから監視の対象外だったのね!」
「結愛?」
「恐らくだけど、外出時の鞄や服に監視用に何かうまいことつけられてる可能性が高いのよ。映像は誰かしらに毎回頼んでいるんでしょうね。でも、今日は時雨様の休日。だからこそ監視の目もなかったはずですわ。捜索するとしたら町中の監視カメラすら時雨様ならハッキングするでしょう。」
「ハッキング・・・」
それは犯罪じゃと思うも、なんだかんだ時雨様は証拠隠滅できそうな気がしなくもない。
「けれどね、私、数少ない友達を泣かせて怒ってますの。監視カメラの及ばない道を通って来たのよ?私の運転手は優秀ですからね」
「じゃあ、今は時雨の監視はないのね?」
「ええ」
なんだかとてもほっとした気分だ。思っていたよりも監視されていることに緊張でもあったのだろうかと思う。とても心強い友人を持ってしまったとも思える。
「お嬢様、既に誘拐と決め、警察も捜索にあたっております。」
え、誘拐?警察?
「はい?もう一度おっしゃって?」
「お嬢様、既に誘拐と決め、警察も捜索にあたっております。」
「確かに美世は未成年かもしれないけど、子供じゃないのよ!?大して時間も経ってないのに・・・」
「ニュース、ラジオなどにも捜索願いとして情報が流れています」
「やり過ぎよ!」
「結愛、大丈夫かしら?」
これは聞いていてさすがに不安になってくるわ・・・。
「時雨様を舐めていたわ!瑠璃に下手な連絡がいくと厄介ね。貴方!今すぐ瑠璃を時雨様に勘づかれないよう連れてきて」
「かしこまりました」
「結愛どうするの?さすがに結愛が誘拐扱いされるのは嫌だわ」
「誘拐?それは時雨様がそう勝手に思っただけで、私は美世を友達としてご招待し、遊んでいるだけよ?美世が事を大きくするくらい大事なら、泣かせるなという話よ!私、勝手に婚約破棄されて、婚約者を作った時以上に怒りを覚えているわ!」
「結愛・・・」
まさか家を出ていくことがここまで大きいことになるなんて考えもしなかった。平然とするには結愛は何故か時雨にかなりの対抗心を見せて、怒っていると言葉にするのだから、かなりの怒りなのだろうとわかる。
私のための怒りと思うと、男性の方が来る前にも感じた嬉しいという気持ちが舞い戻って来た。私も結愛のように人のために怒る日があるだろうか。そう思うと、人のため、私のために怒れる結愛が少しだけ羨ましく感じる私がいた。
「まあまあまあ!まさかその姿で出ていくとは思わなかったから監視の対象外だったのね!」
「結愛?」
「恐らくだけど、外出時の鞄や服に監視用に何かうまいことつけられてる可能性が高いのよ。映像は誰かしらに毎回頼んでいるんでしょうね。でも、今日は時雨様の休日。だからこそ監視の目もなかったはずですわ。捜索するとしたら町中の監視カメラすら時雨様ならハッキングするでしょう。」
「ハッキング・・・」
それは犯罪じゃと思うも、なんだかんだ時雨様は証拠隠滅できそうな気がしなくもない。
「けれどね、私、数少ない友達を泣かせて怒ってますの。監視カメラの及ばない道を通って来たのよ?私の運転手は優秀ですからね」
「じゃあ、今は時雨の監視はないのね?」
「ええ」
なんだかとてもほっとした気分だ。思っていたよりも監視されていることに緊張でもあったのだろうかと思う。とても心強い友人を持ってしまったとも思える。
「お嬢様、既に誘拐と決め、警察も捜索にあたっております。」
え、誘拐?警察?
「はい?もう一度おっしゃって?」
「お嬢様、既に誘拐と決め、警察も捜索にあたっております。」
「確かに美世は未成年かもしれないけど、子供じゃないのよ!?大して時間も経ってないのに・・・」
「ニュース、ラジオなどにも捜索願いとして情報が流れています」
「やり過ぎよ!」
「結愛、大丈夫かしら?」
これは聞いていてさすがに不安になってくるわ・・・。
「時雨様を舐めていたわ!瑠璃に下手な連絡がいくと厄介ね。貴方!今すぐ瑠璃を時雨様に勘づかれないよう連れてきて」
「かしこまりました」
「結愛どうするの?さすがに結愛が誘拐扱いされるのは嫌だわ」
「誘拐?それは時雨様がそう勝手に思っただけで、私は美世を友達としてご招待し、遊んでいるだけよ?美世が事を大きくするくらい大事なら、泣かせるなという話よ!私、勝手に婚約破棄されて、婚約者を作った時以上に怒りを覚えているわ!」
「結愛・・・」
まさか家を出ていくことがここまで大きいことになるなんて考えもしなかった。平然とするには結愛は何故か時雨にかなりの対抗心を見せて、怒っていると言葉にするのだから、かなりの怒りなのだろうとわかる。
私のための怒りと思うと、男性の方が来る前にも感じた嬉しいという気持ちが舞い戻って来た。私も結愛のように人のために怒る日があるだろうか。そう思うと、人のため、私のために怒れる結愛が少しだけ羨ましく感じる私がいた。
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