1にお嬢様2にお嬢様3にお嬢様で4と5ももちろんお嬢様です!~私の皇子様(本物)は世話焼きで困ります~

荷居人(にいと)

文字の大きさ
4 / 6

4

「ルシフェスとお呼びください……お嬢様」

不満げにするルシフェスも可愛いですが、何故そんなにも使用人になりたがるのですか………?私この先が不安でなりません。

「ルシフェス様、あのですね」

「ルシフェス、と」

「………ルシフェス様、さすがに」

「ルシフェス、と」

「………………ルシフェス様、私は」

「ルシフェス、と」

「……………………………ルシフェス」

「はい!なんでしょうか?お嬢様!」

うーん、これは逆らえないです。きっと陛下も似たような攻撃を受けたのかもしれません。貴方が他に恋をしてくれないと私も自分の恋を見つけられないのですよ?

まあ残念美人、変人の私に恋が叶うかと言われれば失恋まっしぐらかもしれませんが。顔だけ見られても………って感じですし、性格を変えてまでがんばる気はありませんし……中々難しいですわ。

さて、現実逃避もそこそこになんとか使用人になろうとする皇子様をなんとかできないかしら?

「ルシフェス」

「はい!」

「貴方は皇子です」

「そう、ですね。あまり自信がないんですが……」

「陛下が認めたのですから自信を持ちなさい」

「お嬢様が言うのでしたら!」

これは……危険かもしれませんね。私の言いなりになるのはよくない傾向です。地位が地位なだけに。もう……本当どうしましょう……?

「ルシフェス、私は貴方と婚約しなくても望めば会いに行くくらいいたしますよ?」

悩んでいても仕方ありません。まずは婚約解消をしてもエンファント家との家族として認められなくなるわけじゃないことを教えなければ。拾った時点で身分がどうであれ望む限りは私たちの家族であると。

「お嬢様は……私との婚約が、嫌なんですか?」

それで安心感を与えるつもりが急に空気が冷たくなった気がします。何よりルシフェス様、その絶望感溢れる表情は一体……?

「いや、嫌では……」

「まさか、慕う方が?だめですよ、お嬢様。私、お嬢様と身分が釣り合うようになった今逃がす気はないですから」

「え?いや……」

身分が釣り合わなくなるのは寧ろ私の方ではないかしら?と思うものの、なんだか普段の可愛らしいルシフェス様はどこへいったのか、表情が随分と暗いです。

「きっとあの日のお嬢様との出会いは運命だったのだと今ならわかります!ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとあの縁談の申し込み書を見る度に相手が羨ましくて殺したくて……」

「る、ルシフェス?」

「でも私がまさかの父上の息子でお嬢様と離されたのは悲しかったですが、それ以上にチャンスで……ふふふ、やっと、やっとお嬢様と結ばれる可能性を私は捨てたりしませんよ?」

………この子、ルシフェス様の偽物じゃないですよね?
感想 0

あなたにおすすめの小説

冷徹義兄の密やかな熱愛

橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。 普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。 ※王道ヒーローではありません

兄妹じゃないとわかったのでお兄様と結婚したら、全部仕込みでした

こじまき
恋愛
【20260401読みやすいように話を分割しました】 伯爵令嬢ヘイゼルは、兄アリステアに恋をしている。叶わないと知りながら、それでも諦めきれなかった。 しかし子ども時代の「取り違え」が発覚し、子爵令嬢ロレッタとして“正しい場所”で生き直すことに。 そして妹ではなくなった彼女に、アリステアは求婚する。 運命のねじれは正されて、望んだとおりに最愛の人と結ばれた―― けれど――その「正しい運命」は、兄アリステアによって用意されたものだった―― ※「小説家になろう」にも投稿しています。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

ホストな彼と別れようとしたお話

下菊みこと
恋愛
ヤンデレ男子に捕まるお話です。 あるいは最終的にお互いに溺れていくお話です。 御都合主義のハッピーエンドのSSです。 小説家になろう様でも投稿しています。

お兄様「ねえ、イケナイ事をしよっか♡」

小野
恋愛
父が再婚して新しく出来たお兄様と『イケナイ事』をする義妹の話。

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

【完結】「元カノが忘れられないんでしょう?」と身を引いた瞬間、爽やか彼氏の執着スイッチが入りました

恋せよ恋
恋愛
「元カノが忘れられないなら、私が身を引くわくべきよね」 交際一周年、愛するザックに告げた決別の言葉。 でも、彼は悲しむどころか、見たこともない 暗い瞳で私を追い詰めた。 「僕を捨てる? 逃げられると思っているの、アン」 私の知る爽やかな王子の仮面が剥がれ落ち、 隠されていた狂おしいほどの独占欲が牙を剥く。 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!