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僕は傷つかないから
おまけ(晃輝目線)
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金曜日。主任昇進と昇格の内示を受けた。
もちろん認められたことも嬉しい。そして同じくらい、玄樹を養えるだけの経済力に近付けたのも嬉しかった。もしもの場合は俺が私立大学に行かせてやりたい。
なんて言おう。俺がお前を自由にする。これからは俺が守る。いきなりプロポーズみたいだし主任じゃまだ早いか。
言うことが決まる前にドアが開いた。
出て来た玄樹はじんわりと汗をかいていて興奮して慌てた表情。シャツのボタンは全部外れてきれいな肌とパンツのボタンまで外れてるのが見える。
下ろした視線の端にスニーカー。ヨコのだって思ったら体が勝手に動いていた。
俺の玄樹に何したんだっていうヨコへの怒りと、こんなことになるならもっと早く俺のものにしとけばよかったっていう身勝手な後悔から。
それなのに、なんだこの展開。
「このまま押し倒して」
そんな見上げ方、いつどこで覚えたんだよ。ヨコに教わったのか?
俺は押し倒すなんてしたくない。お前の意思を尊重したいし気持ち良くなって欲しいんだ。煽らないでくれ。
「傾け具合ってなに?」
相手はそんなことも知らない子なんだ。落ち着け、大丈夫だ何年我慢してきたと思ってるんだ。ここで暴走して傷つけたら今までの努力が水の泡だぞ。
玄樹の手が腰に来て慌てて離れる。今その手に触られたら本当にヤバイ。
「コウちゃん、苦しい、痛い」
大人になったのは背と顔だけだと思ってたのに。いいんだよな。もうこうなってるなら
「でも違う」
え?ダメなのか?
「したいんじゃなくて、僕がされたい」
良かった。普通にやる気でいたけど、そういうパターンもあったのか。
十分だ。その気持ちが分かっただけで今日はよしとしよう。
「ローションなら通販で買ってあるよ」
「僕を欲しがって」
ダメだ。流されるな。本当の経験なんて何もなしに言ってるんだ。自分がどうなるのかまだ分かってないんだ。
俺が服を脱ぐのを興奮した目で見つめる玄樹。ベルトを外したところでシャツを頭に掛けた。
さっき俺もいったのバレてないっぽいのに、こんな風にバレたくない。大人なところを見せて包み込みたい。
「コウちゃん、もっと僕でおかしくなって」
人の自制心を端から崩していく玄樹に、
自分が言っていることの意味を教えてやりたくなった。
ところが口にねじ込もうとしたら自分から銜えるし、俺の腿に当てる手は前からじゃなく横から、押しのけようとするのじゃなく頭を動かす支えにしている。
それでいて舌の動きや息遣いは不慣れな様子で、俺の手を探して伸びる不安げな左手とで独占欲を満たしていく。
顔に思いっきり掛けようとしたのをギリギリの理性で膝を折って防いだ。
四つん這いにならせた玄樹に先端をあてがうとゾクリと動いた。
「怖い?」
「ううん。コウちゃん、大好き」
俺の負けだ。ごめんな玄樹、お前の初めてをこんな乱暴なのにしたくなかった。奥まで入ったのに玄樹の体重で更に深く繋がらせる。
玄樹が痛みと苦しさに耐えて強く拳を握っている。右手は枕があるけど左手には何もなくて爪が食い込みそう。
腰の動きは止められないけど、なけなしの理性で掛け布団を掴ませる。
「コウちゃん、コウちゃん」
ごめんな、煽ったらどうなるか体で覚えろ。俺だっていつでも優しいお兄ちゃんでいられる訳じゃないんだよ。
「僕も抱きつきたい。っ、チューしたい」
!!!「……っ!」
酷いお兄ちゃんだなって思いながらも、出し切る動きから逃げられないように玄樹の肩に手を掛ける。
「っ、っ……」
もう少しこうしていたかったけど、玄樹の顔が布団に落ちたから抜いて仰向けする。
派手にいったみたいで顎の下に自分の精液を浴びていた。
ティッシュで拭いて自分のゴムも外す。無防備な寝顔と泣いていたのが分かる目、枕と掛け布団を握りしめたままの手に胸が痛んだ。
こんなだと思わなかっただろう。起きたらどんな目で俺を見るかな。やっぱり無理って言われちゃうかな。
「コウちゃん」
「ん?」
「幸せ」
奇跡的に二回目を許して貰えて、今度は思いっきり甘やかした。
腕枕をして俺の気持ちを言うと、玄樹はフワッと舞い上がるような表情をして落ちた。
体を拭いたら起こしちゃったかな?って思ったけど目は開いてない。それでも聞こえてるかもしれない。聞こえてなくても言いたかった
「おやすみ」
朝ご飯を作っていたら玄樹が下りてきた。体が辛いのか恥ずかしいのか、キッチンの入り口から半分だけ体をのぞかせる。
「おはよ」
「おはよう。シャワー浴びておいで」
「うん」
「おやすみ」から「おはよう」を言うまで、俺ずっと玄樹といたんだ。顔がニヤける。普通にできたかな?
椅子に座るのは辛いだろうからローテーブルに朝食を用意していたら、シャワーを済ませた玄樹がリビングの入り口から体半分をのぞかせた。
「おいで」
玄樹は俺に横から抱きついた。
「朝ってベッドでダラダライチャイチャするものじゃないの?」
濡れた髪で見上げるな。
「育ち盛りが朝食を抜くな。ほら座って。
うちの子は髪もちゃんと拭けなかったんですか?」
首に掛かっていたタオルを取って、不満そうに正座をする玄樹の頭を拭く。後ろを刺激しないように少し足を広げて座っている体を動かさないようにそっと。そんな状態で誘惑するなよ。俺はまだじゃれ合うだけで満足できる程抜けてないんだ。
「もう『うちの子』って言わないでよ。昨日は『俺の玄樹』って言ってくれたでしょ?」
『うちの子』って言い聞かせないと理性を保てないんだよ。いつだって心の中では『俺の玄樹』って言ってたよ。
「よし、食べよう」
タオルをソファに置いて玄樹の向かいに座って手を合わせると、玄樹も不満そうに手を合わせた。
食器を洗おうとしたら玄樹に止められた。
「僕がやっとくからシャワー浴びてきて。着替えも用意してあるから」
普通のジャージとTシャツ、下着。ありがたいけど、なんでこんなにジャストサイズなんだ。
浴室から出たら玄樹はリビングにいなかった。キッチンにも玄樹の部屋にもいない。シーツとかの片付けかと思って防音部屋に行ったらローションウォーマーを片付けていた。
「横になってろ。ここは俺が片付けとくから」
玄樹は自分の部屋じゃなくここのベッドに入った。しかもよく見るとローションウォーマーは片付けてたんじゃなくてセットしてたんだ。
「部屋を出る時にセットしといた。もう使えるよ」
そんな無邪気に言うな。
「ちゃんと休め。月曜日は体育があるんだろ?」
スイッチを切ろうとしたら部屋の電気が蛍光色から電球色に変わった。
玄樹がリモコンを持って勝ち誇ったように俺を見ている。
「今日はまだ土曜日だよ。それに明後日の体育は草むしりだから大丈夫」
布団から右手を出して俺へと伸ばす。
「ねえコウちゃん、ずっとこうなりたいって思ってた。やっと叶ったんだよ。もっとくっついていたい。
それとも、僕とのは……良くなかった?」
予想外の言葉にすぐ玄樹の手を握る。
「そんなわけないだろ!
本当に心配してるんだよ」
握った手を振り払われて手首を掴まれてベッドに引っ張られて、布団越しに玄樹の上に跨った。
その表情から策に嵌まったと気付く。
内心慌てる俺を玄樹が急に大人びた表情で見つめてくる。
「外では普通にする。それは分かってるし、ちゃんとやりきる。
だから家の中では」
左手を伸ばして俺の頬にそって触れた。
俺はなんとか平静を装って掛け布団を捲る。
「しょうがない。付き合うよ。うちの子はいつからこんなに悪い子になったんだ?」
この時まではまだ、ソフトなものにするつもりだったのに。
「お宅のムスコさんはすっかりその気のようだけど?」
挑発するように楽しそうに見つめられて、その場所の箍が外れた。
もちろん認められたことも嬉しい。そして同じくらい、玄樹を養えるだけの経済力に近付けたのも嬉しかった。もしもの場合は俺が私立大学に行かせてやりたい。
なんて言おう。俺がお前を自由にする。これからは俺が守る。いきなりプロポーズみたいだし主任じゃまだ早いか。
言うことが決まる前にドアが開いた。
出て来た玄樹はじんわりと汗をかいていて興奮して慌てた表情。シャツのボタンは全部外れてきれいな肌とパンツのボタンまで外れてるのが見える。
下ろした視線の端にスニーカー。ヨコのだって思ったら体が勝手に動いていた。
俺の玄樹に何したんだっていうヨコへの怒りと、こんなことになるならもっと早く俺のものにしとけばよかったっていう身勝手な後悔から。
それなのに、なんだこの展開。
「このまま押し倒して」
そんな見上げ方、いつどこで覚えたんだよ。ヨコに教わったのか?
俺は押し倒すなんてしたくない。お前の意思を尊重したいし気持ち良くなって欲しいんだ。煽らないでくれ。
「傾け具合ってなに?」
相手はそんなことも知らない子なんだ。落ち着け、大丈夫だ何年我慢してきたと思ってるんだ。ここで暴走して傷つけたら今までの努力が水の泡だぞ。
玄樹の手が腰に来て慌てて離れる。今その手に触られたら本当にヤバイ。
「コウちゃん、苦しい、痛い」
大人になったのは背と顔だけだと思ってたのに。いいんだよな。もうこうなってるなら
「でも違う」
え?ダメなのか?
「したいんじゃなくて、僕がされたい」
良かった。普通にやる気でいたけど、そういうパターンもあったのか。
十分だ。その気持ちが分かっただけで今日はよしとしよう。
「ローションなら通販で買ってあるよ」
「僕を欲しがって」
ダメだ。流されるな。本当の経験なんて何もなしに言ってるんだ。自分がどうなるのかまだ分かってないんだ。
俺が服を脱ぐのを興奮した目で見つめる玄樹。ベルトを外したところでシャツを頭に掛けた。
さっき俺もいったのバレてないっぽいのに、こんな風にバレたくない。大人なところを見せて包み込みたい。
「コウちゃん、もっと僕でおかしくなって」
人の自制心を端から崩していく玄樹に、
自分が言っていることの意味を教えてやりたくなった。
ところが口にねじ込もうとしたら自分から銜えるし、俺の腿に当てる手は前からじゃなく横から、押しのけようとするのじゃなく頭を動かす支えにしている。
それでいて舌の動きや息遣いは不慣れな様子で、俺の手を探して伸びる不安げな左手とで独占欲を満たしていく。
顔に思いっきり掛けようとしたのをギリギリの理性で膝を折って防いだ。
四つん這いにならせた玄樹に先端をあてがうとゾクリと動いた。
「怖い?」
「ううん。コウちゃん、大好き」
俺の負けだ。ごめんな玄樹、お前の初めてをこんな乱暴なのにしたくなかった。奥まで入ったのに玄樹の体重で更に深く繋がらせる。
玄樹が痛みと苦しさに耐えて強く拳を握っている。右手は枕があるけど左手には何もなくて爪が食い込みそう。
腰の動きは止められないけど、なけなしの理性で掛け布団を掴ませる。
「コウちゃん、コウちゃん」
ごめんな、煽ったらどうなるか体で覚えろ。俺だっていつでも優しいお兄ちゃんでいられる訳じゃないんだよ。
「僕も抱きつきたい。っ、チューしたい」
!!!「……っ!」
酷いお兄ちゃんだなって思いながらも、出し切る動きから逃げられないように玄樹の肩に手を掛ける。
「っ、っ……」
もう少しこうしていたかったけど、玄樹の顔が布団に落ちたから抜いて仰向けする。
派手にいったみたいで顎の下に自分の精液を浴びていた。
ティッシュで拭いて自分のゴムも外す。無防備な寝顔と泣いていたのが分かる目、枕と掛け布団を握りしめたままの手に胸が痛んだ。
こんなだと思わなかっただろう。起きたらどんな目で俺を見るかな。やっぱり無理って言われちゃうかな。
「コウちゃん」
「ん?」
「幸せ」
奇跡的に二回目を許して貰えて、今度は思いっきり甘やかした。
腕枕をして俺の気持ちを言うと、玄樹はフワッと舞い上がるような表情をして落ちた。
体を拭いたら起こしちゃったかな?って思ったけど目は開いてない。それでも聞こえてるかもしれない。聞こえてなくても言いたかった
「おやすみ」
朝ご飯を作っていたら玄樹が下りてきた。体が辛いのか恥ずかしいのか、キッチンの入り口から半分だけ体をのぞかせる。
「おはよ」
「おはよう。シャワー浴びておいで」
「うん」
「おやすみ」から「おはよう」を言うまで、俺ずっと玄樹といたんだ。顔がニヤける。普通にできたかな?
椅子に座るのは辛いだろうからローテーブルに朝食を用意していたら、シャワーを済ませた玄樹がリビングの入り口から体半分をのぞかせた。
「おいで」
玄樹は俺に横から抱きついた。
「朝ってベッドでダラダライチャイチャするものじゃないの?」
濡れた髪で見上げるな。
「育ち盛りが朝食を抜くな。ほら座って。
うちの子は髪もちゃんと拭けなかったんですか?」
首に掛かっていたタオルを取って、不満そうに正座をする玄樹の頭を拭く。後ろを刺激しないように少し足を広げて座っている体を動かさないようにそっと。そんな状態で誘惑するなよ。俺はまだじゃれ合うだけで満足できる程抜けてないんだ。
「もう『うちの子』って言わないでよ。昨日は『俺の玄樹』って言ってくれたでしょ?」
『うちの子』って言い聞かせないと理性を保てないんだよ。いつだって心の中では『俺の玄樹』って言ってたよ。
「よし、食べよう」
タオルをソファに置いて玄樹の向かいに座って手を合わせると、玄樹も不満そうに手を合わせた。
食器を洗おうとしたら玄樹に止められた。
「僕がやっとくからシャワー浴びてきて。着替えも用意してあるから」
普通のジャージとTシャツ、下着。ありがたいけど、なんでこんなにジャストサイズなんだ。
浴室から出たら玄樹はリビングにいなかった。キッチンにも玄樹の部屋にもいない。シーツとかの片付けかと思って防音部屋に行ったらローションウォーマーを片付けていた。
「横になってろ。ここは俺が片付けとくから」
玄樹は自分の部屋じゃなくここのベッドに入った。しかもよく見るとローションウォーマーは片付けてたんじゃなくてセットしてたんだ。
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「ちゃんと休め。月曜日は体育があるんだろ?」
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玄樹がリモコンを持って勝ち誇ったように俺を見ている。
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布団から右手を出して俺へと伸ばす。
「ねえコウちゃん、ずっとこうなりたいって思ってた。やっと叶ったんだよ。もっとくっついていたい。
それとも、僕とのは……良くなかった?」
予想外の言葉にすぐ玄樹の手を握る。
「そんなわけないだろ!
本当に心配してるんだよ」
握った手を振り払われて手首を掴まれてベッドに引っ張られて、布団越しに玄樹の上に跨った。
その表情から策に嵌まったと気付く。
内心慌てる俺を玄樹が急に大人びた表情で見つめてくる。
「外では普通にする。それは分かってるし、ちゃんとやりきる。
だから家の中では」
左手を伸ばして俺の頬にそって触れた。
俺はなんとか平静を装って掛け布団を捲る。
「しょうがない。付き合うよ。うちの子はいつからこんなに悪い子になったんだ?」
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