元神様はスライム転生!?~世界に一匹だけの最強のスライムに俺は召喚された~

荷居人(にいと)

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2章

スライムの神様ようやく登場しました

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中々お腹が膨れないなぁと思いながらスライムたちに祀られるかのような時間が夕方に差し掛かる頃、ざっとスライムたちが、道を開けた先には一匹のスライムが。

「か、神様?」

「うん、遅くなってごめんね」

見た目全く同じスライムでは区別がつかない。道を開けられるスライムだからこそ、神様かと思えば当たりだったようだ。

人間姿だったならスライムたちが道を開けなくてもすぐわかったけど。

ぽよんぽよんと跳ねながら来る神様。人間になればもっと早く来れるんじゃ?と思うけど、神様の考えはよくわからない。

「あの、はぐれてごめん」

取り合えず、遅くなったも何も、はぐれた俺が悪いので謝罪する。

「気にしないで。あれは僕を囲む人間たちが悪いんだよ。退いてと言っても離れないし、ユージンとははぐれてしまうし、つい腹が立ってやり過ぎてしまったみたい」

「え?」

神様のやり過ぎたこととか聞いてもないのに怖すぎるのは俺がおかしいんだろうか?

「スライムを呼び寄せてユージンを探させて連れてきてもらうまではよかったんだけど、呼び寄せすぎて街をパニックにさせてしまったんだよ」

「ああ、それで……」

この大量スライムが………。

「で、怒りを露にしちゃったから敵かとスライムたちが僕を囲んだ人たちに男女問わず服を溶かしてしまって余計に混乱。警備兵たちもパニックで、スライムたちはユージンを探す目的で散らばるし、服が溶かされると騒ぎ出すし、大量のスライムに怖がる人たちもいて、まあ大変だったんだよ」

「男女問わず……し、下着くらいは?」

「下着も溶けちゃうね。スライムの酸は人体こそ傷はつけない特殊な酸だけど、辱しめるのには使えるんだよ。スライムは動きが遅く、決定的な攻撃手段がないから最弱と言われている。スライム自身で口にひっつけば窒息死はできるけど、弱点が核だと丸わかりだから核を壊されないよう腕を拘束してようやくひとり相手にできることだから。一対一ならスライムは簡単にやられるだろうね」

神様だけは圧勝だろうな。

「まあ僕は普通のスライムとは違うから」

ですよね。

「で、街に帰るの?スライムたちは?」

「うん、まあ祭り再開できるかはともかく街は落ち着いている……はず」

本当に大丈夫だろうか?

神様がスライムたちにもういいよと一言言えば消えていくスライムたち。こんな数召喚できるなんてやっぱ神様はすごいんだろう。

これだけの数なら召喚じゃなく、結界を越えて突然現れたと思われても仕方ないだろう。

取り合えず落ち着いているかもしれない街に神様と俺は向かうのだった。
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