僕の恋の始まりと終わり

マカリ

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僕の恋の始まりと終わり 6月

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 凌二とキスしちゃった♡
 凌二にフェラされちゃった♡
 凌二に大切にするって言われちゃった♡

 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 なんて、数日間僕は浮かれていたけれど、あの日から何の進展もなく……
 相変わらず毎日の様に一緒にボイチャ繋いでゲームで遊んではいたけれど、隣同士で住んでいながら、あの日以来直接会っていなかった。
 ゲーム中に何度かこれからの関係を確かめようとしたけれど、何となく言い出せなくて今に至る。
 仕事の昼休み中悶々としていると、スマホがピコンと鳴った。

『今夜もパーティー招待送っとく』

 定型文かよ、ってくらい毎日同じ文面。
 だから僕は、
『今夜はゲームしない('ω'乂)』と、返事する。
 直ぐに『何で?Σ(OωO )』と、凌二から返事が来た。
『ゲームじゃ無くて話がしたい(•'-'•)』と、思い切ってメッセージを送ってみた。
 ちょっと間が空いて、凌二から『了解』のスタンプが送られてくる。そして、
『仕事終わったら、まっすぐ俺ん家来いよ』とメッセージが送られてきた。

 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 仕事帰り、前から気になっていたイートインできるケーキ屋で、レモンケーキを買ってみた。僕は結構甘党なのだ。

 マンションに着いて凌二の部屋のインターホンを鳴らす。
『はーい』と聞こえて鍵が開く音が。
「おかえり」と、優しく微笑んで凌二が玄関を開けてくれる。
「た、ただいま」
 僕は照れながら凌二の部屋に入った。
「ケーキ買ってきたから冷蔵庫入れといてもいい?」と僕は冷蔵庫を開ける。
「あっ……」と、僕は凌二を見る。
「奏が食べたい、って言ってたの覚えてたから…」と、凌二が頭を掻きながら言う。
 僕がついさっき買いに行ったケーキ屋のケーキ箱があった。
「レモンケーキ?」と僕が呟く。
「レモンケーキ……」と凌二も呟く。
 互いの顔を見て、二人して吹き出す。
「なんか、嬉しい」
 僕は笑いながら思わず言ってしまった。
「嬉しい?」
 凌二も苦笑いしながら、聞いてきた。
「うん、嬉しいよ。何となく言った事を好きな人が覚えててくれて、しかも買って来てくれたんだもん」
「その素直さ反則なんだよなぁ。可愛いし」と、凌二は僕の両頬を挟む。
 可愛いなんて誰にも言われた事ないし、僕が可愛いだなんて……
「真っ赤になって、更に可愛いし」
 凌二がからかう。
 僕はプンスカする。

 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

「話って何?」
 凌二がレモンケーキを食べながら僕に聞いてくる。
「えっと……」と、実は会いたかっただけ、なんて言えなくて、
「流石にもうバイト見つけたんだろ?」と、問いかける。
「あぁ、バイトな。バリスタ続けるよ」
「え?前の店?」
「まさか。違う店舗だよ」
「だよね」
 凌二の家には高そうなエスプレッソマシンがある。それだけバリスタの仕事が好きなんだろうな、と思った。
「飲みたい?」と、凌二が言う。
「ん?」
「マシン見てるからさ」
 凌二はそう言うと立ち上がって、
「レモンケーキは紅茶と思ったけどコーヒーでもいいか。丁度豆も買ってきたばっかりだし」と、冷蔵庫から小さな紙袋を取り出し、計量カップみたいな物を取り出す。
「今回はプレスで淹れる。マシンの手入れ面倒だからさ」
「プレス……」
「コーヒープレス。奏、おいで」と、凌二は手招きするので、僕は凌二の隣に立つ。
「豆はプレス用にお店で挽いてもらってあるんだ」と凌二は言いながら、袋を開けてコーヒーの香りを僕に嗅がせる。
「いい匂い」
「だろ。で、コーヒープレスを温める」
 凌二は容器半分お湯を入れて、ゆっくり回してお湯を捨てる。
「それから、この粉を入れてお湯を入れて軽く掻き混ぜる。蓋をして約四分待つ。はい、四分タイマーセット」
 僕は急に言われて慌ててスマホで四分タイマーセットする。
「この棒は?」
 僕は蓋から出ている棒みたいなのを触ろうとした。
 すると凌二が、
「今それ押したら全てが台無しになるぞ」と、冗談ぽく言った。
 僕は慌てて手を引っ込めた。

「コーヒー飲むのにも、こんな手間の掛け方があるんだな」と僕は感心した。
「香りもいいし、美味いだろ?」と、凌二が言う。
「でもさぁ」
「うん?」
「スティックタイプのインスタントの飲み方知らなかったよね」と、僕は思い出して笑いながら言った。
「あぁ、それはナシナシ」
「誤魔化してる」
 更に吹き出す僕。
「そんなに笑う事ないだろ」
 凌二はちょっと膨れっ面になった。
「ごめん」
「まぁ良いけど。で、奏は?」
「仕事?まぁ、普通。定時で上がれるから」
「転職考えた事ないの?やってみたい事とかさ」
 初めて聞かれたし自分でも考えた事も無かったので、
「ない……」と、そのまま答えた。
「ない……のか」
「僕は今のままでいいよ」
「奏がいいなら、俺は何も言わない」
「それに……」
「うん」
「凌二が……居るから……」と、僕はゴニョニョ言う。
「はぁ……」と凌二がため息をつくので、咄嗟に僕は彼を見つめる。
「マジ素直で可愛いかよ」と、凌二はからかうように言う。
「んー!!!!」
 僕は恥ずかしいしムカッと来て、レモンケーキをバクバク食べた。

「奏……今日抱くよ」
 凌二はそう言うと僕の隣に座った。
 突然の展開に固まる僕。
「ダメかな?」と、僕の 肩を抱き寄せながら凌二は耳元で囁く。
 凌二の吐息を感じてドキドキし出す僕。
「ゴムもローションも用意した」
 そう言われて僕は小さく頷く。
「奏、初めてなら、タチネコどっちか分からないけど……」
「ネコだよ……多分」
「弄った事あるの?」
「…ある」
「オモチャ、使った事ある?」
「……あるよ」
「じゃ、準備の仕方も分かるね。俺、待ってるから」

 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 準備なんて、十代の頃からだから手馴れたもんで……自分の家でしようと思ったけれど、凌二がトイレや風呂場を使っていいって言うから使わせてもらった。解して中もローションでグチョグチョにしておいた。
 部屋に戻ると凌二が何をするわけでもなく、下着姿で待っていた。
 素っ裸で恥ずかしくてモジモジしてしまう僕。
「奏、おいで」
 凌二が片手を差し出す。
 僕はベッドに座っている凌二に近づき、思い切って抱きつく。
「キスさせて」と、凌二が優しいキスをしてくれる。

 この間よりも舌の絡ませ方がイヤらしい。
 そのまま押し倒されていく僕。
「こんなに可愛いのに、経験ないなんて、俺ラッキーだな」
 凌二は僕の身体中を愛撫しながら、そう言った。
 別に大切にしていた訳じゃない。ただ、セックスは好きな人としたかっただけで…
 そう言葉にする代わりに、僕は気持ちよくて喘ぐ。
「人のを触った事ある?」と、凌二は僕を見つめて言う。
 僕は凌二の膨らんだ股間を見て首を振る。
「じゃぁ触って」
 そう言われて僕は恐る恐る触れてみる。

 凄く固い__

「直接触って」と、凌二は下着を脱ぐ。
 僕はそそり立つ凌二のペニスをそっと握る。

 凄く熱い__

「扱いて……」
 凌二にそう言われたけど、首筋を舐められながらだから、上手く出来なくて思わずグッと掴んでしまった。
「こらぁ、痛いじゃん」と、凌二は僕の乳首を甘噛みする。
「ひゃんっ」
 思わず変な声を出してしまった。
「可愛い」
 凌二は微笑んで僕を見つめながら言うと、僕のアナルを指で撫でてきた。自分で解してきたのもあるが、もうかなり敏感になっていて、
「あああああ……」と、声が漏れる。
 ゆっくり凌二の指が入ってくる。
「奏はいい子だから、もうグチョグチョだね。これだと僕のすぐ入るかも。それとも悪い子だから、こんなにグチョグチョなの?」
 首を振る事しか出来ない僕。
「入るかな?」と、凌二が僕のアナルにガチガチのペニスを当ててグッと押し込んできた。
「あああああ……はぁぁん」
 固くて熱い凌二のペニスが僕の中に入って来て、幸せな気持ちと恥ずかしい気持ちが混ざり合って僕は泣いてしまった。
「奏、痛い?ごめんね」
 僕はブンブン頭を振る。
「痛くないの?大丈夫か?」
 僕は何度も頷く。
「でも泣いてるよ。大丈夫?」
「嬉しいの!幸せなの!」
 汗と涙でぐしょぐしょの僕を驚いた表情で見つめる凌二。でも直ぐに微笑んで、
「そっか」と言ってキスしてくれた。

 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 そこから残念ながら僕は記憶が飛んでしまって…気付いた時には凌二が僕の体を濡れタオルで拭いてくれていた。
「大丈夫だよ、気にしないで。初めてだからだよ。次はもっと気持ちいいセックスしようね」と、凌二は優しく言ってくれた。
「凌二はもしかして気持ち良くなかった?」
 僕は心配になって聞いてしまった。
「まさか、めっちゃ気持ちよくて、俺も飛びそうになったよ」と、微笑みながら言ってくれた。
「僕たち恋人だよね?僕、凌二の彼氏だよね?」
「……当たり前だろ。俺たち恋人同士で、奏は俺の彼氏」

 少し間があったのが気になったけれど、ちゃんと確かめられたし、初めてセックス出来て、嬉しくて幸せで胸がいっぱいになった6月のある夜だった。
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