184 / 261
第十章
レジスタンス
しおりを挟む
ゾート王国――それはクラウディ大陸から南西の方角に位置するレイニィ諸島の西側を治める国である。否、国であった。
魔族に対して他の国よりも好戦的な王に治められていたその国は秘密裏に魔大陸へ通じる橋を建築し、異世界より召喚した勇者を中心とした戦力を用いて魔王を討伐せんと目論んだ。
しかし、その計画は容易く看破され、魔王が送り込んだ魔勇者によって橋は勇者諸共完膚なきまで叩き潰された。さらに、国の中枢である王都までもが破壊され、その際に異世界召喚の魔法陣や資料、術者を丸々焼き尽くされてしまった。
国としての機能も魔族と戦う力も失ったゾート王国は容易く制圧され、生き残った人々は国外への脱出を余儀なくされることとなった。
しかし、中には国内にとどまり、抵抗を試みる者もいた。彼らは魔族達の目を逃れ、反撃の機会を窺っている。
――――
「『ブレッシング』」
その名の魔法を受けた少女の身体は黄金の光に包まれた。少女は身体の内側から暖かさを伴う未知の力がみなぎる感覚を覚えた。
「こ、これは?」
「それは勇者の力を授ける魔法…否、祝福である」
白いローブに身を包んだ魔導士は少女の疑問に答えた。
「勇者?」
「そうだ。君はたった今、勇者になったのだ。勇者ソーカよ」
ソーカという少女にかけられた魔法。それは対象の内側に秘められた生命力や魔力を永続的に引き出す上級の補助魔法である。その強力な効果ゆえ、ゾート王国では『勇者の祝福』として代々伝えられ、『勇者』の称号を与えられし者にのみ使われるようになったのである。無論、以前異世界から召喚された勇者千夏もその恩恵を授かっていた。
「その力さえあれば君は魔族を倒すことができる。故郷を取り戻し、家族の仇を討つことも容易い」
「ほ、本当ですか?」
「さよう。勇者様の装備も用意してあります。どうぞこちらへ」
壮年の魔導士が勇者を隣の部屋へ案内した。
「…どうにかこの魔法だけは守ることができましたね」
「ああ。異世界から勇者を召喚する術は失ったが、これさえあれば我々は勇者を得ることができる」
照明魔法『ライト』の力を付与した魔法石によって明るく照らされた部屋の中、勇者の退室を見送った二人の魔導士はほっと胸をなでおろした。
「そうですね。これで王都で命を落としたマーリン様達の無念を晴らすことができます」
二人は上司であった宮廷魔導士達の顔を思い浮かべた。
ここはゾート王国の西部に位置するラーカス島。ある任務で運よく城を離れていた彼らは王都の陥落を知るや否やこの島の地下深くに拠点を作り、身を隠した。そして、ひそかに戦力を蓄え、魔族への反撃の機会を窺っていた。
先ほど勇者となった少女にかけた魔法もつい最近避難してきた魔導士が隠し持っていた魔導書に記されていたものであり、その魔法の入手を好機とみた彼らは行動を開始した。同じころに避難してきた市井の少女に勇者の力を与えて、切り札として育てようとしたのだ。
「しかし、兵士でもなければ冒険者でもないあのような少女を勇者にするのは気が引けますな」
「今の我々にはどちらもいないのだ。以前、マーリン様が召喚された勇者様もあのぐらいの少女だったと聞く」
上司の方と思われる魔導士は答えた。
「この国に取り残された人々は魔族に囚われると奴隷にされてしまうらしい。我々は勇者の力で領土を奪還し、一人でも多くの人間を救わなければならないのだ!」
彼は壁に貼ってある世界地図に手を叩き付けた。
「もし、仮にあの勇者様が倒されたとしても、救助した人間に勇者の力を与えれば代わりはいくらで――も…?」
話の途中で魔導士は胸のあたりに妙な衝撃を感じた。視線を下げ、自らの胸に目を向けると、そこから緋色の刃が飛び出していた。
「…え?」
青年の魔導士は自らの目を疑った。上官の魔導士の背後に音もなく現れた灰色のコートの人物が上官の胸に緋色の刃を突き刺していたのだ。刃が引き抜かれると、口と傷口から血液があふれ出し、青年の白いローブを赤く染めた。そして、彼の上官は言葉を発することなく両膝をつき、そのままうつ伏せに倒れこんだ。
「て…敵襲ぅ!」
上官の背後にいた人物――灰色の髪の男の鋭い目を見た瞬間、青年は我に返った。腹の底から絞り出した声をあげて、近くの棚の杖に手を伸ばし、迎撃を試みた。
しかし、青年が杖を手に取った時、男は彼の前から姿を消し、背後に立っていた。そして、青年の身体は頭部、胴体、両腕、両脚に切り分けられ、そのまま床にバラバラに転がった。
「な、何事です?」
青年の絶叫を聞きつけ、壮年の魔導士と勇者になったばかりのソーカが駆けつけた。そこには二人の魔導士の死体のそばに静かに立つ灰色のコートの男がいた。
この男が何者なのかはわからない。しかし、同志二人を手に掛け、妙な剣を携えてこちらをにらむ以上、味方ではない。壮年の魔導士はそう判断した。
「勇者様!ここは私――があぁっ!」
勇者を守ろうと魔導士が前に出た瞬間、彼の頭部は勢いよく跳ね飛ばされ、部屋に飾られた甲冑が持つ剣に突き刺さった。その一瞬の出来事を目撃した勇者は背筋を凍らせた。
「自らを盾にして勇者を守る――か…虫唾が走る」
そう冷たく言い放つ男は返り血一つつかぬ緋色の剣を勇者に突き付けた。
「あ…あぁ…」
授かったばかりの剣を鞘から抜こうともせず、ソーカはただ腰を抜かし、床に尻もちをついた。この日まで冒険者ですらなかった彼女はどのように立ち回るべきかわかりもしなかった。恐怖で視覚がおかしくなったのか、周囲の空間がわずかに歪んでいる。
「…こんな少女まで勇者に仕立て上げるとは…」
目に涙を浮かべ、身体を震わせるソーカを見下ろす男の目にはどこか哀れみの感情が含まれていた。
「…あ…あなたは…誰…?」
ソーカはなけなしの勇気をこめ、男に質問した。
「…望むなら教えてやる。俺の名はセラム・ドゥ。『勇者』という存在に絶望を刻む者だ」
そう答えたセラムはゆっくりと自らの頭上に緋色の剣を振り上げた。
「覚えておけ…勇者は何も救わない。救えはしない。救われもしない…」
魔族に対して他の国よりも好戦的な王に治められていたその国は秘密裏に魔大陸へ通じる橋を建築し、異世界より召喚した勇者を中心とした戦力を用いて魔王を討伐せんと目論んだ。
しかし、その計画は容易く看破され、魔王が送り込んだ魔勇者によって橋は勇者諸共完膚なきまで叩き潰された。さらに、国の中枢である王都までもが破壊され、その際に異世界召喚の魔法陣や資料、術者を丸々焼き尽くされてしまった。
国としての機能も魔族と戦う力も失ったゾート王国は容易く制圧され、生き残った人々は国外への脱出を余儀なくされることとなった。
しかし、中には国内にとどまり、抵抗を試みる者もいた。彼らは魔族達の目を逃れ、反撃の機会を窺っている。
――――
「『ブレッシング』」
その名の魔法を受けた少女の身体は黄金の光に包まれた。少女は身体の内側から暖かさを伴う未知の力がみなぎる感覚を覚えた。
「こ、これは?」
「それは勇者の力を授ける魔法…否、祝福である」
白いローブに身を包んだ魔導士は少女の疑問に答えた。
「勇者?」
「そうだ。君はたった今、勇者になったのだ。勇者ソーカよ」
ソーカという少女にかけられた魔法。それは対象の内側に秘められた生命力や魔力を永続的に引き出す上級の補助魔法である。その強力な効果ゆえ、ゾート王国では『勇者の祝福』として代々伝えられ、『勇者』の称号を与えられし者にのみ使われるようになったのである。無論、以前異世界から召喚された勇者千夏もその恩恵を授かっていた。
「その力さえあれば君は魔族を倒すことができる。故郷を取り戻し、家族の仇を討つことも容易い」
「ほ、本当ですか?」
「さよう。勇者様の装備も用意してあります。どうぞこちらへ」
壮年の魔導士が勇者を隣の部屋へ案内した。
「…どうにかこの魔法だけは守ることができましたね」
「ああ。異世界から勇者を召喚する術は失ったが、これさえあれば我々は勇者を得ることができる」
照明魔法『ライト』の力を付与した魔法石によって明るく照らされた部屋の中、勇者の退室を見送った二人の魔導士はほっと胸をなでおろした。
「そうですね。これで王都で命を落としたマーリン様達の無念を晴らすことができます」
二人は上司であった宮廷魔導士達の顔を思い浮かべた。
ここはゾート王国の西部に位置するラーカス島。ある任務で運よく城を離れていた彼らは王都の陥落を知るや否やこの島の地下深くに拠点を作り、身を隠した。そして、ひそかに戦力を蓄え、魔族への反撃の機会を窺っていた。
先ほど勇者となった少女にかけた魔法もつい最近避難してきた魔導士が隠し持っていた魔導書に記されていたものであり、その魔法の入手を好機とみた彼らは行動を開始した。同じころに避難してきた市井の少女に勇者の力を与えて、切り札として育てようとしたのだ。
「しかし、兵士でもなければ冒険者でもないあのような少女を勇者にするのは気が引けますな」
「今の我々にはどちらもいないのだ。以前、マーリン様が召喚された勇者様もあのぐらいの少女だったと聞く」
上司の方と思われる魔導士は答えた。
「この国に取り残された人々は魔族に囚われると奴隷にされてしまうらしい。我々は勇者の力で領土を奪還し、一人でも多くの人間を救わなければならないのだ!」
彼は壁に貼ってある世界地図に手を叩き付けた。
「もし、仮にあの勇者様が倒されたとしても、救助した人間に勇者の力を与えれば代わりはいくらで――も…?」
話の途中で魔導士は胸のあたりに妙な衝撃を感じた。視線を下げ、自らの胸に目を向けると、そこから緋色の刃が飛び出していた。
「…え?」
青年の魔導士は自らの目を疑った。上官の魔導士の背後に音もなく現れた灰色のコートの人物が上官の胸に緋色の刃を突き刺していたのだ。刃が引き抜かれると、口と傷口から血液があふれ出し、青年の白いローブを赤く染めた。そして、彼の上官は言葉を発することなく両膝をつき、そのままうつ伏せに倒れこんだ。
「て…敵襲ぅ!」
上官の背後にいた人物――灰色の髪の男の鋭い目を見た瞬間、青年は我に返った。腹の底から絞り出した声をあげて、近くの棚の杖に手を伸ばし、迎撃を試みた。
しかし、青年が杖を手に取った時、男は彼の前から姿を消し、背後に立っていた。そして、青年の身体は頭部、胴体、両腕、両脚に切り分けられ、そのまま床にバラバラに転がった。
「な、何事です?」
青年の絶叫を聞きつけ、壮年の魔導士と勇者になったばかりのソーカが駆けつけた。そこには二人の魔導士の死体のそばに静かに立つ灰色のコートの男がいた。
この男が何者なのかはわからない。しかし、同志二人を手に掛け、妙な剣を携えてこちらをにらむ以上、味方ではない。壮年の魔導士はそう判断した。
「勇者様!ここは私――があぁっ!」
勇者を守ろうと魔導士が前に出た瞬間、彼の頭部は勢いよく跳ね飛ばされ、部屋に飾られた甲冑が持つ剣に突き刺さった。その一瞬の出来事を目撃した勇者は背筋を凍らせた。
「自らを盾にして勇者を守る――か…虫唾が走る」
そう冷たく言い放つ男は返り血一つつかぬ緋色の剣を勇者に突き付けた。
「あ…あぁ…」
授かったばかりの剣を鞘から抜こうともせず、ソーカはただ腰を抜かし、床に尻もちをついた。この日まで冒険者ですらなかった彼女はどのように立ち回るべきかわかりもしなかった。恐怖で視覚がおかしくなったのか、周囲の空間がわずかに歪んでいる。
「…こんな少女まで勇者に仕立て上げるとは…」
目に涙を浮かべ、身体を震わせるソーカを見下ろす男の目にはどこか哀れみの感情が含まれていた。
「…あ…あなたは…誰…?」
ソーカはなけなしの勇気をこめ、男に質問した。
「…望むなら教えてやる。俺の名はセラム・ドゥ。『勇者』という存在に絶望を刻む者だ」
そう答えたセラムはゆっくりと自らの頭上に緋色の剣を振り上げた。
「覚えておけ…勇者は何も救わない。救えはしない。救われもしない…」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる